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健康経営を始める際に重要な目標設定。目標設定のポイントは?

2020.07.13産業医

物事に取り組む際の目標設定は重要ですが、健康経営も例に漏れず、目標設定が大切になってきます。

特に健康経営に対し、やみくもに取り掛かることは、暗闇の中を手探りで進むことの如く困難ですので、手元の明かりを灯すためにも目標設定は重要になってきます。

そうはいいましても、これまで健康経営をされたことのない方は、目標設定をするよう問われても、果たしてどう設定すれば良いのか、首を傾げるかもしれませんね。

今回は、健康経営をスタートさせる際に重要な目標設定のポイントについて見ていきたいと思いますので、新たに健康経営をスタートされる際のヒントにされてみてはいかがでしょうか?

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健康経営とは?

そもそも健康経営とは何なのか、気になる方もいらっしゃると思いますので、まず初めに健康経営の定義やメリットについて触れていきましょう。

健康経営の定義

健康経営はそもそも、「企業が従業員の健康面に配慮することで、企業の将来的な利益率を見込むことが可能となる」といった概念から、従業員の健康管理を戦略的に実践する取り組みとなります。

すなわち健康経営の定義は、「企業の将来的な利益率を見込んだ上で、従業員の健康維持・回復に取り組む実践内容」となりますから、健康増進や健康促進という言葉よりも戦略的な意味合いを含みます。

健康経営は、従業員の健康維持・回復のために、様々な角度から施策を実践していくことが特色となり、取り組み内容に制限がないため、企業によってはユニークな施策を取り入れていることも特徴になってきます。

従業員が楽しみながら取り組む工夫を凝らしていることも多く、ストレス少なく健康上昇していくケースもありますから、健康経営はまさに一石二鳥の取り組みといえるかもしれません。

健康経営のメリット

健康経営のメリットは細かく挙げていくと多数ありますが、ここで大きく3つに分けて見てみましょう。

医療費の削減

健康経営のメリットとしましてまずシンプルに、医療費の削減が見込まれます。

健康経営は従業員の健康維持や回復を見込んだ取り組みとなりますので、その効果が発揮されるとそれだけ、従業員の医療費削減につながります。

医療費削減できればそれだけ、削減できた分の費用を他に回すことが可能となりますので、戦略的な概念から見ていくと、実に効率的といえるかもしれません。

ただし健康経営の取り組み内容によりましては、それなりに費用がかかるケースもありますので、特に初めて健康経営に取り組む際は、そこを考慮した上で施策設定をすることが大切です。

生産性の向上

健康経営は、従業員の健康維持・回復を見込んだ取り組みとなり、そもそも根本の目的は、企業の利益率の向上にあります。

当然ですが、健康経営の施策が成功すればそれだけ、全体的な生産性の向上につながってくるでしょう。

従業員のストレスを軽減でき、健康維持や回復が実現することで、全体的な業務回転率をアップさせることができ、ミスを軽減することが可能となってきます。

それがすなわち生産性の向上につながり、そういった状態を持続させることで、企業の安定化を図ること、従業員の離職率の軽減につながっていくのではないでしょうか。

企業のイメージアップ

健康経営へ取り組むことは、社内外からの企業のイメージアップへと直結していきます。

健康経営が成功し、無理のない施策に取り組むことで、従業員の健康維持・回復へとつなげることで、従業員の定着率をアップさせることが可能となります。

同時に健康経営に取り組む際、健康経営宣言を社外へすることは、社外からの企業イメージアップへとつながっていきます。

健康経営へ取り組むのみならず、健康経営銘柄や健康経営優良法人に選定・認定されることで、企業の更なるイメージアップへとつながっていくでしょう。

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健康経営を始める際に重要な目標設定

様々なメリットが見込まれる健康経営ですが、取り組む際の目標設定が重要になってきます。

それでは健康経営を始める際の目標設定は、どのように組み立てていけば良いのでしょうか、少し見ていきましょう。

目標がなければ具体的な施策への落とし込みができない

そもそも何事も目標がなければ、具体的な施策への落とし込みは不可能でしょう。

ただ漠然と、「健康経営を取り組んで企業の利益率アップを図りたい」「成功する健康経営を始めたい」と考えるのでは、何から手を付けて良いのか分からないかもしれません。

特に目標が無くとも、なんとなく他社の事例を参考にした健康経営の施策を取り組むことはできるかもしれませんが、長期的に取り組んでいくことになると、どこかで粗が出てしまうことが危惧されます。

目標を設定することで具体的にやるべきことが明確化され、施策に対して更なる細分化した目標設定をしていくことが可能となります。

目標を設定することで取り組み内容が明確化し、それによってどのような過程で取り組んでいくのか設定することができますので、健康経営の成功には、目標設定が重要なポイントとなってきます。

目標がなければモチベーションの維持が難しい

同時に目標というものは、モチベーション維持に大きな影響を及ぼします。

目標があるとないとでは、取り組む意欲も異なるでしょうし、当然目標があった方がモチベーション維持につながっていくでしょう。

モチベーションの維持は大切で、モチベーションがなくなることで心にぽっかり穴が空いたようになり、がくんとやる気も落ちてしまうかもしれません。

そういった観点から考慮していくと、モチベーション維持のためにも目標設定は大切といえるでしょう。

目標がなければ振り返りができない

健康経営には目標設定が大切ですが、この目標設定は、施策実行後に振り返る際に重要な項目となってきます。

目標を設定し実行し、施策実行後に、「結果はどうであったか」「目標達成できたか」「反省点は何か」といった振り返りをすることは、次につなげるためにも重要なポイントになってきます。

ところがこの目標設定をしていなければ、振り返りが困難となってしまうでしょうし、そもそも基準値が不透明である故に、結果や反省点、改善点についても曖昧になってしまうでしょう。

目標設定は振り返りをするためにも大切であり、振り返りをすることは今後の健康経営持続につなげていく上で大切な業務となります。

健康経営を戦略的に取り組むためにも、目標設定や振り返りは大切な業務となりますので、企業の将来のためにも目標設定はしておくことがポイントとなってきます。

健康経営における目標設定のポイント

健康経営において目標設定は重要になりますが、それでは目標設定のポイントは、どういったことになるのか見ていきましょう。

現状を把握する

目標設定をするためには、現状を把握することが大切です。

現状とはシンプルに、従業員の健康状態や企業の労働環境となりますが、その中でも特に改善するべき点を抽出し、具体的な目標設定をしていくことがポイントとなってきます。

例えば高ストレス者が多い、長時間労働者が多い、喫煙率が高いなど、そういった点が浮き彫りになれば、それに沿った目標設定をすることが可能となるのではないでしょうか。

そのためにも、健康診断結果やストレスチェックの結果、タイムカードの記録といったデータは大切な資料となってきます。

同時に現状把握のためには、各部署の役職者や産業医などとの連携も重要なポイントになってくるのではないでしょうか。

実現可能な目標を設定する

健康経営は目標設定が大切ですが、目標設定の際には非現実的な目標設定をしてしまうと、逆効果になりかねません。

健康経営には、実現可能な目標を設定することで従業員の取り組む意欲やモチベーション維持ができるでしょう。

最初から高い目標設定をしたくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、何事もコツコツ取り組むことが大切です。

大きな目標にすぐ取り掛かるよりも、最初は実現可能な目標設定をしていき、それが達成できてからレベルを少しずつ上げていけば良いのではないでしょうか。

目標は会社全体で共有する

目標設定は大切ですが、目標について会社全体で共有しなければ、目標を把握していない従業員も当然出てきてしまうでしょう。

目標設定は、意欲やモチベーション維持のためにも大切ですので、それを共有していないことはすなわち、把握していない従業員の意欲やモチベーションの低下につながってしまいます。

そもそも目標を把握していないのですから、最初の取り組む意欲もわかないかもしれません。

仕事をすることで、報告・連絡・相談は必要な項目となりますが、健康経営もそれと同様、社内での情報共有や風通しの良さが成功の秘訣となるでしょう。
健康経営は会社全体で取り組んでこそ、成果が期待できますから、健康経営の目標や取り組み内容、取り組むメリットや意義などについて、社内で共有することが大切です。
そのためにも朝礼や会議、社内報や掲示物などを通じ、目標の共有をしていくことが大切なのではないでしょうか?

健康経営の目標設定について相談するなら産業医に

健康経営の目標設定については、社内の人間のみでしていくことは当然可能ですが、従業員の健康管理を担う産業医に相談することで、より的確な目標設定が可能になってきます。

産業医とは

産業医とは、企業内で従業員の健康管理をしていく医師のことを指します。

産業医は専門的立場から、従業員や企業へ適切な助言・指導をしていく役割があり、産業医の設置は法律により、50名以上の従業員を抱える企業に選任・設置することが義務づけられております。

企業は産業医選任要件を満たしてから14日以内に、産業医を選任・設置する必要があり、違反した場合は罰金が発生しますので、いかに産業医が重要な存在であることが分かるでしょう。

産業医の業務内容は一般的に、従業員との面談(長時間労働者や高ストレス者、面談希望者など)や職場巡視、健康診断結果チェックやストレスチェックへの関与、衛生委員会への参加や衛生講和実施、休職者対応となってきます。

産業医は高度な専門知識を有し、従業員の健康状態をより把握している唯一の存在ですので、健康経営で頼れる存在といえるでしょう。

健康経営で目標設定する際は、この産業医の力が欠かせなくなってきますので、産業医をフル活用して健康経営に活かしてみてはいかがでしょうか?

まとめ

健康経営スタートに当たって目標設定は必須項目となり、目標設定もその方法により今後の明暗を分けるといっても過言ではないでしょう。

そのためにもより適切な目標設定を立てることが重要でありますし、ここで欠かせない存在が、高い専門知識を有した産業医になってきます。

産業医と企業が二人三脚となり、健康経営に取り組めば、まさに百人馬力化もしれませんので、今後の企業の発展のためにも、産業医の力を最大限に借りてみてはいかがでしょうか?

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー