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自社の産業医を採用するには?採用方法&費用まとめ

2019.07.29産業医

自社に産業医設置要件が揃えば、早急に産業医を採用する必要があります。

これまで産業医を採用したことのない場合になりますと、産業医の採用方法や費用相場が気になる企業様も多いでしょう。

今回は、産業医を採用する方法や費用、受けることができる助成金などについて触れてみようと思います。

産業医設置要件が近々揃いそうな企業様は、産業医選任の際に慌てないためにも、よろしければ参考にしてみてはいかがでしょうか。

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産業医を企業に採用するには?【採用方法】

産業医を企業に採用するためには、産業医を探す必要がありますが、採用方法はざっくり見てどういった方法があるのでしょうか。

まず初めに、産業医を企業に採用するための採用方法について見ていきましょう。

産業医紹介会社を使う

近年は過労による病気や事故、過労死や過労自殺が問題となり、それに伴い産業医の受容性が高まっております。

50名以上の事業所は産業医を設置することが義務付けられていますが、産業医の必要性と並行して、産業医紹介会社のニーズも高まっております。

そのため様々な産業医紹介会社がありますので、自社に合った産業医紹介会社で産業医の紹介を依頼して、産業医を採用することが可能です。

知り合いからの紹介

知り合いや社員などに産業医の心当たりがあるのでしたら、そこを通じて産業医を企業に採用する方法もあります。

また知り合いに産業医がいれば、直接依頼をしてみても良いでしょう。

またその他にも、地域の医師会や健康診断実施機関に紹介をしてもらう、といった方法もあります。

産業医の採用方法は幾つかありますので、自社に合った方法で検討してみてはいかがでしょうか。

産業医の採用において必要な費用は?【費用相場】

産業医を採用する際に気になるポイントが費用相場かもしれませんが、産業医採用に必要な費用はざっくり見てどの程度になるのでしょうか。

これから見ていきましょう。

採用費用相場は?

産業医の採用費用相場ですが、産業医紹介会社を介した場合と、個人契約をした場合により異なってきます。

まずはそれぞれどの程度の費用相場になっているのか、覗いてみましょう。

産業医紹介会社を介した場合

産業医紹介会社を介して産業医を採用した場合、30%程度の支払いが別途発生するため、費用相場は以下の計算で算出ができるといわれております。

産業医に支払われる月額報酬(従業員数により変動)×12ヶ月×30%=年間支払額

産業医に支払われる月額報酬は従業員数により異なりますが、1か月あたりの報酬額は以下のようになります。

従業員数 1か月の報酬額
50~100名 6万円
101~300名 7~8万円
301~500名 9~10万円
501~700名 12~14万円
701~999名 16~20万円

先ほども述べた通り、産業医紹介会社を介した場合、別途30%の費用を支払う必要があるため、さらに30%が上乗せされます。

知り合いの紹介など個人契約の場合

知り合いからの紹介で産業医を探した場合は、個人契約になることが多いでしょう。

個人契約をした場合、産業医への支払報酬は以下のようになります。

従業員数 1か月の報酬額
50~100名 10万円
101~300名 12~14万円
301~500名 16~18万円
501~700名 20~22万円
701~999名 24~28万円

こうして見ると産業医紹介会社の方が安く感じますが、別途30%支払う必要があることに加えて初期費用が発生するケースもあります。

コストを安くするために個人的に探すか、よりクオリティの高い産業医をスピーディーに探すために産業医紹介サービスに依頼をするか、一度じっくり考えることも大切かもしれません。

勤務頻度によって変動

産業医には嘱託産業医と専属産業医が存在し、それぞれ勤務頻度が異なることが特徴です。

嘱託産業医は普段医師として病院や診療所で勤務する傍ら、限られた日に職場訪問をしながら与えられた役割をこなしていきます。

一方専属産業医は、企業専属の産業医となるため、週に3日以上、1日3時間以上の勤務が定められております。

産業医は勤務すればそれだけ報酬に差が生じるため、費用相場も異なってきます。

専属産業医の場合

専属産業医の場合、1週間あたりの勤務日数により支払額に差が発生します。

なお、専属産業医への年間支払報酬は以下のように算出されます。

・(300~400万円)×(1週間あたりの勤務日数)=産業医への支払年奉

そこから考えると専属産業医は週1勤務で年に300~400万、週4勤務で年に1,200~1,500万円程度の報酬といわれております。

嘱託産業医の場合

嘱託産業医は先ほども述べた通り、従業員数により支払額が変動します。

従業員数が多ければそれだけ支払額も高くなり、産業医紹介会社を介した場合は発生した費用の分、紹介会社へ支払う費用も多くなります。

専属産業医は勤務頻度により、嘱託産業医は従業員数により費用相場が変動します。

専属産業医は勤務が増えればその分費用相場も変動するため、そこを把握しておくことが大切になってくるでしょう。

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産業医を採用する上での注意点

産業医を採用する上で、優秀な産業医を採用することは大前提としてあるでしょうが、それ以外の注意点として、どのようなものがあるのでしょうか。

契約形態に注意する

産業医との契約形態ですが、産業医と直接契約をする形態と、産業医との間に産業医紹介会社などを挟む形態があります。

それぞれメリットとデメリットが当然生じるため、契約形態に注意をすることも大切といえるでしょう。

また産業医を探す場合も、専属産業医か嘱託産業医かにより、雇用形態は異なります。

普段医師として勤務する傍ら、産業医として勤務をする形態を取るのは嘱託産業医となります。

専属産業医をお探しの際には、専属産業医として産業医業務が可能な医師を探しましょう。

専属産業医の契約形態

専属産業医との契約は直接契約をすることになるため、専属産業医の契約形態は以下のいずれかに該当します。

正社員

企業で勤務する社員と同じように、産業医も正社員という契約を結ぶケースです。

社員という契約をする関係上、色々考慮しなければならないこともあり、場合によっては企業の就業規則の改訂をする必要も発生します。

そのため現実には、正社員として契約をしている産業医は想像より多くはないでしょう。

契約社員

産業医と労働契約を結んだ上で、正社員という扱いで産業医と契約するケースです。

産業医と契約するにあたり、就業規則を大きく変える必要がないため、産業医と契約社員として契約している企業が多いといわれています。

委託業務

個人事業主になっている産業医に対し、外注という形で業務を依頼するケースです。

就業規則に左右されることがないため一見敷居が低そうですが、実際個人事業主になっている産業医は少ないため、このケースも実は少ないといわれています。

実績や評判を確認しておく

産業医もピンからキリまでとなり、実績や評判はそれぞれです。

産業医の経験がない医師も当然存在しますが、できましたら産業医としての業務経験があるに越したことはないでしょう。

仮に、産業医認定証の交付を受けたばかりで産業医として勤務した経験がない医師の場合は、産業医業務に対する向き合い方や姿勢などを把握しておくことが大切かもしれません。

これまでの産業医としての実績はもちろんですが、他社での評判は良かったか、確認できる部分は確認しておくことが望ましいでしょう。

産業医紹介サービスを介する場合は特に、これまでの実績の確認がしやすいかもしれません。

助成金の申請をしておく

産業医を選任するにあたり、助成金を受けることが可能です。

産業医の選任の大切ですが、従業員の健康管理のためにも受けられる助成金の確認をしておき、申請をしておくことも大切といえるでしょう。

助成金制度

それでは助成金制度について少し見ていきましょう。

ストレスチェック助成金

平成27年より実施されている助成金制度となり、年1度のストレスチェック実施に伴い生まれました。

従業員50人未満の事業所がストレスチェックを実施し、その後の医師による面談指導を実施した場合に費用の助成を受けることができる制度となります。

従業員のメンタル不調の防止や回復のためにも、助成金制度を活用したストレスチェックの実施を検討してみてはいかがでしょうか。

心の健康づくり計画助成金

産業保健総合支援センターにあるメンタルヘルス対策促進員の助言や指導に基づき心の健康づくり計画を作成します。

その際作成されたメンタルヘルス対策を実際に実施した場合には、こちらの助成金制度を受けることができます。

治療と仕事の両立制度助成金
  • 環境設備コース
    両立支援環境設備計画を作成し、計画に基づいた上で新たに両立支援制度の導入を実施し、両立支援コーディネーターを配置した場合に、助成を受けることが可能です。
  • 制度活用コース
    両立支援環境設備計画期間内に両立支援コーディネーターを活用し、両立支援プランを策定して対象従業員に適用した場合に助成を受けることができます。
小規模事業所産業医活動助成金

こちらの制度は、従業員数50名未満の小規模事業所が受けることができる制度となっており、3つのコースがあります。

  • 産業医コース
    産業医要件を満たした医師と、産業医活動の全てまたは一部を実施する契約をした上で、実際に産業医活動が実施された場合に実費の助成を受けることができます。
  • 保健師コース
    保健師と、産業保健活動の全てまたは一部を実施する契約をした上で、実際に産業保健活動が行われた場合に実費の助成を受けることができます。
  • 直接健康相談環境設備コース
    産業医活動計画または産業保健活動計画のいずれかに、契約した産業医または保健師に従業員が直接健康相談のできる環境を設備した項目を含めた場合に助成されます。
職場環境改善計画助成金

こちらの制度は事業所コースと建設現場コースの2つのコースがご用意されており、これまで実施されておりましたAコースとBコースは、令和元年6月30日をもって廃止されました。

ただし6月30日までに実施された分の申請につきましては、令和元年9月30日まで受け付けをしております。

またAコースとBコースの廃止に伴いまして、令和元年7月1日より事業所コース(旧Aコース)と現場建設コースが運用されておりますが、その内容は以下の通りになります。

  • 事業所コース(旧Aコース)
    専門科による指導に基づき、ストレスチェック後の集団分析結果から職場環境改善計画書を作成し、職場環境の改善を実施した場合に指導費用の助成を受けることができます。
    事業所コースは、専門家の指導費用のみが助成対象となり、機器や設備費用につきましては、助成対象外となりましたのでご注意ください。
  • 建設現場コース
    建設業の元請け事業者の方が、ストレスチェック後の集団分析結果から、職場環境改善計画を作成し実施した場合、負担した機器や設備購入費用の助成を受けることができます。
    職場環境改善計画は、各都道府県産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員の助言や支援に基づき作成する必要があります。
    建設現場コースにつきましては、令和元年10月より運用が変更となりますのでご注意ください。

助成金につきましては、従業員健康安全機構のサイトにおきまして詳しく記載されておりますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1389/Default.aspx

まとめ

産業医を採用する方法は幾つかあり、採用にあたり発生する費用も採用方法や事業所の規模、労働時間により変動があります。

産業医採用にあたって採用方法や費用相場、受けることのできる助成金の確認をしておくことも大切になってくるでしょう。

また何より、産業医を採用する場合は、事業所によりマッチングしていて産業医としての役割を果たすことができる人材を採用することが、大きなポイントになってきます。

中身の伴った産業医を探す際に自力で探すことは限界があり、時間も労力もかかってしまいます。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー