ストレスチェックを実施した企業で、必ず出てくるのが
「この点数は高いのか、低いのか」
「何点から“危険”と判断すればいいのか」
という疑問です。
とくに初めて制度に取り組む企業ほど、
点数は出たが、その後どう判断し、どう動けばいいのかわからない
という状態に陥りがちです。
しかし、ストレスチェックの本質は「点数を判定すること」ではありません。
点数を起点に、職場のどこに歪みがあり、何を変えるべきかを判断することにあります。
本記事では、厚生労働省の評価手法をベースにしながら、
何点から高ストレス者とされるのか
点数をどう読み、どう現場改善につなげるのか
を、実務で迷わない視点で解説します。
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点数はどうやって決まる?評価の仕組みを解説
「素点」と「基準点」で判定される評価システム
ストレスチェックでは、厚生労働省が定めた
「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」
を用いるのが一般的です。
この調査票は、次の3領域で構成されています。
- 仕事のストレス要因
- 心身のストレス反応
- 周囲の支援(上司・同僚など)
各設問の回答を点数化したものが「素点」であり、
この素点をあらかじめ定められた基準点(カットオフ値)と照合して判定します。
たとえば、
「心身のストレス反応」が 76点以上
または「仕事のストレス要因が高く、周囲の支援が低い」
といった条件を満たす場合、高ストレス者と判定されます
(※厚労省マニュアル準拠)。
重要なのは、単一の合計点で判断しているわけではないという点です。
高ストレス者の点数目安は?基準の考え方
数値だけでなく複合的な評価が重要
「何点から危険か」という問いに対する答えは、
「点数だけでは決められない」です。
高ストレス者と判断されるのは、次のいずれかです。
- 心身のストレス反応が非常に高い
- 仕事のストレス要因が強く、かつ周囲の支援が乏しい
つまり、
点数が突出して高いケース
点数は中程度でも、支援が極端に低いケース
の両方がリスク対象になります。
ここでよくある誤解が、
「点数がそこまで高くないから問題ない」
と判断してしまうことです。
支援が弱い職場では、点数以上にリスクが蓄積します。
この“構造”を読み取ることが、点数を見る本当の意味です。
点数の見方と現場での対応ステップ
結果を正しく理解し、面談や職場改善に活かす
ストレスチェックの結果は、
個人対応と組織対応の2方向で使います。
まず個人対応では、
基準を超えた従業員に対し、産業医による面談を案内します。
面談では、
- 業務量や時間外労働
- 人間関係・役割の不明確さ
- 睡眠・体調・私生活への影響
などを総合的に確認し、
就業上の配慮につなげることが目的です。
一方、組織対応では、
部署別・項目別の平均点や偏りを見ることで、
- どの部署に負荷が集中しているか
- どの支援要素が弱いか
といった「職場のクセ」が浮かび上がります。
これを衛生委員会などで共有し、
改善テーマとして扱うことが制度を機能させる鍵です。
点数活用でよくある誤解と注意点
点数は「診断」ではない。プライバシー配慮が肝心
ストレスチェックの点数は、診断結果ではありません。
にもかかわらず、
点数で人を評価しようとする
管理職が「問題社員」とラベリングする
といった使い方をすると、制度は一気に信頼を失います。
点数はあくまで
「支援が必要かどうかを判断するためのサイン」です。
また、点数は個人情報であり、
産業医以外が閲覧するには本人の同意が必要です。
実施前に、
点数の意味
誰が見るのか
どこまで共有されるのか
を丁寧に説明することで、
回答率と制度への信頼は大きく変わります。
職場改善に活かす成功事例
スコア分布を可視化し、管理職研修に活用
ある製造業では、
部署ごとの点数分布を可視化し、
上司の支援が弱い部署
心理的負荷が高い業務特性
に応じた管理職研修を実施しました。
産業医が衛生委員会で、
「この点数は何を意味するのか」
「どこに手を打つべきか」
を解説したことで、対策が具体化。
翌年のストレスチェックでは、
高ストレス者割合:18% → 12%
離職率も改善
という成果につながりました。
点数を「評価」ではなく
組織からのメッセージとして扱った好例です。
まとめ:点数はゴールではなく、職場改善の出発点
ストレスチェックの点数は、
見えにくい職場の状態を数値に翻訳したものです。
重要なのは、
何点か
ではなく、
なぜその点数になっているのか
どこを変えれば下がるのか
を考え、行動につなげることです。
そのためには、
産業医による解釈
人事・管理職との連携
改善後の再チェック
というサイクルが欠かせません。
数字の先にある「人」と「職場構造」に向き合うこと。
それこそが健康経営の本質であり、
企業の持続力を支える基盤となります。
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