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新入社員に起こりやすい、適応障害とは

2018.04.19メンタル疾患

4月になり、新しい社員が入ってきた企業も多いと思います。この時期一番気をつける必要があるのが、新入社員の適応障害。適応障害とはいったいどういった病気なのでしょうか。

適応障害は環境の変化で起こりやすい

適応障害の定義:「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」ICD-10(世界保健機構の診断ガイドライン)

発症時期:「発症は通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1カ月以内であり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」(ICD-10の診断ガイドライン)

状態:ある生活の変化や出来事がその人にとって重大で、普段の生活がおくれないほど抑うつ気分、不安や心配が強く、それが明らかに正常の範囲を逸脱している状態

ストレスに対する耐性には個人差があるため、具体的なストレス因子は個人によって異なります。新しく配属された部署の環境になじまないなど新入社員が環境の変化に順応できない場合に起こることもあります。また、適応障害はうつ病の前段階となるケースも多く、十分な注意が必要です。

適応障害で見られる症状とは

抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの情緒面の症状が見られます。
・無断欠勤や遅刻が増える
・口数が少なくなる
・集団の中で違和感を感じる
普段と違う行動がみられたら要注意です。

また、腹痛、めまい、人によっては発熱といった症状が現れるケースもあります。

仕事中に極度に緊張した状態が見受けられるといったケースもあります。適応障害の症状はストレスから離れると改善されるケースが多く、仕事がストレス因子の場合は休みになると症状が落ち着き趣味なども楽しめるといった傾向があります。

新型うつは適応障害?

新型うつと呼ばれる症状を適応障害と表現する医師も多数います。休みの日は問題ないのに、出勤すると体調が悪くなるという状態を単なる怠けだと判断しないことが大切です。適応障害は前述した通り、ストレスから離れることで改善するケースが多いため、休みには特に体調に現れないケースもあります。

適応障害で必要な治療は?

適応障害の治療でまず必要なことは「ストレス因子」の除去です。何がストレス因子になっているのかに関しては本人と面談の上、判断していく必要があります。ただ、職場の環境がストレスの場合、すぐに環境を変えられないという場合も多々あります。その場合は、本人の適応力を上げていく必要があります。

ストレス因の除去

職場の環境や人間関係がストレスの場合、配属を転換するなどの方法がありますが、実際すぐにはできないのが現状だと考えられます。

本人の適応力を高める

ストレス因に対して本人はどのように受け止めているかを考えていくと、その人の受け止め方にパターンがあることが多くみられます。このパターンに対してアプローチしていくのが認知行動療法と呼ばれるカウンセリング方法です。また現在抱えている問題と症状自体に焦点を当てて協同的に解決方法を見出していく問題解決療法もあります。この認知行動療法も問題解決療法も、治療者と治療を受ける人が協同して行っていくものですが、基本的には治療を受ける人自身が主体的に取り組むことが大切です。
(厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」より抜粋)

情緒面や行動面への介入

不眠等に関しては改善させる為に薬物療法を行ったりしますが、症状に対して薬を使うといった療法になるため根本的な解決にはなりません。適応障害には環境調整やカウンセリングが大切になります。

適応障害にはまずは理解が大切

新しい環境で慣れない場面で必要以上な負荷をかけたりすることは適応障害を引き起こすきっかけになります。また、症状から単なる怠けだと判断せずに適応障害かもしれないといった目線で接する姿勢も大切です。対象者が適応障害の症状であるかどうか判断がつかない場合は、産業医にご相談ください。