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嘱託産業医と専属産業医、それぞれデメリットはあるのか?

2019.05.07産業医

産業医という言葉も近年では馴染み深くなってきたかもしれません。

しかし、嘱託産業医や専属産業医という言葉を聞いても、その違いについていまいちピンと来ない方もいるかもしれません。

また、「どちらも産業医という共通点があるだけで、それほど違いはないのではないか」と思う方もいるかもしれません。

そこで今回は、嘱託産業医と専属産業医について触れてみるのと同時に、それぞれのメリットとデメリットについても説明します。

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嘱託産業医の特徴

まずはじめに、嘱託産業医の特徴について見ていこうと思います。

さて、嘱託産業医とはどのような産業医のことを指すのでしょうか。

嘱託産業医とは

嘱託産業医は、50人以上999人以下の労働者が在籍する事業所に選任必要があります。

そして嘱託産業医とは、普段はそれぞれ医師としての業務をしている医師が、月に1回から数回のペースで事業所を訪れて、巡視や面談、ストレスチェックや健康指導など産業医としての業務に携わっている産業医のことを指します。

嘱託産業医のメリット

ここでは嘱託産業医のメリットについて見ていこうと思います。

経済的負担の軽減

嘱託産業医は専属産業医と比較すると報酬が少なくなるので、その分事業所の経済的負担は少なくなるかもしれません。

また50人以下の事業所では様々な助成金制度を受けることができるので、負担はぐっと軽減されるでしょう。

視野が広い

嘱託産業医は、普段は医師としての業務に携わっています。

そのため、普段から大勢の人間と関わることで色々なケースを見ているので、その分視野も広いといえるでしょう。

事業所外で得たことを事業所に訪問したときに生かすという、色々な意味で効率的なことが期待できるかもしれません。

限られているから気付くこともある

嘱託産業医の訪問は月に1回~数回ですが、訪問する日程が限られているからこそ、普段事業所の中で働いている人間が逆に気付きにくいことに気が付くかもしれません。

それと同時に、労働者の体調などの変化などにも気付きやすいかもしれません。

同じ場所にずっといるとそこに馴染み過ぎて、結果として本来気が付くべきことにも気が付きにくくなってしまうケースもあります。

しかし、たまに訪問する嘱託産業医だからこそ、同時に専門知識が備わっているからこそ、気が付くポイントがあるかもしれません。

もしかしたらそこから、重大な問題発生のきっかけになっている初期段階のものを取り除くことができるかもしれません。

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嘱託産業医のデメリット

では逆に、嘱託産業医のデメリットとはどういったものになるのでしょうか。

面談日が限られている

嘱託産業医は月に1回から数回訪問します。

そして普段の業務は日々変化し、先が読めないこともあるので、面談の予定をしていたけれど、急遽対応しなければならない事態が発生したため、産業医と面談することができないケースも出てしまう可能性があります。

そのため事業所は、面談が必要な労働者に対し、産業医と面談がしっかりできるように考慮する必要があります。

時間も限られている

嘱託産業医は月に1回職場の巡視をする必要がありますが、月に1回となると限界もあります。

もしかしたら時間をかけて巡視しなければ気が付かないことも潜んでいるかもしれません。

そう考えると、限られた時間の巡視だけではリスクもあり、その限られた時間の中でいかに事業所内部のことを把握できるかが鍵になるかもしれません。

副業感覚の産業医もいる

残念なことに嘱託産業医の中には、完全に副業感覚で業務に携わっている産業医もいるそうです。

そうなってしまうと作業的な業務になってしまう可能性も高いです。

そうならないためにも、副業感覚ではなく、しっかりと事業所に寄り添える産業医を見極めて選任する必要があるでしょう。

専属産業医の特徴

専属産業医の特徴
今度は専属産業医の特徴について触れてみようと思います。

専属産業医は、嘱託産業医とはどういった違いがあるのでしょうか。

専属産業医とは

専属産業医は1,000人以上の労働者が在籍する事業所および、有害業務に携わる労働者が500人を超える事業所に設置する必要があります。

そして3,000人を超える労働者が勤務する事業所には、2名以上の専属産業医を選任して設置する必要があります。

専属産業医は嘱託産業医とは異なり、事業所と直接契約をすることで、その事業所専属の産業医としての業務に携わることになります。

専属産業医は事業所で働く従業員と同様に、週に5日フルタイムで勤務する形になっていますが、実際は週に3.5~4日の勤務をしている専属産業医が多いようです。

専属産業医のメリット

では専属産業医のメリットについて触れてみましょう。

事業所専属で勤務している

専属産業医は基本的に労働者たちと同様にそこの事業所で勤務をしています。

そのため、ほとんど常に事業所にいる形になるので、事業所内部のことをしっかり把握することができます。

それと同時に労働者たちの状況や変化にも気付きやすいので、まさに事業所で勤務する労働者たちにとって支えとなる存在になります。

同時に事業所にとっても、専属産業医は時にパイプ役となることができる、まさになくてはならない存在でもあるでしょう。

・労働者たちの健康管理ができる

専属産業医は常に労働者たちと近い存在であるため、本当の意味で労働者たちの健康管理や指導をすることができるでしょう。

同じ事業所にいるため、時々面談するのみでは気付きにくい労働者たちの性格や趣味嗜好などにも気が付く可能性が高いので、それを基にした健康指導を行うことも可能かもしれません。

専門知識が備わっている

有害物質を取り扱う事業に携わる労働者たちにとって、産業医はなければならない存在です。

リスクも高い業務に就いている労働者や事業所に、産業医は専門的な観点から指導や点検を行うことができます。

専属産業医のデメリット

今度は専属産業医のデメリットについて見ていきましょう。

報酬が高い

専属産業医には勤務日数に応じた報酬を支払う必要がありますが、企業と直接契約をしている分、どうしてもその報酬額は高くなってきます。

けれどもその分、専属産業医としての業務をしっかり行い、労働者たちの健康管理に欠かせない大切な存在でもあるので、社員の健康を守るためにも必要経費は支払う必要があるといえるでしょう。

慣れ過ぎる可能性がある

どのような仕事でも、慣れてきたころが一番ミスをする可能性が高くなります。

専属産業医はそこの事業所専属で勤務していますが、慣れてしまったからこそ見落としてしまうことが出てくる可能性も否定できません。

とくにメンタルの問題は深刻なので、「あの人なら大丈夫」と思っていた労働者が深刻なメンタルの問題を抱えてしまい、ある日それが形になって出てしまう、というケースも考えられます。

そうならないためにも、常に周囲に気を配って責任を持って業務に携わることができる産業医を選任する必要があるといえるでしょう。

1人1人に気を配り、とくに長時間労働者や肉体労働が多い人、責任のある業務に携わっている人やストレスを抱え込みやすい人には注意する必要があるかもしれません。

相性問題が深刻化する

産業医も人間なので、どうしても相性が出てきてしまいます。

そのため、労働者の中には産業医がいながらも、本来相談するべきことも相談できなくなってしまう人もいるかもしれません。

とくに専属産業医となると、直接契約した産業医を安易に替えることも困難でしょう。

そこで大きなポイントとなるのが、労働者に歩み寄る姿勢が取れるかそうでないかということかもしれません。

相性はあるにせよ、労働者に寄り添う姿勢を持つことが重要です。

そのため専属産業医には、高いコミュニケーション能力が求められるので、専属産業医を設置する際は、いかに高いヒューマンスキルやコミュニケーション能力を持っているか見極めることも大切なポイントになってくるでしょう。

産業医を設置して社員の健康維持をしましょう。

嘱託産業医と専属産業医、いずれもそれぞれメリットもあればデメリットもあります。

そしていずれにしても、社員や派遣、パートやバイトなど勤務体系を問わず50人を超える労働者を抱える事業所は、産業医を設置する必要があります。

また50人未満の事業所も助成金をもらうことで産業医を選任して設置することができるので、ここは助成制度を活用して産業医を設置することを推進します。

産業医は、社員の健康維持をするために欠かせない存在です。

長時間労働

長時間労働による問題は深刻化しています。

とくに長時間労働することで体が休まらず、疲労から重大なミスをしてしまうケースもあります。

それを防ぐ意味でも産業医は、とくに長時間労働者と必要な面談を行いながら労働者や事業所に適切な指導やアドバイスを行い、健康維持をして行く必要があるでしょう。

人間は適度に休憩をしないと、いつか壊れてしまうので、長時間労働が目立つ労働者に対して配慮するように心がける必要があります。

メンタルの問題

長時間労働からメンタルの問題に発展するケースもありますが、中でもとくに人間関係によってメンタルの問題が発生するケースは多いです。

労働者たちも人間なので、それぞれ相性もあれば、弱肉強食状態になっている部署もあるかもしれません。

それと同時に家庭の状況によるストレスが職場で出てしまい、結果として同僚や部下に八つ当たりをし、今度は当たられた人間がストレスを抱えてメンタルの問題に発展する、というケースもあるでしょう。

まさに人間関係は歯車のようなもので、1つが狂うとたくさんの人間関係がこじれてしまう危険性があります。

人間関係の流れを良くするという意味でも、産業医は社員のメンタル管理のためにもしっかり巡視や面談、ストレスチェックなどを実施し、それぞれの根っことなっている問題点に気付いて適切な指導やアドバイス、処置をする必要があります。

健康診断結果の把握

健康診断結果から保健指導などが必要と判断した労働者に対し、適切な指示や指導などをすることも産業医の役割の1つです。

それもただ指導するだけではなく、労働者それぞれにあった方法で行うことが大切になってくるでしょう。

嘱託産業医・専属産業医の選任なら!

嘱託産業医も専属産業医も、どちらもそれぞれメリットもあればデメリットもあります。

そしてそれぞれのデメリットをフォローするためには、「いかに優秀な産業医を選任するか」ということが重要です。

ここでいう「優秀な産業医」とは、いかに知識が備わっているか、ということではありません。

もちろん知識は重要なポイントです。

けれども知識だけではなく、産業医の人間性も重要になってきます。

それと同時に常に最新の医学を学びながら最新の社会問題も学び、更にはこれまでの経験を生かしながらこれらを上手に混ぜ合わせ、そこから労働者1人1人に合ったアドバイスや指導ができる能力が重要になってきます。

そしてまた、色々な意味で周囲に流されず、それでいて柔軟性も備わっている産業医を選任することも必要かもしれません。

そして産業医を選任する方法はいくつかありますが、産業医紹介サービス会社に依頼をすることが、より優秀な産業医を選任できるベストな方法になるでしょう。

そして紹介サービスを利用する方法は、とても効率的です。

事業所が個人的に探すのも良いかもしれませんが、ここは思い切って産業医紹介サービス会社に依頼をしてみてはいかがでしょうか。

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危険作業が多い、長時間労働者がいる、女性労働者が多いなど、事業所によって特徴はそれぞれでしょう。

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まとめ

嘱託産業医と専属産業医、どちらもそれぞれどうしてもデメリットは発生してしまいます。

しかしそのデメリットをデメリットと感じさせないような、優秀な産業医を選任することが、頑張って勤務をする労働者たちの健康管理をする上でも重要となってきます。

現代社会ではメンタル問題が深刻化していますが、メンタル問題を発生させてしまうきっかけは人間ですが、同時にメンタル問題を解決できるのも人間です。

そのためにも、より人間的な産業医を選任することで、より温かく労働環境が良い職場づくりの第一歩につながるかもしれません。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー