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産業医によるカウンセリングが従業員の命を救う!

2019.07.31産業医

人間誰もが深い悩みを抱えた経験があると思いますが、誰かに相談をして救われた方も多いでしょう。
「相談をして気持ちが楽になった」「寄り添ってもらえて安心した」、「支えてもらえて心強くなった」と答える方も多いのではないでしょうか。

また中には誰かに悩み相談をしたことによって、命を救われたという方もいらっしゃるかもしれません。
悩みは深刻であればそれだけ相談しにくいものですが、問題が深刻化する前に誰かに相談することは大切です。

ところで、企業に所属する産業医によるカウンセリングを受けられることはご存じでしたか?
今回は産業医によるカウンセリングについて解説していきたいと思います。

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カウンセリングとは?

カウンセリングという言葉は様々な場面でよく耳にすることと同時に、実際カウンセリングを受けた経験のある方もいるでしょう。

ではカウンセリングとは、どういった内容になるのでしょうか。
カウンセリングとは相談者が抱える問題に対し、解決に向けて助言や指導をするなど援助をしていくことです。
シンプルに表現してしまえば、専門家に悩みや問題を相談するものになります。

人間は生きていく上で悩みはつきものですが、カウンセリングは周りの人に悩み相談をし、助言をもらうこととはまた異なります。カウンセリングは医師や臨床心理士、カウンセラーなどの専門家が相談に応じ、専門知識を生かした助言をしていきます。医師が直接カウンセリングを実施する場合、必要に応じた投薬をしてもらうことが可能です。

悩みや問題は誰かに相談することで軽減されることが期待でき、寄り添ってもらうことで気持ちが楽になる効果があります。専門家の視点から具体的・専門的な助言をもらうことで、問題解決の近道になるでしょう。

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産業医が行うカウンセリングとは?

常時50名以上の従業員を抱える事業所には産業医を設置する義務がありますが、産業医はどのようなカウンセリングを行っているのでしょうか。
これからその内容を少し覗いていきましょう。

産業医のカウンセリング内容

産業医が行うカウンセリングは、面談という名目で実施されます。
そもそも産業医は長時間労働者や過重従業員、高ストレス者と面談をする必要があります。
その他にも産業医が面談を必要と判断した従業員、産業医との面談を希望する従業員は産業医と面談をすることが可能です。

産業医は従業員1人1人に相談に丁寧に応じながら、適切な助言や指導、アドバイスをしていきます。
産業医の助言や指導の中には広い視野を持ってこその助言はもちろん、栄養指導や運動指導も含まれるため、面談と一言でいっても幅広い内容になってきます。

産業医によるカウンセリングを通じ、新たな視点や考え方、趣味や生きがいが誕生するかもしれません。
また事業者側に必要な情報が適切に伝わることで、働きやすい環境に向かうことも期待できるでしょう。
人間はどうしても悩みごとが発生しやすい生き物ですが、悩みに向き合ってこそ今後の成長につながるといえるでしょう。

産業医のカウンセリングを受けることで悩みや問題が解決に向かうことはもちろん、自己成長につながることも期待できるかもしれません。
深く悩んだ経験があるからこそ、人に優しくできるかもしれませんし、広い視野を持つことができるかもしれません。
有能な産業医は従業員にとって、成長の機会を与えてくれる存在になるかもしれませんね。

産業医は医療行為を行わない】
産業医は医師という印象があるため、産業医による投薬や検査を希望する従業員もいるでしょう。
ただし産業医に与えられた役割は、あくまで従業員の健康管理や職場の安全・衛生管理になるため、投薬や検査といった医療行為は実施できません。

産業医は必要であれば従業員に医療機関を紹介する場合もあり、従業員も投薬を希望する場合は医療機関を受診することになります。

その他産業医の役割

産業医は面談以外にも様々な役割が与えられております。
では産業医の役割には、面談以外にどういったものが与えられているのでしょうか。

産業医の職務内容】
産業医の職務内容は、安衛則第14条第1項により、9つの分野に分類されています。
①健康管理の実施とその後の措置
②長時間労働者に対する面接指導と事後措置
③ストレスチェックと高ストレス者への面接指導に事後措置
④作業環境の維持管理
⑤作業管理
⑥その他従業員の健康管理
⑦健康教育や相談、従業員の健康保持増進のための措置
⑧衛生教育
⑨従業員の健康障害の原因調査、再発防止に向けた措置

産業医の職務内容は面談の他にも職場巡視や健康診断結果のチェック、ストレスチェックの実施に衛生委員会への参加、衛生講和など多岐に渡ります。

産業医のカウンセリングで見込める効果


産業医のカウンセリングを受けて見込める効果には、どういったものがあるのでしょうか。

従業員の健康状態改善

働く上で悩みは発生するもので、放置しておけばその分、問題は必要以上に膨れ上がってしまうでしょう。
悩みを抱え込み過ぎるとそれはどんどん大きくなり、やがて自分では制御できない問題になってしまうかもしれません。

そうなってしまうとメンタル不調という状態になって表れ、働くことに支障が出てしまうでしょう。
それに留まらず、場合によっては過労死や過労自殺を引き起こしてしまうケースも報告されています。

従業員の尊い命を守るためにも、産業医のカウンセリングは大切になってきます。
例えば長時間労働者や過重従業員は、体調不良が発生するリスクが高いといわれています。
産業医は長時間労働者や過重従業員と面談をしながら、適切な指導や助言をしていきます。

またストレスチェックで高ストレスと判断された従業員も、産業医のカウンセリングを受けていきます。
場合によっては就業制限や休職といった判断が出される場合もあり、必要に応じて医療機関を紹介されるケースもあります。
悩みや問題を誰かに相談することで気持ちが楽になることもありますし、事業者側に事実が伝わることで、労働状況を考慮してもらえる可能性もあるでしょう。

企業生産性の向上

調子が良い時は作業効率も良く、調子が悪い時は作業効率が悪くなることは、多くの方が経験したことがあるでしょう。 仮に作業効率が思い通りに行かなくても調子が良い時であれば、気持ちの切り替えも上手にできるのではないでしょうか。

人は心身が健康であればそれだけ仕事の効率アップが期待でき、気持ちの切り替えも早くできるでしょう。けれども体調が悪ければ仕事の効率が思わしくない状態になり、気持ちの切り替えも上手にできないかもしれません。

そのような状態が続くと、真剣なメンタル問題につながってしまうかもしれません。メンタルが不調になることで気分転換を上手にすることができず、悩みや問題を引きずり深刻化してしまうケースもあるかもしれません。そのような事態を防止する意味でも、産業医によるカウンセリングは重要になってきます。

産業医のカウンセリングを実施することで従業員の体調が回復すれば、仕事の作業効率も期待できるでしょう。1人の従業員の体調が良い状況であればその分仕事の回転率も上がり、体調の良い従業員が多ければそれだけ企業生産性の向上につながるかもしれません。

退職者数を軽減することも

産業医によるカウンセリングは、退職者数を軽減させることも期待できます。

退職の理由はそれぞれですが、体調不良や人間関係の悪化により退職に追い込まれてしまう従業員も多いでしょう。企業に所属する産業医が信頼ができればそれだけ面談で相談もしやすく、適切な助言をもらうことで問題軽減の実現に向かうかもしれません。

就業制限されることで体調の回復につながるかもしれませんし、業務内容の変更や移動により、人間関係の改善につながるかもしれません。

従業員にとって働きやすい環境づくりをするためには、企業側が対策をすることが必要です。それと同時に産業医による適切な面談指導も、働きやすい環境の実現につながるでしょう。働きやすい職場であればその分、退職者数の軽減につながるのではないでしょうか。

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産業医によるカウンセリングが重要である理由

産業医によるカウンセリングは重要ですが、それはどうしてでしょうか。

産業医の設置は義務付けられている

そもそも常時50名を超える従業員がいる事業所には、産業医の設置が義務付けられています。

産業医には企業に専属した勤務をする専属産業医と、普段は病院や医院で医師として勤務をしている嘱託産業医に分けられます。

専属産業医は1,000人以上の大きな事業所か、常時500名以上が有害業務に携わる事業所に設置する必要があります。一方嘱託産業医は、50人以上999人以下の事業所に設置することが義務付けられております。
産業医は設置要件を満たした日より14日以内に選任する義務があり、違反すると法律により罰せられるため、速やかな選任が大切です。

従業員が50人以下の事業所は産業医設置が義務付けられていませんが、助成金を活用して設置することが可能です。

産業医によるカウンセリングを実現するためにも、産業医選任を検討してみてはいかがでしょうか。

働き方改革としての先駆け

2019年4月より働き方改革関連法案が施工されたことを皮切りに、働きやすい環境に向けてそれぞれの企業が取り組み始めているでしょう。
働き方改革法案の労働安全衛生法におきまして、以下の内容が改正されました。

産業医の機能強化】
産業医に対する情報提供
産業医の勧告、その後の事業所の対応
・従業員が産業医の業務内容を周知

【面接指導】
・長時間労働者に対する面接指導
・「新たな技術や商品、もしくは役務の研究開発に携わる業務に就く従業員」への面接指導の義務化
・「特定高度専門業務・成果型労働制の対象従業員」への面接指導の義務化
労働時間把握の義務化

こうして見ても分かる通り、産業医の存在はより重要となり、産業医による面談も更に強化されました。

産業医によるカウンセリングは産業医の面接指導につながるため、産業医のカウンセリングは働き方改革の先駆けと表現しても良いでしょう。
働き方改革の先駆けをするという意味でも、産業医のカウンセリングは重要なポジションを担います。

まとめ

産業医によるカウンセリングは従業員の健康状態の回復や維持が期待できること以外にも、働き方改革の先駆けにつながるといえます。一時期、我慢することが美学のようにいわれていましたが、それにより体調不良や命に影響が出てしまっては元も子もありません。

そのため産業医が実施するカウンセリングは重要であり、産業医が優秀であればそれだけ中身のあるカウンセリングが期待できるでしょう。

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相談イメージ

悩む前に一度相談してみませんか?

「今の産業医に不満があるけど、これってどこも同じ?」
「ほかの会社の産業医って何やってるの?」
「こんな悩み有るけど、これって産業医を頼っていいの?」
など、小さなお悩みから他社の事例など、お気軽に相談ください。

産業医の新規契約をまだ検討していない方も、お気軽に悩みを 聞かせてください。産業医の紹介以外でも、お役に立てるかもしれません。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー