ストレスチェックの結果、高ストレスであり、医師による面接指導が必要と実施者に判断された従業員には、面接指導を受けられることを個別に案内します。
ただし、「必ず受けてください」と一方的に通知するだけでは、制度への不安を強めかねません。
案内文では、面談の目的、申出方法、期限、会社へ提供される情報、不利益な取扱いを行わないことを明示します。
本記事では、自社向けに調整できる案内文例と、送付から面談実施までの手順を解説します。
案内文を作成する前に確認すべき制度上のルール
高ストレス者面談の案内文を作成する際は、本人の申出によって実施する制度であることと、法に基づく面接指導では一定の情報が会社へ提供されることを正確に伝える必要があります。
説明が曖昧なまま申出を受け付けると、「相談内容は会社へ一切伝わらないと思っていた」といった認識の相違が生じます。まずは実施者、実施事務従事者、人事担当者の間で、案内方法と情報の流れを統一しましょう。
面接指導の対象者は実施者が判断する
面接指導の対象となるのは、数値上高ストレスと判定された人すべてではありません。ストレスチェックの結果を評価した医師や保健師などの実施者が、高ストレスであり、医師による面接指導が必要と判断した従業員です。
案内文では、「病気が確認された」「休職が必要」といった表現を使わず、「医師による面接指導の対象となりました」と事実を伝えます。高ストレス判定は、精神疾患の診断ではないことも補足しましょう。
面接指導は本人の申出によって実施する
法に基づく高ストレス者への面接指導は、対象者本人が会社へ申し出た場合に実施します。会社は面談の利用を勧められますが、本人の意思を無視して申出を強制することはできません。
案内文には、「必ず受けてください」ではなく、「健康状態や働き方を確認する機会として、申出をご検討ください」と記載します。申出を行ったことや行わなかったことを理由に、不利益な取扱いをしないことも伝えましょう。
申出期限は結果通知後1か月以内に設定する
面接指導の申出は、ストレスチェック結果が本人へ通知されてから1か月以内に行う必要があります。会社は結果通知日を把握したうえで、具体的な申出期限を案内文へ記載しましょう。
「お早めにご連絡ください」だけでは、本人が期限を判断できません。「20XX年○月○日まで」と年月日で示します。申出を受け付けた後は、原則として申出日から1か月以内に医師による面接指導を実施できる体制を整えます。
申出を結果提供への同意として扱う場合は事前説明が必要
本人が会社へ面接指導を申し出た場合、その申出をもってストレスチェック結果の会社への提供に同意したものとして扱うことができます。ただし、この取扱いを採用する場合は、申出前に本人へ知らせておく必要があります。
案内文には、申出によって「面接指導対象者であること」や必要なストレスチェック結果が会社へ提供される旨を記載します。同意に関する説明を小さな注記だけで済ませず、本人が認識できる位置へ明記しましょう。
法に基づく面接指導では医師の意見が会社へ提出される
法に基づく面接指導では、面談後に医師から会社へ、就業上の措置に関する意見が提出されます。そのため、「面談内容は会社へ一切伝わりません」と案内するのは正確ではありません。
具体的な相談内容をすべて共有するわけではなく、通常勤務の可否、残業制限、業務調整など、健康確保に必要な情報へ限定して伝えられます。情報の利用目的と共有範囲を、案内文で分かりやすく説明しましょう。
会社への結果提供を希望しない人には別の相談方法を案内する
会社へ高ストレス判定や医師の意見が伝わることに抵抗があり、法に基づく面接指導を希望しない従業員もいます。その場合は、産業医や保健師による一般の健康相談、外部相談窓口などを案内します。
一般の健康相談は、法定の面接指導とは情報の流れが異なります。相談内容を会社へ提供するかどうか、どの担当者が情報を管理するかを明確にし、本人が希望に合った支援方法を選べるようにしましょう。
高ストレス者面談の案内文で起こりやすい課題
案内文は、制度上必要な情報を並べるだけでは十分ではありません。件名や送付者、申出方法によっては、高ストレス者であることが周囲に知られたり、本人が面談を強制されたと感じたりする可能性があります。
案内文を送付する前に、実施者や産業医と内容を確認し、対象者以外への情報漏えいを防ぐ方法を決めましょう。ここでは、企業で起こりやすい問題を解説します。
「面談を必ず受けてください」と強制してしまう
「指定した日に面談を受けてください」「対象者は全員受ける義務があります」といった表現は、本人の申出に基づく制度と一致しません。面談の利用を事実上強制する文面にならないよう注意が必要です。
一方で、「任意です」とだけ伝えると、面接指導の意義が伝わりません。現在の健康状態や働き方を医師へ相談できること、早期の相談が不調の予防につながることを説明し、前向きに検討できる文面にしましょう。
人事権を持つ担当者から案内を送ってしまう
面接指導が必要と判断された人への申出勧奨は、個人の健康情報を取り扱う事務です。対象者の解雇、昇進、異動などについて直接的な権限を持つ者は、この事務を担当できません。
実施者または実施者の指示を受けた実施事務従事者から、対象者へ個別に案内します。人事部門の担当者でも、直接的な人事権を持たず、実施事務従事者として指定されていれば担当できる場合があります。
件名や封筒から高ストレス判定が分かってしまう
メールの件名を「高ストレス者面談のお知らせ」とすると、パソコンやスマートフォンの通知画面を見た第三者に、判定結果を推測される可能性があります。
件名は「健康相談に関するご案内」など、内容を第三者から特定されにくい表現にします。書面を利用する場合は親展封筒へ封入し、机上への配布や部署単位での手渡しは避けましょう。メールも一斉送信せず、対象者ごとに個別送信します。
申出方法や期限が具体的に書かれていない
「面談を希望する方は人事部へご連絡ください」だけでは、担当者、連絡方法、期限が分からず、申出を先送りされる可能性があります。
案内文には、申出窓口、専用メールアドレスやフォーム、申出期限、面談方法を具体的に記載します。直属の上司を経由せずに申し出られる窓口を設け、周囲へ知られず手続きできるようにすることも重要です。
「相談内容は秘密です」とだけ説明している
「相談内容は秘密です」という表現だけでは、どの情報が誰へ共有されるのか分かりません。また、法に基づく面接指導では、医師から会社へ就業上の意見が提出されるため、完全に秘密であるかのような表現は避ける必要があります。
本人が話した内容は必要以上に共有せず、会社には健康確保に必要な意見が伝えられることを説明します。上司へ共有する情報も、措置の実施に必要な範囲へ限定します。
案内文と申出書を一体化して意思確認が曖昧になる
案内文を受け取っただけで申出が成立するような運用や、返信の有無から本人の意思を推測する方法は避けましょう。本人が面接指導を希望したことを、書面や電子メール、専用フォームなどで明確に確認する必要があります。
案内文には制度説明と申出方法を記載し、実際の意思表示は申出書やフォームで受け付けます。申出日を記録できるため、面接指導の実施期限も管理しやすくなります。
高ストレス者面談の案内文に記載する7つの項目
案内文では、対象者が「なぜ案内が届いたのか」「会社へ何が伝わるのか」「いつまでに何をすればよいか」を一読して理解できるようにします。
制度の説明を長く並べるのではなく、重要事項を見出しや箇条書きで整理しましょう。自社の実施規程や情報管理方法と文面が一致しているか、送付前に確認することも欠かせません。
1.面接指導の対象となったこと
冒頭では、ストレスチェックの結果を評価した実施者により、医師による面接指導の対象者と判断されたことを伝えます。
「メンタルヘルス不調が発見された」「休職の可能性がある」といった断定的な表現は避けてください。高ストレス者に該当したことは、病気の診断や就業不能の判定ではないことも併記し、必要以上に不安を与えない文面にします。
2.面接指導を実施する目的
面接指導では、医師が現在の心身の状態、勤務状況、仕事上の負担を確認します。必要に応じて、セルフケア、医療機関の受診、働き方の調整などについて助言を受けられます。
案内文では、人事評価や休職者の選別を行うための面談ではないことを伝えます。「健康状態の悪化を予防し、安全に働き続けるための相談機会」と説明すると、制度の意義を理解してもらいやすくなります。
3.本人の申出によって実施すること
面接指導は、対象者本人が会社へ申し出た場合に実施されることを記載します。会社が利用を勧めている場合でも、本人の意思を尊重する表現が必要です。
「面接指導を受けるかどうかは、ご本人にご判断いただけます」と説明したうえで、自覚していない負担へ気付く機会になることも伝えます。申出を行わなかった理由の提出を求める文面は避けましょう。
4.会社へ提供される情報の範囲
申出を行った場合は、面接指導の対象者であることや、実施に必要なストレスチェック結果が会社へ提供されることを記載します。
面談後には、医師から会社へ、通常勤務の可否や就業上の配慮に関する意見が提出されます。一方、本人が話した悩みや家庭事情などが、そのまま上司へ共有されるわけではありません。利用目的と共有範囲を分けて説明しましょう。
5.不利益な取扱いを行わないこと
面接指導を申し出たことを理由に、解雇、退職勧奨、不当な配置転換などの不利益な取扱いを行わないことを明記します。
「プライバシーには配慮します」といった抽象的な表現だけでは、従業員の不安を十分に解消できません。面接指導の申出や高ストレス判定を、懲戒や人事評価の材料として使用しないことを、社内規程に沿って分かりやすく伝えましょう。
6.申出窓口・方法・期限
専用フォーム、メール、申出書など、実際の申出方法を明記します。担当部署、連絡先、申出期限を年月日まで記載し、申出時に必要な情報も示しましょう。
必要事項は、氏名、社員番号、連絡先、希望日時など、面談調整に必要な範囲へ限定します。通常の人事問い合わせ窓口とは分け、閲覧権限を持つ担当者だけが確認できる受付方法を用意することが重要です。
7.一般健康相談など別の相談先
法に基づく面接指導を希望しない場合でも、産業医や保健師への一般健康相談、外部相談窓口などを利用できることを案内します。
会社へ高ストレス判定を知らせずに相談できる仕組みがある場合は、その旨も記載しましょう。相談窓口によって情報の取扱いが異なるため、利用状況や相談内容が会社へ伝わるかどうかも明示します。本人が希望する支援を選べる環境を整えることが大切です。
高ストレス者面談対象者への案内文例
以下の文例は、面接指導の申出をもって、必要なストレスチェック結果の会社への提供に同意したものとして扱う場合を想定しています。
実際に使用する際は、実施者、申出窓口、申出期限、面談方法、情報共有の範囲を自社の実施規程に合わせて変更してください。文面だけを流用せず、産業医や委託先とも内容を確認しましょう。
初回案内メールの文例
件名:健康相談に関するご案内 ○○様 ストレスチェックの結果を実施者が確認したところ、医師による面接指導の対象となりました。これは病気の診断や休職の判定を意味するものではありません。 面接指導では、医師が現在の健康状態や仕事上の負担を確認し、必要に応じて働き方に関する助言を行います。面接指導を希望する場合は、20XX年○月○日までに、以下の窓口からお申し出ください。 申出窓口:○○ 面談方法:対面またはオンライン 問い合わせ先:○○ 申出を行った場合は、面接指導に必要なストレスチェック結果が会社へ提供されることに同意したものとして取り扱います。面談後は、健康確保に必要な就業上の意見が医師から会社へ提出されますが、相談内容のすべてが上司等へ共有されるものではありません。 申出の有無を理由として、不利益な取扱いを行うことはありません。
結果提供への同意を別に確認する場合の文例
件名:医師による面接指導のご案内 ○○様 ストレスチェックの結果、実施者から医師による面接指導を受けることが望ましいと判断されました。 面接指導を希望する場合は、申出書とあわせて、面接指導に必要なストレスチェック結果を会社へ提供することへの同意をご提出ください。 申出期限:20XX年○月○日 提出方法:専用フォームまたは申出書 問い合わせ先:○○ 会社へ提供された情報は、面接指導の実施と健康確保に必要な措置を検討する目的に限って使用します。面接指導の申出や結果提供への同意の有無を理由に、不利益な取扱いを行うことはありません。
申出期限前に再案内する場合の文例
件名:健康相談の申出期限に関するご案内 ○○様 先日ご案内した医師による面接指導について、申出期限が近づいているため改めてお知らせします。 面接指導は、現在の心身の状態や仕事上の負担について医師へ相談し、健康状態の悪化を予防するための機会です。希望する場合は、20XX年○月○日までに以下の窓口からお申し出ください。 申出窓口:○○ 問い合わせ先:○○ 申出はご本人の意思に基づくものです。申出を行わなかった理由をご回答いただく必要はなく、それを理由とした不利益な取扱いもありません。
一般の健康相談も選べることを案内する文例
法に基づく面接指導を申し出た場合は、対象者であることや医師の就業上の意見が会社へ提供されます。 会社への結果提供を希望せず、産業医や保健師への相談だけを希望する場合は、一般健康相談も利用できます。一般健康相談では、相談内容の取扱いが法に基づく面接指導とは異なります。 利用を希望する場合は、○○相談窓口へ「一般健康相談を希望」とご連絡ください。社外相談窓口を利用する場合は、○○から予約できます。
申出を受け付けた後の返信文例
件名:面接指導の申出を受け付けました ○○様 医師による面接指導の申出を受け付けました。今後、担当者から面談候補日をご案内します。面談は、申出日から1か月以内に実施する予定です。 面談にあたり、会社から医師へ、労働時間や担当業務などの勤務情報を提供します。医師から会社へは、健康を守るために必要な就業上の意見が提出されます。 面談日時や実施方法について希望がある場合は、○○窓口までご連絡ください。
高ストレス者面談の申出書に記載する項目
案内文とは別に、本人の申出意思と申出日を確認できる書面やフォームを用意します。申出記録があれば、面接指導を実施する期限や、その後の対応状況を管理しやすくなります。
申出書には、必要以上の健康情報を記入させないことが重要です。相談内容や症状は医師が面談で確認するため、人事担当者が閲覧する申出フォームへ詳細に書かせる必要はありません。
- 氏名・社員番号
- 所属部署
- 申出年月日
- 連絡先
- 希望する面談方法
- 面談希望日時
- 結果提供への同意確認
- 案内事項を確認した旨のチェック欄
案内文の送付から面接指導までの6つの手順
案内文を送付した後は、申出の受付、日程調整、産業医への情報提供、面談後の意見聴取まで継続して管理します。
対象者名や申出内容は健康情報に該当するため、一般の人事管理表や共有メールボックスでは扱わないことが重要です。担当者、期限、保存場所を決め、次の手順を社内マニュアルへ反映しましょう。
1.実施者が面接指導の対象者を決定する
ストレスチェック結果に基づく高ストレス者の選定と、面接指導が必要かどうかの判断は実施者が行います。システムの自動判定だけで対象者を確定せず、実施者が判断したことを記録しましょう。
対象者名簿は、実施者と実施事務従事者など、必要な担当者だけが閲覧できる環境で管理します。人事担当者へ対象者一覧を無条件に提供しないよう、委託先との情報連携方法も確認してください。
2.実施者または実施事務従事者が個別に案内する
面接指導の申出勧奨は、実施者またはその指示を受けた実施事務従事者が行います。対象者の人事について直接的な権限を持つ者は担当できません。
案内はメール、専用システム、親展文書などで個別に送付します。送付先、添付ファイル、差出人名を確認し、誤送信を防ぎましょう。案内日と申出期限を記録し、必要に応じて再案内日も設定します。
3.専用窓口で本人からの申出を受け付ける
申出は、専用フォーム、メール、書面など、本人の意思と申出日を確認できる方法で受け付けます。口頭で申出を受けた場合も、記録を残せる形で改めて意思を確認しましょう。
受付窓口は直属の上司を経由せずに利用できるようにします。申出内容を閲覧できる担当者を限定し、受付後は本人へ受領連絡を送ります。申出日から1か月以内に面談できるよう、速やかに医師へ連絡してください。
4.産業医へ客観的な勤務情報を提供する
面談前に、労働時間、休日・深夜勤務、欠勤状況、担当業務、異動や役割変更などを整理して産業医へ提供します。
上司の印象や人事評価ではなく、勤怠記録や業務分担表など、客観的な情報を使用しましょう。運転、機械操作、高所作業など、安全へ影響する業務も具体的に伝えます。提供する情報は、就業上の判断に必要な範囲へ限定してください。
5.面談後に医師の意見を確認する
面接指導後は、医師から勤務継続の可否や就業上の措置について意見を聴きます。残業制限、夜勤停止、業務量の調整、医療機関への受診など、会社が実施すべき対応を確認しましょう。
「配慮が必要」といった抽象的な意見の場合は、対象業務、制限の程度、実施期間、再面談日を医師へ確認します。人事担当者が医学的な内容を推測して補うことは避けてください。
6.本人への説明と事後措置を行う
就業上の措置を講じる場合は、本人の意見を聴き、措置の理由、内容、期間、上司へ共有する範囲を説明します。
上司には、残業禁止や業務量の調整など、実施に必要な情報だけを伝えます。診断名や具体的な相談内容まで共有する必要はありません。措置の開始日と再評価日を記録し、産業医による再面談まで継続して管理しましょう。
高ストレス者面談の案内文で避けるべき表現
案内文は、法的に誤りがないだけでなく、対象者へ不要な不安や圧力を与えないことが重要です。強制を連想させる表現、病気と断定する表現、情報管理について誤解を招く表現は避けましょう。
送付前に実施者や産業医が文面を確認し、自社の運用と説明が一致しているかを点検します。
「対象者は必ず面談を受けてください」
高ストレス者への面接指導は本人の申出によって実施するため、「必ず」「義務」「指定日に出席してください」といった表現は避けます。
「医師へ健康状態や仕事上の負担を相談できる機会です」「面接指導の利用をご検討ください」と書き換えましょう。本人が判断できることを伝えつつ、面談を受ける意義も具体的に説明します。
「メンタルヘルス不調が確認されました」
高ストレス判定は、精神疾患やメンタルヘルス不調の診断ではありません。「病気が見つかった」「治療が必要」と断定すると、対象者へ過度な不安を与えます。
「ストレスチェックの結果、医師による面接指導の対象となりました」と客観的に伝えます。高ストレス判定は、現在の状態や働き方を見直すきっかけであることを補足しましょう。
「面談内容は会社へ一切伝わりません」
法に基づく面接指導では、医師から会社へ就業上の措置に関する意見が提出されます。そのため、会社へ情報が一切伝わらないと説明することは適切ではありません。
「相談内容のすべてが共有されるものではありませんが、健康確保に必要な就業上の意見は会社へ提出されます」と説明します。誰が情報を扱い、何に利用するのかも併せて伝えましょう。
「面談を希望しない場合は理由を回答してください」
面接指導を申し出ない理由の回答を求めると、対象者へ心理的な圧力を与える可能性があります。申出をしない理由を、人事担当者や上司へ説明させる必要はありません。
再案内では、面談の目的、申出期限、窓口を簡潔に伝えます。法に基づく面接指導を希望しない場合に利用できる、一般健康相談や外部相談窓口も案内しましょう。
高ストレス者面談の申出につながりやすい案内方法
案内文を送るだけでなく、ストレスチェックの実施前から制度の仕組みを説明しておくことが重要です。誰が結果を確認するのか、面談後に会社へ何が伝わるのかを事前に周知すれば、対象者になった後の不安を軽減できます。
厚生労働省が紹介する事例では、産業医が事前説明を行ったことが安心感につながり、想定より多くの申出があった例もあります。文面だけに頼らず、説明会や社内ポータルも活用しましょう。
高ストレス者面談の案内・運用は産業医クラウドへご相談ください
高ストレス者面談の案内文を適切に作成するには、申出の任意性や個人情報の取扱いだけでなく、申出後に面談を担当する医師、勤務情報の提供方法、面談後の措置まで決めておく必要があります。案内文だけを整えても、その後の体制がなければ速やかな支援につながりません。
産業医クラウドでは、企業の課題に合った産業医の選任に加え、ストレスチェック、高ストレス者面談、オンライン面談、休職・復職支援などをサポートしています。
案内方法や申出後のフローを含めて体制を見直したい企業は、産業医クラウドのお問い合わせフォームから相談できます。対応範囲や導入方法を比較したい場合は、資料請求いただき、自社の運用と照らし合わせてみましょう。
高ストレス者面談の案内文に関するよくある質問
案内文の作成では、誰が送付できるのか、面接指導をどの程度勧めてよいのか、申出期限を過ぎた場合にどうするのかなど、判断に迷う場面があります。
制度上の期限や情報管理を守るだけでなく、必要な従業員が相談機会を失わない運用が重要です。ここでは、人事担当者から寄せられやすい疑問を解説します。
人事担当者から案内文を送付できますか?
対象者の解雇、昇進、異動などについて直接的な人事権を持つ担当者は、面接指導の申出勧奨を担当できません。申出勧奨は、対象者の健康情報を取り扱う事務に該当するためです。
直接的な人事権を持たず、実施事務従事者として正式に指定された人事担当者であれば、実施者の指示のもとで担当できる場合があります。所属部署だけでなく、実際の権限と担当業務を確認しましょう。
案内文に「高ストレス者」と書いてもよいですか?
本人に対して、高ストレスであり面接指導の対象となったことを伝える必要があります。ただし、メールの件名や封筒の表面など、第三者が見る可能性のある場所への記載は避けましょう。
メール本文や親展文書の中で、高ストレス判定は病気の診断ではないことと併せて説明します。件名は「健康相談に関するご案内」など、判定結果を推測されにくい表現が適しています。
申出を何度も勧めてもよいですか?
面接指導の対象者に対し、実施者または実施事務従事者から再案内を行うことは可能です。ただし、繰り返し強く迫ったり、申し出ない理由の回答を求めたりしないよう注意します。
初回案内後、期限前に1回再案内するなど、社内規程で方法を決めておきましょう。再案内でも、本人の意思による申出であることと、一般健康相談など別の支援方法を利用できることを伝えます。
申出期限を過ぎた場合は面談できませんか?
法に基づく面接指導の申出は、結果通知後1か月以内に行う必要があります。ただし、期限を過ぎた従業員から健康上の相談があった場合に、支援を断るべきではありません。
法定の面接指導として扱えるかを実施者へ確認し、難しい場合は一般の産業医面談や健康相談として対応します。体調の悪化が疑われる場合は、形式的な期限よりも、医師や相談窓口へ速やかにつなぐことを優先しましょう。
申出を受け付けたことを上司へ伝えてもよいですか?
面談の日程調整や業務上の措置に必要な場合を除き、申出の事実を直属の上司へ無条件に共有する必要はありません。勤務時間中に面談を行う場合も、健康情報を詳しく説明せず、必要な範囲で予定を調整します。
面談後に残業制限などを実施する場合は、上司へ具体的な措置だけを伝えます。診断名や本人が面談で話した内容まで共有しないよう注意しましょう。
案内文は厚生労働省の文例をそのまま使えますか?
厚生労働省の文例は参考になりますが、そのまま使用するのではなく、自社の実施規程や情報管理方法に合わせて修正する必要があります。
特に、申出窓口、申出期限、結果提供への同意方法、会社へ共有される情報、一般健康相談の有無は企業によって異なります。文面と実際の運用が食い違わないよう、実施者、産業医、委託先と確認したうえで使用しましょう。
案内文は毎年見直す必要がありますか?
基本的な制度が変わっていなくても、担当医、申出窓口、オンライン面談の有無、情報管理方法が変更されている可能性があります。ストレスチェック実施前に、案内文と申出書を確認しましょう。
前年度の問い合わせ内容、申出件数、日程調整で発生した問題も確認します。衛生委員会等で運用状況を振り返り、分かりにくい表現や手続きがあれば、次回実施までに改善してください。
まとめ|案内文では申出方法と情報の流れを正確に伝える
高ストレス者面談の案内文では、対象者となったこと、面談の目的、本人の申出によって実施すること、申出期限、会社へ提供される情報を明確に伝えます。申出をもって結果提供への同意と扱う場合は、その取扱いを事前に説明しておくことが重要です。
案内は実施者または実施事務従事者から個別に行い、案内文とは別に申出書や専用フォームを用意します。会社への結果提供を希望しない人には、一般健康相談などの別の選択肢も案内しましょう。
高ストレス者面談を担当する産業医の確保や、案内から面談後の措置までの体制づくりに課題がある企業は、産業医クラウドのお問い合わせフォームから相談できます。ストレスチェックや休職・復職支援を含むサービス内容を確認したい場合は、資料請求もご活用ください。
産業医紹介サービスを検討している企業様必見!