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健康経営で生産性アップを狙え!企業の取り組み事例

2020.02.13産業医

経営者や役職者にとって、企業の生産性アップを見込んだ取り組みは重要であり、そのために様々な工夫を凝らしている企業も多いでしょう。

将来性のある企業は、生産性アップを見込みながら従業員の健康回復や維持のできる取り組みに注目し、実践しているのではないでしょうか。

生産性アップに有効的な取り組みは健康経営は、目的を理解しながら適切な取り組みを実践することがポイントになってきますが、今回は健康経営の効果や取り組み事例などを見ていきたいと思います。

あなたの企業でも近い将来に向けて、生産性アップが狙える健康経営を実践してみてはいかがでしょうか?

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健康経営とは

健康経営という言葉はネットニュースでも時折目にすることがありますが、近年健康経営という言葉は浸透しつつあり、注目を浴びているといえます。

健康経営とは、企業が従業員の健康面に配慮することで、生産性アップを見込むことができるという概念に立ち、従業員の健康管理を戦略的に実践する取り組みとなります。

そうは言っても、このような抽象的な説明をされても、健康経営の具体的な取り組みを更に分かりやすく知りたいという方も多いでしょう。

健康経営は実は括りがないため実に幅広く、従業員の健康維持や回復につながる取り組みであれば健康経営として捉えられます。

そのため普段企業で実践している健康診断にインフルエンザの費用補助や各種検診の推進、福利厚生の充実化やスポーツイベント、産業医との面談強化なども健康経営の一環といえるでしょう。

近年では企業の特徴や改善点にスポットを当てながら、自社で取り組むべき課題を可視化し、より有効的な健康経営に取り組む企業も多くなっております。

従業員が健康経営に積極的に参加しやすくなるため、ポイント制を取り入れる、表彰する、景品を与えるなど様々な工夫も凝らしている傾向もあります。

近年注目されている背景

近年注目されている健康経営ですが、その背景にはどのような事情があるのか見ていきましょう。

人員不足

健康経営が必要な背景には、まず単純に人員不足といった問題点が挙げられます。

団塊世代の引退により、労働者数が減少するといった人員不足は今後より深刻な問題となることは注目を浴びておりますが、だからこそ従業員の健康維持や回復がテーマになってきます。

人員不足だから現在いる従業員の負担を増やすのでは、従業員の健康被害につながることは容易に想像がつくでしょう。

そうではなく、従業員が健康で働くことのできる職場づくりをするために有効的な健康経営を実践することが重要になってきます。

過重労働対策

過重労働や長時間労働による過労死や過労自殺は大きな問題となり、実際あってはならないことです。

従業員の負担を増やすよりも先に、過重労働対策や長時間労働対策をすることが企業にとって大切なテーマといえるでしょう。

過重労働対策や長時間労働対策も健康経営のテーマになってきますが、ただ対策として実践するのではなく、目標や課題を掲げ、有効的な取り組み内容として実践し、結果を出すことが大切です。

ストレス対策

情報化社会に伴い、近年はストレス問題も顕著となっておりますが、ストレスの要因は長時間労働や過重労働、人間関係など様々といえるでしょう。

特に現代は、電話以外でもメールやSNSで瞬時に連絡が取ることができるため、プライベートでも常に仕事と隣り合わせといった環境がよりストレスを増築させてしまうのかもしれませんね。

ストレスは仕事に想像以上に影響を与えてしまいますし、意外と自分でも気付きにくく深刻化しやすいものです。

そのため、ストレス問題の改善や早期発見・対応につながる健康経営は注目を浴びているといえるでしょう。

生産性アップは狙える?健康経営の効果とは

生産性アップはどこの企業にも共通するテーマですが、健康経営の実践で本当に生産性アップを狙えるかどうか気になる方も多いでしょう。

次に、生産性アップに向けた健康経営の効果を見ていきましょう。

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従業員のパフォーマンスが向上

健康経営に取り組むことは従業員の健康維持や回復効果が見込まれ、それは即ち、従業員のパフォーマンスが全体的に向上することを意味します。

当然ですが、健康であればそれだけパフォーマンス向上が見込まれ、1人でも多くの従業員のパフォーマンスが向上することで企業全体のパフォーマンスが向上するといっても過言ではないでしょう。

健康経営の効果が出ればそれだけ、従業員の業務パフォーマンスが向上する効果が期待できます。

健康リスクが低下

働くことで健康リスクが出てしまうケースは多いですが、そのためにも企業による従業員の健康維持・回復に向けた取り組みは大切なテーマになってきます。

健康経営は従業員の健康回復や維持を目的とした取り組みですので、実践する内容が有効的で効果が見込まれればそれだけ健康リスクも低下するでしょう。

近年、アブセンティーズムやプレゼンティーズムという言葉を耳にすることもありますが、これらのリスクを低下させることも期待できます。

アブセンティーズムとは?

アブセンティーズムには「欠席」という意味がありますが、遅刻や早退、欠勤をすると当然その分の業務ができなくなります。

欠勤や休職、遅刻や早退の理由はそれぞれですが、風邪やインフルエンザ、メンタルヘルスの病気などで従業員が休むことで、企業の生産性がダウンします。

アブセンティーズムとはすなわち、従業員が休んでいるために失われる生産性という意味を持ちます。

プレゼンティーズムとは?

一方プレゼンティーズムとは、「出勤しているものの、不調により充分な業務ができない」ことを意味します。

休むほどではない風邪や腹痛、花粉症やアレルギー、肩凝りや腹痛といった状態で出勤したものの、不調により頭や体が思うよう動かず、本来発揮できるパフォーマンスが低下してしまう意味を含みます。

言い換えてしまうとプレゼンティーズムとは、従業員が出勤しているものの、体調が万全でないため失われる生産性のことです。

業務をする上では当然ですが、従業員の心身が健康で万全な状態でこそ快適に効率良く仕事をすることができます。

良い業務をするためにも、従業員を大切にするためにも、健康リスクを低下させる健康経営は実践が推進される取り組みといえます。

健康経営に取り組むことで、アブセンティーズムとプレゼンティーズムの防止につながるほか、自己や不祥事の発生や過労死・過労自殺の防止につながっていきます。

優秀な人材の採用・維持

人材採用をする面接官を務める従業員も、心身ともに健康であればそれだけ適切な面接を実施でき、優秀な人材を見抜くことができるでしょう。

優秀な人材を採用した後も、その人材を大切にするべく健康面に気遣い、仮に不調が生じた場合は早期発見・対応することが有効であり、人材の健康維持や定着率にもつながるでしょう。

健康経営は将来的に、優秀な人材の採用や維持につながるといっても過言ではありませんので、企業の将来を見据えての繊細性アップにつながる戦略を検討される場合、健康経営の実践は効率的といえます。

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健康経営で効果を上げた企業の事例

実際健康経営で効果を上げている企業は多数報告されておりますが、事例が気になる方も多いと思いますので、これから3つの企業の事例を簡単に見ていきましょう。

オムロン株式会社:集中力・生産性アップ施策の実施

オムロン株式会社では、将来に渡る健康リスクの軽減を目指し、健康経営を推進しているようです。

集中力を高めイノベーション創造を活性化するため、意識せずとも健康活動に取り組めるような環境をつくり、心身健康で公私共に人生楽しめるよう、社内イベントや環境を作り、社会で活動し続けられる生活習慣予防の取り組みを実施しています。

「個人がただ健康になるだけではなく、集中力を高めることで生産性をアップさせ、元気な人が更にパフォーマンスを上げられるようになるにはどうしたら良いのか」と考えたそうです。

結果、「運動・睡眠・メンタルヘルス・食事・禁煙」という指標を設定し、更に会社で取り組むことが出来て効果が出やすいものを意識して企画したとのこと。

そこでオムロンの健康の物差しとして、「日頃の運動」「質の良い睡眠」「自分なりのストレス対処」「栄養バランスの良い食事」「煙草の煙がない環境」を設定し、様々な展開をしながら実践しております。

(健康経営の導入事例:https://www.d-healthcare.co.jp/business/casestudy/case06.html

(オムロン株式会社:https://www.omron.co.jp/health/management/

トッパン・フォームズ株式会社:労働時間マネジメント

健康経営推進に伴い、トッパン・フォームズ株式会社では、働き方改革の推進をしています。

トッパンでは管理職の意識向上に注力しており、労働時間マネジメントやストレスチェックワークショップ受講といった、従業員が心身共に健康で働くことのできる環境整備を推進していることが特徴といえるでしょう。

そこでまず、長時間労働対策としまして月2回のノー残業デーを設置した上で、ノー残業デーパトロールを会社と労働組合で実施しております。

毎月20日時点で月ごとの残業時間を管理しながら、管理職へタイムリーな注意喚起をしていき、毎月の役員会では長時間労働者人数と部署の報告の報告を報告するシステムを取り、管理職の評価項目には労働時間マネジメントを設定しています。

(トッパン・フォームズ株式会社:https://www.toppan-f.co.jp/enterprise/info/20190228.html

(ニュースリリース2017:https://www.toppan-f.co.jp/news/2017/0221.html

株式会社ローソン:ポイントシステムの実施

ローソンでお買い物をされる際、ポイントシステムを利用される方も多いと思いますが、ポイントシステムは生活する上で魅力的ですよね。

実際、株式会社ローソンでは健康経営実践に伴い、「ローソンヘルスケアポイント」といったポイントシステムを2015年度より継続して実施しております。

自分の体と向き合い、健康診断結果から自身の健康リスクの度合いをチェックし、期間中の毎月のアンケートで生活習慣を振り返り、今年度の健康診断結果が生活習慣病リスクに該当しなければポイントが付与されます。

健康に関するe-ラーニングを受講してテストに合格した場合や、社内部活動やボランティア活動、健康に関する要素を盛り込んだレクリエーションを職場で企画・実行した場合も、ポイントが付与されます。

こちらのポイントは、1ポイント1円のポイントが、最大1万Pontaポイント付与されるため、従業員の取り組み意欲がアップする工夫が凝らされていることが特徴です。

ローソンでもお馴染みのPontaポイントが付与されるポイントシステムを実施すれば、ポイントも貯まり健康になり、まさに一石二鳥といえるでしょう。

(株式会社ローソン:https://www.lawson.co.jp/company/activity/social/employee/health/

(株式会社ローソン:https://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1291629_2504.html

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー