産業医面談を依頼する際、「1回の面談にいくらかかるのか」「月額契約とスポット契約のどちらが適しているか」「意見書や再面談は追加料金になるのか」と悩む企業は少なくありません。
産業医面談の費用は、契約形態、面談目的、所要時間、実施方法、医師の専門性によって変わります。
本記事では、2026年7月時点の公開料金例をもとに、産業医面談の費用相場、追加費用、年間予算の立て方、契約時の注意点を解説します。
産業医面談の費用相場を契約形態別に比較
産業医面談の依頼方法は、必要なときだけ利用するスポット契約と、産業医業務全体を継続的に依頼する月額契約に大きく分けられます。両者は料金に含まれる業務が異なるため、単純に表示価格だけを比較することはできません。
公開料金例では、オンラインのスポット面談は1回5,500円から3万5,000円程度、月額契約は基本的なプランで月額3万円から5万円台です。実際の料金は、面談時間や支援範囲によって変動します。
| 契約・実施方法 | 公開料金例から見た目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| オンラインのスポット面談 | 1回5,500円~3万5,000円程度 | 必要なときだけ1件単位で依頼できる |
| 訪問によるスポット面談 | 60分3万2,000円程度~ | 地域や移動時間により料金が変わる |
| 嘱託産業医の月額契約 | 月額3万円~5万円台程度から | 面談以外の産業医業務も依頼できる |
| 専属産業医 | 勤務日数に応じた年間報酬 | 大規模事業場で継続的に勤務する |
オンラインのスポット面談は1回5,500円から3万5,000円程度
公開料金例では、オンラインで実施する産業医面談は1回5,500円から、30分1万5,000円、30分3万5,000円など、サービスによって幅があります。料金差が生じる主な理由は、面談時間や支援内容の違いです。
低価格のプランでは、面談後の人事相談や再面談が含まれていない場合があります。面談料だけでなく、日程調整、意見書、追加質問、フォローまで含めた金額を確認しましょう。
訪問によるスポット面談は60分3万2,000円程度から
医師が事業場を訪問して面談するサービスでは、公開料金例として60分3万2,000円程度から設定されているものがあります。訪問地域や拘束時間によっては、さらに料金が上がります。
面談対象者が複数いる場合は、同じ日にまとめて実施することで、1人当たりの費用を抑えられる可能性があります。交通費、出張費、貸会議室代、延長料金が基本料金へ含まれているかも確認しましょう。
嘱託産業医の基本プランは月額3万円から5万円台程度
公開料金例では、嘱託産業医の基本的なプランは月額3万円から5万円台で設定されています。月1時間または隔月1時間など、契約する頻度や時間によって料金が変わります。
月額契約では、産業医面談だけでなく、職場巡視、衛生委員会、健康診断後の就業判定などを契約時間内で行います。そのため、面談へ利用できる時間と、契約時間を超えた場合の追加料金を確認する必要があります。
専属産業医は面談単価ではなく年間報酬で考える
専属産業医は、企業または事業場へ継続的に勤務するため、面談1件ごとの料金ではなく、週の勤務日数や業務内容をもとに年間報酬を決めます。公開されている算定例では、週1日の勤務につき年300万~400万円程度が一つの目安です。
ただし、専属産業医は大規模事業場向けであり、スポット面談や嘱託産業医と単純比較するものではありません。採用時には紹介手数料や社会保険料なども考慮します。
公開料金から見る産業医面談サービスの料金例
産業医面談には公定価格がないため、実際の料金はサービスごとに異なります。相場を把握する際は、複数社の公開料金を参考にしつつ、同じ契約条件で個別見積りを取得することが重要です。
以下は2026年7月時点の公式サイトに掲載された料金例です。
料金に含まれる業務や適用条件が異なるため、サービス同士の単純な価格比較ではなく、予算を考えるための参考情報として確認してください。
| サービス | 公開料金例 | 主な条件・特徴 |
|---|---|---|
| 産業医クラウド | 初期費用無料、月額3.3万円(税込)~ | 産業医は月額3万円~。産業保健師などを組み合わせ可能 |
| Carely産業医紹介 | 隔月対応3万円/月、毎月対応5万円/月 | スポット対応は3.5万円/30分 |
| 産業医エクスプレス | オンライン1万5,000円/30分 | 訪問面談は60分3万2,000円~。意見書作成に対応 |
| 医療法人こうゆう | 面談1回5,500円(税込)~ | 月額契約は1~50人で3万3,000円(税込) |
| ドクタートラスト | 個別見積り | 契約時に産業医選任手数料10万円 |
産業医面談の種類によって費用が変わる理由
産業医面談には、高ストレス者面談、長時間労働者面談、メンタルヘルス不調者面談、健康相談、休職・復職面談などがあります。面談の目的によって、必要な時間や事前資料、面談後に作成する書類が異なります。
企業が見積りを依頼する際は、「産業医面談を依頼したい」とだけ伝えるのではなく、面談の種類、対象者数、希望時間、意見書の必要性、再面談の見込みまで具体的に説明しましょう。
高ストレス者面談はストレスチェック結果と勤務状況を確認する
高ストレス者面談では、ストレスチェック結果、心身の状態、労働時間、担当業務、職場の支援状況などを医師が確認します。面談後には、企業が就業上の措置を検討するための報告書や意見書も必要です。
ストレスチェックの利用料金に面談が含まれるとは限りません。高ストレス者判定、申出受付、日程調整、医師面談、意見書、再面談が、それぞれ基本料金か追加料金かを確認しましょう。
長時間労働者面談は労働時間と疲労蓄積度を評価する
長時間労働者面談では、時間外・休日労働、睡眠、疲労、心身の症状、勤務状況を医師が確認します。企業は勤怠情報などを事前に整理し、面談後に必要な就業上の措置について医師の意見を聴きます。
対象者が毎月発生する企業では、スポット料金を支払い続けるよりも、月額契約の時間内で対応したほうが費用を予測しやすい場合があります。月間の発生件数から比較しましょう。
メンタルヘルス不調者面談は緊急性の評価が必要になる
メンタルヘルス不調者面談では、不眠、気分の落ち込み、不安、集中力低下などを確認し、受診の必要性や就業継続の可否を評価します。緊急性が高い場合は、通常より早い日程での対応が必要です。
精神科医の指定、緊急面談、時間延長には追加料金が設定されることがあります。突発的な依頼に対応できる医師の有無や、申込みから候補日提示までの標準日数も確認しましょう。
休職・復職面談は複数回のフォロー費用を見込む
休職・復職支援では、休職前、休職中、復職前、復職後と、同じ従業員へ複数回の面談を行うことがあります。主治医の診断書や業務内容を確認し、就業可否や必要な配慮について意見を示すため、面談時間も長くなりやすい傾向があります。
初回面談の費用だけでなく、再面談、意見書、主治医への情報照会、人事担当者との打合せまで含めて年間予算を組みましょう。
任意の健康相談は産業医と保健師を使い分ける
従業員からの一般的な健康相談や生活習慣に関する相談を、すべて産業医が担当すると、契約時間が不足しやすくなります。医学的判断が不要な相談は、産業保健師が対応できる場合があります。
産業医は法定面接や就業判定、保健師は日常的な健康相談や面談後のフォローなど、役割を分けることで費用を適正化できます。専門職間で共有する情報の範囲も決めておきましょう。
産業医面談の料金を左右する7つの要素
産業医面談の費用は、面談時間だけで決まるわけではありません。契約形態、対象者数、面談方法、担当医の条件、意見書、緊急性、日程調整などが料金へ影響します。
低価格のサービスでも追加費用が多ければ、最終的な支払額が高くなる可能性があります。見積書では、基本料金と追加料金を分け、どの条件で費用が発生するかを確認しましょう。
スポット契約か月額契約か
年間の面談件数が少ない企業では、必要なときだけ利用するスポット契約が費用を抑えやすい場合があります。一方、毎月面談が発生し、職場巡視や衛生委員会も必要な企業では、月額契約が適しています。
過去2~3年の面談件数を種類別に集計し、両方の年間費用を試算しましょう。産業医の選任義務がある事業場は、面談以外の法定業務も含めて判断する必要があります。
面談時間と対象者数
面談時間は20分、30分、40分、60分など、目的によって異なります。高ストレス者面談や休職・復職面談は、心身の状態や勤務状況を詳しく確認するため、一般的な健康相談より時間がかかることがあります。
対象者が複数いる場合は、同じ日程で連続して面談を実施すると効率的です。ただし、人数を優先して面談時間を短くし過ぎると、必要な情報を確認できないため注意しましょう。
対面面談かオンライン面談か
オンライン面談は、医師の交通費や移動時間を抑えられるため、対面より費用を抑えやすい場合があります。地方拠点やテレワーク勤務者にも利用しやすく、日程調整の選択肢も広がります。
一方、システム利用料が別途発生するサービスや、オンラインと対面が同額のサービスもあります。医師が必要と判断した場合に、対面面談へ切り替えられる体制も必要です。
医師の専門性や指定条件
精神科医、心療内科医、労働衛生コンサルタント、女性医師、外国語対応医師などを指定すると、通常料金へ追加費用が設定される場合があります。
高ストレス者やメンタルヘルス不調者への面談では精神科領域の経験が役立ちますが、診療科だけで判断してはいけません。企業面談、就業判定、休職・復職支援の経験を確認し、必要な専門性だけを指定しましょう。
報告書・意見書の作成
面談料金に報告書・意見書の作成が含まれるサービスと、別料金になるサービスがあります。書類が含まれていても、内容の修正、補足説明、人事担当者からの追加質問が有料となる場合があります。
意見書には、残業、夜勤、出張、担当業務、措置期間、再評価日などを具体的に記載してもらう必要があります。料金だけでなく、提出期限と内容の具体性も確認しましょう。
緊急対応や時間延長
通常の予約枠より早い面談、夜間・休日対応、面談時間の延長には追加料金が発生することがあります。自傷のおそれなど緊急性が高い場合は、通常の産業医面談ではなく、医療機関や救急対応が必要になることもあります。
通常対応と緊急対応の連絡先を分け、どの状態で医療機関へつなぐかを決めましょう。面談当日の延長単価も契約前に確認します。
日程変更・キャンセル・医師交代
医師が決定した後に面談をキャンセルすると、キャンセル料金が発生するサービスがあります。従業員の体調や勤務予定によって日程変更が起こりやすいため、変更期限と料金を確認しましょう。
継続契約では、産業医が交代する際に再紹介料が発生する場合もあります。医師都合による交代時の費用や、後任が決まるまでの代替対応についても契約書へ明記します。
産業医面談の費用で企業が抱えやすい5つの課題
産業医面談の費用を把握するには、面談件数だけでなく、面談後の書類やフォローまで確認する必要があります。しかし、面談の発生件数は年度によって変動するため、予算を立てにくい企業も少なくありません。
また、料金を抑えることだけを重視すると、人事担当者の作業負担が増えたり、必要な支援が受けられなかったりする可能性があります。
面談1回の表示料金だけで比較してしまう
面談単価が安くても、日程調整、意見書、再面談、医師への質問が別料金であれば、最終的な支払額は高くなります。月額契約も、面談へ使える時間が限られていれば、追加費用が発生します。
「面談3件、意見書3件、再面談1件」など、同じ条件を複数社へ提示しましょう。税金や交通費も含めた年間総額で比較することが重要です。
月額料金に含まれる業務を把握できていない
嘱託産業医の月額契約では、契約時間内に職場巡視、衛生委員会、健康診断後の就業判定、面談などを行います。面談だけで契約時間を使えるわけではありません。
月の契約時間、業務ごとの目安時間、対応できる面談件数を確認しましょう。衛生委員会と職場巡視だけで時間を使い切る場合は、面談枠の追加やオンライン対応を検討する必要があります。
年度による面談件数の変動を予算へ反映できない
高ストレス者面談や休職・復職面談は、組織変更、繁忙期、人員不足などによって増えることがあります。前年の実績だけで予算を決めると、突発的な面談へ対応できない可能性があります。
直近2~3年の実績を確認し、通常ケースと増加ケースの2パターンで予算を作成しましょう。一定額の予備費やスポット面談枠を確保しておく方法も有効です。
低価格サービスを選んだ結果、社内工数が増える
低価格のスポット面談では、日程調整、勤務情報の整理、意見書の確認、本人や所属長への説明を企業が行う場合があります。人事担当者の作業時間を考慮すると、必ずしも低コストとは限りません。
サービスを比較する際は、外部へ依頼できる業務と、社内に残る業務を一覧にしましょう。人事担当者の工数も含めて総合的な費用対効果を判断します。
費用を抑えるために必要な面談を先送りしてしまう
追加料金を避けるために面談を翌月の訪問日まで延期すると、従業員の状態が悪化する可能性があります。特にメンタルヘルス不調や高ストレス者への対応では、早期支援が重要です。
月額契約の時間を使い切った場合でも利用できるスポット枠や、オンライン面談を準備しましょう。費用削減より、従業員の健康確保を優先すべきケースを社内で明確にします。
産業医面談の年間予算を決める5ステップ
産業医面談の予算は、「月額料金×12か月」だけでは算出できません。
面談種類、年間件数、再面談、意見書、追加対応を含めて計算する必要があります。
過去の実績が少ない企業は、従業員数や休職者数から複数のケースを想定しましょう。
計算条件を記録しておけば、翌年度の実績と比較し、契約内容を見直しやすくなります。
手順1.面談件数を種類別に集計する
過去2~3年の長時間労働者面談、高ストレス者面談、メンタルヘルス不調者面談、健康相談、休職・復職面談を集計します。初回面談だけでなく、再面談の回数も確認しましょう。
面談制度を新たに周知する場合は、従業員の利用が増える可能性があります。過去実績へ一定の増加分を加え、通常年と面談が増えた年の両方を想定します。
手順2.面談1件に必要な業務を整理する
産業医面談では、日程調整、事前問診、勤務情報の準備、医師面談、意見書、本人への説明、所属長との調整、再評価などが発生します。
どこまでをサービスへ依頼し、どこからを社内で行うか決めましょう。面談料金が同じでも、日程調整や人事相談まで含むサービスであれば、社内の実務負担を軽減できます。
手順3.スポット契約の年間費用を試算する
スポット契約の年間費用は、基本的に「面談単価×年間件数」に、意見書、再面談、延長、交通費などを加えて算出します。
例えば、オンライン面談1万5,000円を年間3件利用する場合、基本面談料は年間4万5,000円です。再面談が1件発生すれば、少なくともさらに1回分の費用を見込む必要があります。
手順4.月額契約の年間費用を試算する
月額契約では、月額料金の12か月分に、初期費用、契約時間を超えた面談、交通費、専門医指定などを加えます。
月額3万3,000円の場合、基本料金は年間39万6,000円です。ただし、面談だけでなく、職場巡視、衛生委員会、就業判定なども含まれます。スポット契約との比較では、面談以外の業務価値も考慮しましょう。
手順5.通常ケースと増加ケースを比較する
通常ケースでは前年と同程度の面談件数、増加ケースでは休職・復職者や高ストレス者が増えた状況を想定します。両方の年間費用を試算し、予算上限を決めましょう。
面談件数が一定数を超えた時点で、スポットから月額契約へ切り替える基準を設定する方法もあります。半年ごとに実績を確認し、契約時間や面談枠を調整します。
産業医面談の費用を適正化する6つの方法
産業医面談の費用を適正化するには、最も安い契約を選ぶのではなく、必要な業務を適切な専門職へ割り当てることが重要です。
産業医が対応すべき法定面接や就業判定と、保健師が担当できる健康相談やフォローを整理しましょう。面談の実績を定期的に確認し、利用状況に合った契約へ見直します。
面談件数に応じて契約形態を選ぶ
面談が年間数件程度で、産業医の選任義務がない企業は、スポット契約が適している可能性があります。一方、毎月面談が発生し、衛生委員会や職場巡視も必要な企業では、月額契約が効率的です。
前年の件数だけでなく、再面談や休復職支援も含めて比較しましょう。年間総額が逆転する件数を把握すると、契約形態を判断しやすくなります。
産業医と保健師の役割を分ける
法令に基づく面接指導や就業可否の判断は医師が行います。一方、一般的な健康相談、面談前の聞き取り、措置後の状態確認などは、産業保健師が対応できる場合があります。
軽度の相談を保健師が整理し、医学的判断が必要なケースだけ産業医へつなげることで、産業医の契約時間を有効に使えます。情報共有の範囲と緊急時の連絡手順を決めておきましょう。
オンライン面談を活用する
オンライン面談を活用すれば、医師の移動時間や交通費を抑えられます。地方拠点やテレワーク勤務者も利用しやすくなり、複数の候補日を確保しやすいこともメリットです。
ただし、本人のプライバシーを確保できる個室や通信環境が必要です。医師が対面での確認を必要と判断した場合は、訪問面談や医療機関へ切り替えられるようにします。
複数の面談を同じ日にまとめる
対面による訪問面談では、1人ずつ別日に依頼すると、その都度交通費や拘束費用が発生します。対象者が複数いる場合は、同じ日に連続して面談を設定することで費用を抑えられる可能性があります。
ただし、面談時間を短縮し過ぎないことが重要です。対象者ごとに必要な時間を確保し、待合場所や入退室の動線にも配慮しましょう。
勤務情報と問診票を事前に準備する
面談当日に勤怠や業務内容を確認し始めると、契約時間を使い切り、延長料金が発生する可能性があります。事前に勤務情報提供書と問診票を準備し、産業医へ共有しましょう。
直近の労働時間、担当業務、夜勤、異動、役割変更などを統一様式へまとめます。面談時間を医学的な評価と本人への助言へ集中させることで、限られた時間を有効に活用できます。
費用と面談後の成果を定期的に評価する
費用対効果は、面談1件の料金だけでは判断できません。申込みから面談までの日数、意見書の提出日、就業上の措置の実施率、再面談の完了率なども確認しましょう。
安価でも意見書が抽象的で、人事担当者の確認作業が増えている場合は、契約先や担当医の見直しが必要です。半年または1年ごとに料金と支援品質を評価します。
企業の状況別に見る産業医面談の費用事例
適切な契約形態は、企業規模、面談件数、既存の産業医体制によって異なります。スポット面談が適している企業もあれば、月額契約によって面談後まで継続支援を受けたほうがよい企業もあります。
ここでは、代表的な3つのケースを想定して、費用の考え方を解説します。金額は契約条件によって変わるため、実際には個別見積りが必要です。
小規模企業が年間数件の面談をスポットで依頼する事例
産業医の選任義務がなく、面談が年間2~3件程度の小規模企業では、スポット契約によって利用しない月の費用を抑えられます。
オンライン面談を1回1万5,000円で年間3件利用する場合、基本面談料は4万5,000円です。ただし、再面談や意見書が別料金の場合もあるため、年間6万~10万円程度の予備費を含めて考える方法があります。
50人規模の事業場が嘱託産業医と月額契約する事例
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医の選任が必要です。月額3万3,000円の契約であれば、基本料金は年間39万6,000円です。
この費用には、産業医面談だけでなく、職場巡視、衛生委員会、健康診断後の就業判定などが含まれる場合があります。契約時間を超える面談が発生した場合の追加料金も予算へ計上しましょう。
休職・復職面談が多い企業が継続契約する事例
メンタルヘルス不調による休職者が継続的に発生する企業では、休職前、復職前、復職後と複数回の面談が必要です。スポット契約では面談件数に応じて費用が増えます。
月額契約で同じ産業医が継続して対応すれば、本人の経過や職場環境を踏まえた意見を得やすくなります。月額料金だけでなく、契約時間内の面談件数と超過料金を確認します。
産業医面談の費用を比較する際の注意点
産業医面談の費用を比較するときは、料金の安さだけで契約先を決めないことが重要です。担当医の経験や意見書の品質が不十分な場合、面談後の業務調整が進まず、人事担当者の負担が増えます。
また、面談を外部委託しても、勤務情報の提供、就業上の措置の決定、健康情報の管理は企業の役割です。委託先と社内の責任範囲を明確にしましょう。
法定面接と任意の相談サービスを混同しない
心理職によるカウンセリングや保健師による健康相談は、従業員の不調予防に役立ちます。ただし、高ストレス者や長時間労働者への法定の面接指導は、医師が実施しなければなりません。
低価格の相談サービスを比較する際は、担当者の資格と面談の位置づけを確認しましょう。法定面接、任意の産業医相談、カウンセリングを目的に応じて使い分けます。
法定面接の費用は企業が負担する
ストレスチェック制度に基づく高ストレス者への面接指導など、法令上企業に実施義務が課される面談の費用は、事業者が負担します。従業員へ面談料を請求する運用は適切ではありません。
面接指導を受ける時間の賃金は、労使で協議して決める扱いですが、従業員の健康確保という目的から、企業が賃金を支払うことが望ましいとされています。
面談費用を支払うだけで対応を終わらせない
産業医が面談と意見書作成を行っても、実際に残業制限や業務変更を決定・実施するのは企業です。意見書を受領したまま保管するだけでは、健康管理が完了したとはいえません。
社内で意見書の受領者、措置の決定者、本人への説明担当、所属長への連絡担当を定めましょう。一定期間後の再面談や措置の見直しも必要です。
健康情報の共有範囲を限定する
産業医面談では、心身の症状、受診状況、家庭事情など、機微な健康情報を取り扱います。人事担当者や所属長が面談記録のすべてを閲覧する必要はありません。
所属長へは、残業制限、夜勤免除、担当業務の変更など、実施する措置に必要な情報だけを共有します。記録の保存場所と閲覧権限も契約前に決めましょう。
オンライン面談の実施条件を確認する
オンラインによる面接指導は、医師が本人の表情や話し方などを確認でき、円滑にやり取りできる通信環境を確保したうえで実施します。医師へ事業場や勤務状況に関する情報を提供することも必要です。
本人が周囲を気にせず話せる個室を用意し、通信障害時の対応も決めましょう。医師が必要と判断した場合は、対面面談へ切り替えます。
産業医クラウドで費用と課題に合った産業医体制を構築
産業医面談の費用を適正化するには、面談単価だけでなく、企業規模、面談件数、必要な産業保健業務に合った契約を選ぶ必要があります。特に、面談後の就業上の措置や休職・復職支援まで必要な企業では、継続して相談できる体制が重要です。
産業医クラウドは、初期費用無料、月額3.3万円(税込)から利用できます。産業医の紹介に加え、産業保健師、ストレスチェック、カウンセリング、休職・復職支援などを企業の課題に合わせて組み合わせられます。
面談件数に合った契約プランを知りたい、現在の産業医費用が適正か確認したい、産業医と保健師の役割を見直したい場合は、産業医クラウドへお問い合わせください。具体的な料金や支援内容を比較したい場合は、資料請求もご活用いただけます。
産業医面談の費用に関するよくある質問
産業医面談の費用は誰が負担しますか?
法令に基づいて企業へ実施義務が課されている高ストレス者面談や長時間労働者への面接指導は、事業者が費用を負担します。対象となった従業員本人へ、産業医の面談料金を請求することは適切ではありません。
企業が任意で設ける健康相談やメンタルヘルス相談についても、福利厚生や健康管理施策として導入する場合は、一般的に企業がサービス費用を負担します。
産業医面談中の時間は勤務時間として扱いますか?
ストレスチェックや面接指導を受ける時間の賃金については、労使で協議して決めるものとされています。ただし、従業員の健康確保は事業運営に必要であるため、企業が賃金を支払うことが望ましいとされています。
勤務時間外に限定すると、従業員が面談を利用しにくくなる可能性があります。就業時間中に面談を受けられる体制を整え、勤怠処理を統一しましょう。
産業医面談だけをスポットで依頼できますか?
産業医紹介会社や産業保健サービスによっては、高ストレス者面談、長時間労働者面談、メンタルヘルス不調者面談、休職・復職面談を1件単位で依頼できます。
産業医の選任義務がない小規模事業場や、既存の産業医が対応できない場合に利用しやすい方法です。意見書、日程調整、再面談が料金に含まれるかを確認しましょう。
オンライン面談のほうが費用は安くなりますか?
オンライン面談では、医師の移動時間や交通費が発生しないため、対面面談より費用を抑えられる可能性があります。地方拠点やテレワーク勤務者にも対応しやすい方法です。
ただし、オンラインシステムの利用料が必要な場合や、対面と同額に設定されている場合もあります。費用だけでなく、予約の取りやすさや対面への切替体制も確認しましょう。
面談後の意見書は別料金ですか?
意見書作成が面談料金に含まれるサービスと、別料金になるサービスがあります。書類作成は含まれていても、内容の修正、補足説明、人事担当者からの質問対応が有料となる場合もあります。
見積り時には、使用する様式、提出期限、追加質問、再作成の料金を確認しましょう。企業が具体的な就業措置を判断できる内容かどうかも重要です。
月額契約とスポット契約はどちらが安いですか?
年間の面談件数が少なく、職場巡視や衛生委員会への参加が不要であれば、スポット契約のほうが費用を抑えやすい場合があります。
毎月面談が発生し、健康診断後の就業判定や休職・復職支援も必要な企業では、月額契約が適している可能性があります。面談以外の業務を含めた年間総額で比較しましょう。
産業医面談の費用は健康保険を利用できますか?
産業医面談は、企業における健康管理や就業上の措置を検討するために行うものであり、一般的な医療機関での診療とは異なります。法定の高ストレス者面接指導などは企業が費用を負担し、健康保険を利用して実施するものではありません。
治療や診断が必要な場合は、産業医から医療機関への受診を勧め、医療機関での診療には健康保険が適用される場合があります。
産業医面談の費用はどの勘定科目で処理しますか?
企業が従業員の健康管理や法令対応のために支払う産業医面談費用は、福利厚生費や業務委託費などで処理されることがあります。ただし、契約形態や支払先によって適切な勘定科目は異なります。
産業医個人へ報酬を支払う場合は、源泉徴収の取扱いが関係することもあります。契約書と請求書を確認し、税理士や社内の経理担当者へ相談しましょう。
まとめ|産業医面談の費用は年間総額と支援範囲で判断する
面談時間、意見書、再面談、交通費、専門医指定などによって実際の費用は変わります。面談単価だけで比較せず、年間件数と必要な支援範囲を整理し、同じ条件で見積りを取得しましょう。
産業医クラウドでは、企業の規模や面談件数に合った産業医の紹介から、産業保健師、ストレスチェック、面談後のフォロー、休職・復職支援まで一体的に相談できます。産業医面談の予算や契約内容にお悩みの場合は、お問い合わせフォームまたは資料請求をご検討ください。
産業医紹介サービスを検討している企業様必見!