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嘱託産業医とは?嘱託産業医の役割・特徴

2019.04.09産業医

最近では、産業医という言葉を聞く機会が増える中、実際に会社で働く人の中には、産業医にお世話になっている企業があるでしょう。

ところで「嘱託産業医」という言葉をたまに耳にしませんか。

産業医産業医でも、嘱託産業医ってどういう産業医のことを指すのか分からない方もいるかもしれません。

そこで今回は、嘱託産業医の特徴について触れてみようと思います。

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1.嘱託産業医とは

産業医は、事業所の労働者数が50人を超えた時点で設置することが義務付けられています。

また、事業所の人数が50人~3,000人なら産業医を1名以上、3,001人以上の事業所には2名以上の産業医を設置する必要があります。

特に近年は過労による問題が深刻化していて、それがきっかけで大きな病気になることもあれば、場合によっては命を落としてしまうケースもあります。

仕事が影響したために人間1人の人生を変えてしまうことや、ましてや尊い命を失ってしまう程、悲しいことはありません。

仕事はストレスが溜まるものですが、苦しむためにやるものではありません。

楽しく働いてこそ良い仕事ができ、楽しく働くことによって、それが共に働く仲間たちにも良い化学反応を起こすのではないでしょうか。

産業医はそんな、企業で働く人たちがより良い仕事をするために健康管理を行う、いわば「労働者達の健康管理やサポート」をする役割があるので、産業医選びは重要になってきます。

そこで、良い産業医を探している企業も多いでしょう。

ではこれから、嘱託産業医について簡単に説明してみたいと思います。

嘱託産業医とは

事業所の人数が50人から999人までの企業は、この嘱託産業医を設置する必要があります。

嘱託産業医の訪問ペースは企業によって異なりますが、大体月に1回のペースで産業医が事業所に直接出向いて労働者と面談をしながら、医師としての専門的立場からより的確な健康管理を行います。

また、企業によっては、週に1回産業医が訪問する所もあるようです。

嘱託産業医は普段は医師として働きながら、依頼された日に事業所に赴いて産業医として勤務をするようになっています。

要するに、「普段は医師として働きながら、所定の日に50人~1,000人以下の人が働く事業所に訪れて、面談や巡視等をする産業医」のことを嘱託産業医といいます。

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2.嘱託産業医と専属産業医との違いは?

次に、嘱託産業医と専属産業医の違いを見ていきましょう。

2.1専属産業医とは

専属産業医は、企業に所属をしてその企業の時間帯で働く産業医のことを指します。

事業所の労働者数が1,000人を超える大きな事業所では、この専属産業医を依頼することが義務付けられています。

専属産業医は事業所の営業時間内に勤務しながら、健康管理や労働環境の把握や改善等を行います。

そのため、より企業内部の労働環境や労働者達のことが分かるので、まさに企業と産業医が二人三脚となって、事業所の改善や労働者の健康管理を行うということになるでしょう。

また、専属産業医が、専属産業医をしながら同時に別の事業所で嘱託産業医として勤務することも、地域に密着している専属産業医で、また対象人数が3,000人以下で、なおかつ移動時間が1時間未満であれば可能になっています。

2.2嘱託産業医と専属産業医の違い

では、嘱託産業医と専属産業医の違いはどのようなものになるのでしょうか。

事業所の人数で決まる

先ほども述べたように、事業所の人数が50人~1,000人なら嘱託産業医を、1,000人以上なら専属産業医を設置する必要があります。

つまり、専属産業医は大きな事業所で勤務するということになります。

嘱託産業医は1,000人以下を、専属産業医は1,000人以上を対象とします。

勤務時間の違い

専属産業医はほぼその企業に常勤といった形で産業医としての勤務をすることになるので、その事業所の環境や労働者達の状態がより良く分かる立場といえるでしょう。

嘱託産業医は大体月に1回のペースで事業所に赴いて、労働者と面談を行いながら健康指導をし、企業側に報告や指導を行います。

頻繁に訪問しないため、第三者としての客観的な立場で物事を判断しやすく、事業所の環境の変化に気が付きやすくなります。

しかし、専属産業医として勤務できる雇用形態はあまりないので、専属産業医の就業先を探しても実際はなかなか見つかりにくくなります。

勤務体制の違い

専属産業医はその企業の勤務時間帯に働いていますが、嘱託産業医は普段は医師として働くことが本職になっています。

そのため専属産業医は常に事業所を見ているので、より事業所の把握ができ、とっさの場面に対応することも可能でしょう。

逆に嘱託産業医は時々訪問することで、以前の訪問の時とは異なる何らかの変化にすぐに気が付くかもしれません。

3.嘱託産業医を企業に設置するメリット・デメリット

次に、嘱託産業医を企業に設置するメリットとデメリットの両方について触れてみましょう。

3.1嘱託産業医設置のメリット

嘱託産業医を設置すれば以下のことに対応してくれるメリットがあります。

健康管理

健康診断結果が思わしくなくても、理由をつけて再検査に行かない労働者も多いでしょう。

しかし、嘱託産業医が面談を行うことで必要に応じてアドバイスや健康指導もできますし、再検査に行くために人事側に事情を話して日程調整をしてもらう等といったフォローも可能です。

産業医は社員達の健康管理をすることができますが、けれども誰よりも健康管理をするのは労働者本人です。

労働者本人が「面倒くさい」「ほっとけば治る」と気軽に考えていると、気が付かないうちに病気が進行してしまう危険性もあります。

労働者本人に対して、病院に行くように後押しをする、健康指導を行うことも産業医の役目

といえます。

過重労働管理

産業医は過重労働者の面接を行いながら、必要に応じて対策を取ります。

何よりも、過重労働をしている原因も探り出すことが大切で、社員が多重労働で悩んでいる場合はアドバイスや指導を行います。

反対に、企業側に原因があるようなら話をしながら、1人1人の負担を減らして行くように対策を取っていくことができます。

過重労働の原因を探りながら原因を探し出し、その原因を少しずつ小さくすることが大切です。

例えば、特定の人にだけ過重労働をさせないように、できるだけ複数の労働者達に分担させる、1人が大量の仕事を引き受け過ぎない、仕事のやり方を変える、工夫をするといったことで、もしかしたら過重労働は減るかもしれません。

ストレスチェックや健康診断の実施

産業医を設置すれば、ストレスチェックや健康診断を実施して行ってくれます。

普段事業所で産業医をして労働者の健康管理を行っている視点から行うので、より明確で視野の広いアドバイスができるでしょう。

また、その他にも予防接種等も対応しているので、健康管理のエキスパート的存在になります。

「事業所の医療関係のことならうちの事業所の産業医におまかせ」という程、産業医は頼れる存在になるでしょう。

メンタルヘルスチェックが可能

メンタルヘルスの問題は深刻で、同時にとてもデリケートな問題なので慎重に扱う必要があります。

メンタルヘルスの病気は誰でもなり得る可能性があるので、常々予防対策を取ることが大切です。

同時にメンタルヘルスの問題を抱えている人のフォローをしっかり行うことが重要といえるでしょう。

さらに、メンタルヘルスの病気は、業務や人間関係等とあらゆる場面に影響を及ぼすので、特に注意が必要になってきます。

メンタルヘルスの問題を抱えている人はもちろんですが、その周囲で働く人達にも注意を払う必要があります。

また、産業医は休職者と面談もしますので、復職に向けた環境作りやアドバイス等を専門的な立場から指導できます。

事業所を客観視できる

常に企業にいる専属産業医の存在も助かりますが、時々訪問する嘱託産業医だからこそ、日常的に企業にいる人間が気付きにくいことに気づくこともあるかもしれません。

嘱託産業医は普段は医師として勤務しているので、たくさんの患者様を診察することで経験を積んでいます。

そのため、普段の医師としての経験を活かしながら面談や健康指導を行うこともできるでしょう。

3.2嘱託産業医設置のデメリット

では逆に、嘱託産業医設置のデメリットは何でしょうか。

専属ではない

嘱託産業医は専属産業医とは異なり、普段は勤務医や開業医として勤務をしています。

そのため、中には残念なことにアルバイト感覚で勤務をしている人もいるといわれています。

もちろん嘱託産業医としての仕事に誇りを持ちながら、事業所の改善や労働者達の心身に寄り添いながら、専門知識を最大限に活用すべく仕事に励んでいる産業医もいるので、そういった優秀な産業医を探して設置することが大切といえるでしょう。

急な訪問が不可能

嘱託産業医は事業所によっては週に1回訪問するようにしている所もあるようですが、基本的に月1回の訪問が多いようです。

メンタルヘルス問題は見えない所で進行していて突然発生することもあるので、産業医も知らない所で社員のメンタルヘルスの問題による休職や退職が発生することも珍しくありません。

産業医が頻繁に巡視や面談を行うことが望ましいですが、嘱託産業医はそれが難しいというデメリットがあります。

そのため、毎月しっかりと労働者1人1人と向き合いながら面談をして、職場の巡視も怠らず、事業所の内部や労働者達の小さな変化も見逃さず、問題が小さいうちに対策をすることが大切になってきます。

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厳選された嘱託産業医が多数在籍

「嘱託産業医ってアルバイト感覚で流れ作業的な面談をするのではないか」と不信感を持っている企業もいるでしょう。

しかし、

産業医クラウドには、独自の厳しい選考基準を設け、それをクリアした産業医のみが在籍しております。

産業医クラウドは年間数百人の産業医と面接を行っていますが、1人1人とじっくり面接を行うことで人柄や能力をじっくり見据えながら、その上で選考しています。

採用率も20%と低く、本当に厳選した医師のみが在籍しております。

厳選された産業医がしっかりとした志を持ち、事業所の改善に向けて業務に励んでいます。

全国に対応

地方に事業所がある企業にとっては、良い産業医を紹介してもらえる機会が少なくなってしまいます。

しかし、

産業医クラウドは全国に対応しており、地方に事業所をお持ちの企業にも、質の良い産業医を紹介することができます。

よりマッチングした嘱託産業医を紹介

嘱託産業医もそれぞれ、得意分野や対応地域があります。

人の数だけ人生があるといわれていますが、当然産業医に限らず、事業所やそこで働く労働者達にもいえることでしょう。

産業医クラウドでは、企業の課題をしっかりヒアリングし、より企業に合う産業医を選任して紹介しています。

万が一産業医を変更したい場合も、無償で対応します。

フォローが充実

産業医クラウドでは、医師の訪問日の日程調整や産業医と契約する際の書類作成の代行を致します。

そして衛生委員会の立ち上げや人事を対象にしたセミナー等の制度作りもサポートしています。

良い産業医と契約することができれば、職場環境を大幅に改善することができます。

5.まとめ

いかがでしたか。

嘱託産業医は1,000人以下の事業所に1名以上設置する必要があります。

事業所に常勤していないので不安なこともあるかもしれませんが、月に1回の訪問だからこそ気づけることもあるかもしれません。

また、社員の小さな違和感を見逃さないことが、産業医の大切な役割の1つでもあります。

嘱託産業医に与えられた役割はとても重要なものなので、自社に合った嘱託産業医を設置することが重要になります。

素晴らしい産業医を設置して、より働きやすい環境の職場を目指しましょう。

ぜひ産業医クラウドにお問い合わせください。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー