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産業医における医療行為とは?産業医を選ぶためのチェックポイントについても紹介

2022.04.14産業医

産業医における医療行為とは?産業医を選ぶためのチェックポイントについても紹介

「産業医」は労働者の健康管理をする上で大切な存在で、同時に産業医は医師免許も所有しています。そのイメージから、「労働者が体調を崩したら産業医が対応する」という印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、産業医の業務内容は、医師が行う一般的な医療行為「診療」とは異なります。産業医は医療行為を行えないのでしょうか、また産業医が行う業務はどういったことになるのでしょうか。

これから産業医の必要性と併せて、一般的な医師との違い、産業医の業務内容、求められている産業医像について触れていきたいと思います。

産業医は医療行為を行えない?

産業医は企業で働く労働者達の健康管理を始め、さまざまな業務に携わる役割を担います。産業医という専門的な立場から、投薬や点滴、予防接種の対応が可能という印象をお持ちの方も多いかもしれません。

しかし、これらは医療行為にあたり、労働安全衛生法に定める産業医の業務に含まれないため、産業医が行うことはできないと考えられます。

よく、「インフルエンザワクチンも打てますか?」という企業人事のニーズも耳にしますが、「ワクチンを打つ」というのは医療行為ですので、「産業医」としてではなく、「医師として」診療行為をするという理解が正しいと考えられます。

産業医の職務内容は労働安全衛生規則第14条第1項において、以下の通りに定められています。

  • 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 法第六十六条の八第一項、第六十六条の八の二第一項及び第六十六条の八の四第一項に規定する面接指導並びに法第六十六条の九に規定する必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 法第六十六条の十第一項に規定する心理的な負担の程度を把握するための検査の実施並びに同条第三項に規定する面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 作業環境の維持管理に関すること。
  • 作業の管理に関すること。
  • 前各号に掲げるもののほか、労働者の健康管理に関すること。
  • 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
  • 衛生教育に関すること。

労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。このように、産業医の職務内容において一般的な医療行為は含まれていません。
産業医の役割は、労働者の健康管理などです。労働者に対し適切な助言や指導をすること、企業側に必要な勧告をすることなどが産業医の役割です。

医師と産業医の必要な資格の違い

医師と産業医が持っている資格に違いがあるのでしょうか。

・医師免許

当然ですが、医師になるには医師免許が必要です。医師になろうとする者は、医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならないとされ、医師国家試験の受験資格は、大学において、医学の正規の課程を修めて卒業した者など一定の要件を満たす者に認められます。

医師国家試験に合格すると医籍登録があり、登録が終わると厚生労働省から医師免許証が交付されます。

医師国家試験は毎年2月の上旬~中旬に行われ、マークシート方式の筆記試験があります。試験は2~3日に分けて行われ、問題数は400~500問程度です。合格率は90%以上とかなり高いですが、これはきちんと医学部で正規の医学を学んでいるからこその合格率と言えるでしょう。医師免許は通常の病院勤務をする医師だけでなく、産業医にも必要な資格です。

・産業医の資格

産業医になるには医師免許の取得だけでなく、労働安全衛生規則第14条第2項第1号の産業医研修を修了するなど一定の要件を満たさなくてはなりません。産業医研修は日本医師会認定産業医制度に基づいており、それぞれ定められている単位数以上を取得することが条件です。研修を修了すると、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について、産業医として必要な要件を満たすことができます。

産業医になるための要項

産業医になる要件は、労働安全衛生法第13条2項に規定されています。
*法第十三条第一項に規定する労働者の健康管理等(以下「労働者の健康管理等」という。)を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であって厚生労働大臣の指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者
*産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であって厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であって、その大学が行う実習を履修したもの
*労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
*学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師(常時勤務する者に限る。)の職にあり、又はあった者
*前各号に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者
このように「産業医」となる方法は複数ありますが、その職務は変わりません。詳しくは労働安全衛生規則第14条第1項に規定されています。

「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者」

このことから、日本医師会認定の産業医は、「産業医学基礎研修50単位以上の取得」を義務付けており、単位取得により産業医として認定されます。

・産業医研修の内容

産業医の研修内容はどのようなものなのでしょうか。日本医師会によると、研修内容は下記の通りです。

前期研修>
*14単位以上
総論 2単位
健康管理 2単位
メンタルヘルス対策 1単位
健康保持促進 1単位
作業環境管理 2単位
作業管理 2単位
有害業務管理 2単位
産業医活動の実際 2単位
実施研修 主に職場巡視などの実地研修、作業環境測定実習などの実務的研修 10単位以上
後期研修 地域の特性を考慮した実務的・やや専門的・総括的な研修 26単位以上

有効期限5年間です。定期的に20単位の更新を行わないと失効します。これは、労働安全衛生の考え方が時代によって変化していくことを念頭に置いた制度だと考えられます。特に、最近の5年間はそれを表すかのように、ストレスチェック・健康経営・働き方改革・感染症対策など求められる産業医像が今まで以上に大きく変化しました。

なお、労働衛生コンサルタントの資格を取得すると、この有効期限が免除される例外もあります。

・対象の違い

産業医と通常の医師は、対象となる人も異なります。

通常の医者は病気やけがをした患者であるのに対して、産業医は契約先に勤めている従業員です。従業員の場合、病気やけががない状態でも健康管理のために接します。特に面談時には従業員から相談を受け、企業が抱えるリスクについて改善点を見つけて指導します。そのため、産業医は従業員と企業の2つを対象にしているとも言えるでしょう。契約も産業医の場合は企業との業務契約、通常の医師は患者個人と診療契約を結びます。

もし産業医が従業員に対して医療行為が必要だと判断した場合は、しかるべき医療機関の紹介を行います。これはあくまでも産業医が企業と労働者の間で中立な立場であることが理由です。労働者の主治医になると、どうしても患者である労働者側の利益を守ることが求められ、公平性を維持できなくなります。よって、労働者の主治医は他の医療機関に所属している必要があり、従業員と産業医と連携を結んで改善していくことになるでしょう。

書類も異なり、医師が診断書を出すのに対して、産業医が出すのは産業医意見書です。産業医意見書は主治医の診断に基づき、産業医が就業に対する意見を述べる書類です。療養が必要な従業員の休職や復職の際に産業医意見書の意見を元に事業主が最終決定を行います。
そのため、産業医の場合は相談者の健康状態だけでなく、職場の規則や業務内容などを考慮したうえで意見を述べる必要があります。

産業医の業務(労働安全衛生法の義務範囲)

産業医としての業務範囲は、どういったものになるのでしょうか。産業医の業務範囲は、労働安全衛生法規則第14条1項に下記の通りに定められています。

  • 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 法第六十六条の八第一項、第六十六条の八の二第一項及び第六十六条の八の四第一項に規定する面接指導並びに法第六十六条の九に規定する必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 法第六十六条の十第一項に規定する心理的な負担の程度を把握するための検査の実施並びに同条第三項に規定する面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 作業環境の維持管理に関すること。
  • 作業の管理に関すること。
  • 前各号に掲げるもののほか、労働者の健康管理に関すること。
  • 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
  • 衛生教育に関すること。

労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。

①就労判定

事業者は常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回定期に、医師による健康診断を行わなければならず、定期の健康診断を行ったときは、遅滞なく、定期健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。

健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、健康診断の結果について医師等の意見を聴いた上、必要な就業上の措置を講じなければなりません。医師等の意見の内容には、通常勤務、就業制限、要休業などの就業区分の判定も含まれます。

健康診断の結果については、事業者が記録を作成する必要があり、その保存期間は5年間と定められています。もちろん健康情報はプライバシーに関する情報であるため、事業者において、適正な取扱いを確保する必要があり、就業上の措置の実施にあたって関係者に提供する必要がある場合でも、就業上の措置を実施する上で必要最小限とすることなどが求められます。

なお、労働基準監督署に提出義務のある「定期健康診断結果報告書」は、産業医の押印が必要でしたが、昨今のクラウド化の流れから、2020年8月より、押印の必要はなくなりました。

健康診断後の就業区分の判定は、産業医設置義務のない50人未満の事業所の場合でも、労働者数が一定水準(100人以上)いると、労働基準監督署が産業医による判定を実施するよう指導するケースも最近増えてきており、より重視される傾向があります。

②ストレスチェック対応

2015年12月に導入された通称「ストレスチェック制度」は、「心理的な負担の程度を把握するための検査結果」として、一年以内ごとに一回、定期に行うことが、事業主の義務となっています。ただし、常時50人以上の労働者を使用する事業場以外の事業場については、当分の間は努力義務とされています。

常時使用する労働者の数は、日雇労働者、パートタイマー等の臨時的労働者の数を含めて、常態として使用する労働者の数をいいます。そのため、正社員が50人ではないからストレスチェック はやる必要がない、といった認識は誤りですので注意が必要です。

一般的に、ストレスチェックを受ける労働者者のうち「高ストレス」と判断される労働者は、約10%前後です。高ストレス者が15%以上いる企業は、労働者に負荷がかかっている可能性があるため、改善を図らなかった場合悪化していく可能性があります。

厚生労働省の発表によると、産業医面談を希望する従業員は、高ストレスの労働者のうち0.6%と、100人に1人もいない割合となっています。労働者にとって、「産業医との面談」は、ハードルが高い傾向が続いているのです。

義務ではないですが、ストレスチェックの「集団分析」の実施状況は下記の通りで、約8割の企業が実施しているようです。よくあるご質問に、「集団分析の活かし方」があり、各事業者の悩みどころの一つのようです。

事業者がストレスチェックを行った場合は、ストレスチェックを行った医師等に集団分析を行わせること、その結果を勘案して必要があると認めるときは、当該集団の労働者の実情を考慮し、当該集団の労働者の心理的な負担を軽減するための適切な措置を講ずることが事業者の努力義務となっています。

③職場巡視

産業医は、少なくとも毎月1回(産業医が、事業者から、毎月1回以上、次に掲げる情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、少なくとも2月に1回)作業場等を巡視することが求められています。

労働安全衛生規則第15条に基づく産業医の定期巡視の実施の際は、実地で作業環境や作業内容等を確認する必要があるとされており、オンラインで行うことは許されていません。産業医は作業場等を巡視し、「作業方法」又は「衛生状態」に有害のおそれがある場合は、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じる必要があります。産業医が職場の安全配慮の観点から、作業環境管理・作業管理・健康管理の観点から適切な指導を行う必要があります。

元々、工場の安全管理の観点から始まった職場巡視ですが、新型コロナ前まで、オフィスでの職場巡視は比較的、指摘事項の少ないことがほとんどでした。しかし、新型コロナ以降安全配慮の観点から、濃厚接触者がでない職場づくりが企業のリスク管理の観点から最重要項目の一つとなりました。仮に100人いる職場で濃厚接触者が100人と判断されると、100人の仕事がストップすることになり、経済的損失が大きくなってしまうためです。新型コロナ対策の企業用のガイドラインの策定やアドバイスも産業医の仕事です。

④長時間労働者との面談

原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1ヶ月あたり80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる従業員に対しては、従業員の申し出があった場合、産業医は面接指導を行わなければなりません。

また、上記の超過時間が1ヶ月あたり100時間を超える従業員(労働安全衛生法第66条の8の2、第66条8の4の労働者に限る。)に対しては、申出の有無にかかわらず面接指導を行わなければなりません。

産業医は、心身の状態や勤務状況について面接指導を通じて確認し、場合によっては事業主に勧告したり、就業制限をかけることが可能です。面談時には健康診断の結果やストレスチェックの結果、勤怠データ等を活用し、産業医が従業員の健康に関するリスクを勘案します。

⑤衛生委員会の参加と講話

産業医の主な仕事は、毎月1回以上開催することが求められる衛生委員会への参加です。近年では、ただ参加するだけではなく、企業の従業員にとって有効な情報提供をわかりやすくしてほしいというニーズも高まっています。

衛生委員会は、労働安全衛生法18条、同法施行令第9条により、常時50人以上の労働者を使用する事業場で設置義務があります。衛生委員会の構成メンバーには産業医が必須です。そのほかの衛生委員会のメンバーは、労働安全衛生法第18条第2項に定められています。
衛生委員会において調査審議すべきとされる事項は、以下のとおりです。

  • 労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること。
  • 労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること。
  • 労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るものに関すること。
  • 上記のほか、労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項

産業医の業務(応用編)

産業医の業務範囲は、2016年のストレスチェック制度施行後、拡大しております。2021年1月までに、ストレスチェック制度、働き方改革の施行、経済産業省が推進する健康経営優良法人取得の機運、加えて2020年の新型コロナウイルス対策など、全てが「従業員のメンタルヘルス」と複雑に絡み合っています。産業医労働安全衛生の義務範囲のほか、下記の内容について積極的な関与とアドバイスを企業が求める傾向が増しており、産業医への期待が高まっています。

①4つのケアによるメンタルヘルス予防の対策

いわゆる「4つのケア」と呼ばれるセルフケア、ラインケア、産業保健スタッフによるケア、事業場外資源によるケアを、組織に対しどう適用していくかという対策になります。

4つのケアは厚労省が推奨している考え方であり、この4つのケアを実施している企業は、メンタルヘルス問題をマイナスの方向に走らせないという効果から実行しています。

「4つのケアはやればよさそうだけど、本当に効果あるの?」という声も一定数あります。

これには手順や効果的な手法があり、これを知らない、または認識していない産業医も多いのが現状です。バランスが崩れ、休職者の比率が高まっていた企業でも、4つのケアを2〜3年運用することで、業界平均と比べて改善される事例も多くあります。そのため、組織の心理的安全性の観点からも、運用することをお勧めします。

<セルフケア>

セルフケアとは自分自身をケアするスキルです。

セルフケアの前段階で、自分自身の「心の不調」に気づく「セルフチェック」があります。一般的に、「食う・寝る・遊ぶ」の変調に気づき、早めに自己解決できるようにするスキルです。

<ラインによるケア>

マネージャーがスタッフの心身の変化に気づき、ケアするにはどうすればよいのかというスキルです。勤怠の乱れから察知する、斜めの組織横断的な交流を促進するほか、ハラスメント対策など、その内容は多岐にわたっています。

<事業場内 産業保健スタッフによるケア>

産業医・産業保健師・心理士等の専門家による心身のケアのことです。カウンセリング力の高い産業医や産業保健師の対応が求められており、近年ニーズが高まっています。

<事業場外資源によるケア>

企業の産業医や保健師に相談しづらいという従業員は一定数います。それを前提として、プライバシー確保した外部相談窓口等を設置し、定期的に社内通知する運用が求められます。

②労働者と事業主の利害関係が一致しない場合の判断

これは、労災等のケースです。産業医・社労士・弁護士の間にあるような範囲であり、産業医の見解は裁判でも重視されることがあります。そのため、独立性の高い合理的な判断が求められます。

③休職復職の仕組みづくり

労働者のメンタルヘルスによる休職、そして復職は人事担当者が気を使うものの1つです。「休職復職の仕組み」がないと対処療法的になってしまい、これが組織の不安定化をもたらす要因の1つです。

こちらも労災のケースと同様、産業医による合理的な判断が極めて重要です。

厚生労働省が発行している「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」を参考に、労働者の復職に対し合理的な判断ができる仕組みと、その運用を産業医が中心となって実現することが重要です。

なぜ、このような手順を踏む必要があるかというと、主治医の見解と産業医の見解は必ずしも一致しないためです。

主治医は、通常、「社会復帰できるか?」という観点から治療を行います。しかし、産業医は、「労働者が所属している企業で、営業社員なら、営業ができるのか?」という具体的な仕事内容を理解したうえで、復職判断を行います。

「社会で生活できるレベル」と「仕事ができるレベル」には相当な差があります。ここを判断するのが、産業医の仕事です。

④テレワーク対策

新型コロナウイルスで一気に広まったテレワークですが、セルフケアとラインケアをうまくワークさせないと、従業員の心身の不調をもたらすことがあります。2021年1月現在、テレワークにより体重増加による健康診断の結果の悪化や、孤独によるメンタル不調などが事例として確認されており、早急な対応が求められています。

⑤感染症予防対策

職場巡視の応用編です。新型コロナウイルスの影響を勘案し、濃厚接触者として認定されないための職場作りが、働く環境の最重要項目の一つとなってきています。

仮に100人が同じフロアで何も対策せずに、濃厚接触者として認定されると、企業の経済的損失は大きなものになります。また、家族が罹患した場合や家族が濃厚接触者となった場合などさまざまなケースを想定し準備していく必要があるのです。そのような企業の運用ガイドラインの設計のアドバイスは、産業医の仕事の範囲内です。

⑥健康経営優良法人の取得と運用

経済産業省が認定する健康経営優良法人の取得の機運は高まっています。この制度は1度取得したら終了というものではなく、運用して毎年改善していかないと維持できません。

直近のニーズは「健康経営有料法人を取得する」ではなく、「健康経営をブラッシュアップした運用」を提案できる産業医が求められています。

産業医が企業に必要な4つの理由

常時50人以上の労働者を使用する事業場において、産業医の選任が義務付けられていますが、なぜ産業医は必要なのでしょうか。

① メンタルヘルスの改善

近年深刻な問題になっているメンタルヘルス問題ですが、目に見えにくく判断が困難なため、発見が遅れるケースも珍しくありません。産業医は労働者のメンタルヘルス問題にいち早く気付き、対策をすることが求められています。メンタルヘルス問題の発見は早ければその分治療もしやすいといわれているので、早期発見が大切です。

② 労働環境の改善

労働環境に問題がある場合、産業医は労働環境の改善のため、事業所側に適切な指導や助言をします。労働環境を改善することで労働者が働きやすい環境が整い、全体的な作業効率アップが期待できるでしょう。

③ 健康指導・衛生指導

労働者の健康状態が思わしくない場合、産業医による健康指導や衛生指導をしていきます。労働者1人1人の健康状態や嗜好を把握の上で、適切な指導や助言をして健康状態の改善に努めます。専門的な立場からの健康指導があることで健康回復や健康維持に努めることが可能です。食事や運動、生活習慣の見直し等、専門的な観点から1人1人の特徴に合わせ、助言指導していくことも産業医の大切な役割となるでしょう。

④産業医の助言は労働者/会社を救う

人間は1人では生きていくことはできず、特に心の支えになる人物がいることは大切です。従業員にとって会社や仕事はストレスを抱えやすく、同僚などには相談もしにくいかもしれません。しかし、産業医であれば社内の状況をある程度把握しているため、専門的視点から助言やアドバイスをもらえることが期待できるでしょう。

産業医に相談できることは仕事に限ったことでなく、家庭の悩みやその他、相談しづらい話があれば面談の時間を設けて相談することも可能です。

また、企業が健康経営に取り組めます。業は従業員なくして成り立つことはできません。労働者の健康に配慮することにより、企業の経営面においても成果が期待できるでしょう。そのためには、企業側が健康管理を経営的視点から考え実践することが大切です。こういった考えや実践を健康経営と言います。激務な企業であれば、それだけ1人1人の負担が増加し、気付かぬ内に労働者たちの健康が蝕まれているケースも考えられます。

また、1人の労働者の不調は他の労働者にも思わぬ影響を及ぼし、不調者が増えるという負の連鎖を引き起こす可能性もあります。企業内部で労働者の健康状態を把握した上で、状況改善をすることができれば理想的ですが、現実には難しい課題です。

そこで、健康経営の実現に貢献を期待できるのが産業医です。産業医は健康経営に貢献するため、従業員の健康管理や面談をする役割があります。

産業医が専門的立場から面談や健康指導などの産業医業務をすることで、健康経営の実現を図ることができるでしょう。

失敗しない、優秀な産業医を選任する方法

産業医を選任する方法は様々ですが、産業医紹介サービスに依頼をすることがよりスムーズで確実といえるでしょう。

産業医クラウドでは、「ネットで簡単に産業医を探せる」というコンセプトのもと、2016年よりサービスを開始しています。2021年1月現在、日本全国で7,000事業所以上の産業医を案内している日本トップの産業医紹介会社です。

大手企業に向けては、健康管理室のアウトソーシングを丸ごと受けており、産業医に加え、育成された産業保健師や事務スタッフ、ストレスチェックや4つのケアを実現する各種クラウドサービスも展開しています。

まとめ

今までも記載してきた通り、変化の激しい日本の働き方や産業保健に対し、しっかりアジャストする産業医をご案内しております。加えて、産業医を教育しており、以下のような特徴があります。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー