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産業医に健康診断結果の提出は必要?

2022.04.15産業医

産業医に健康診断結果の提出は必要?

健康診断は普段から体に気になるところがあっても、なかなか病院に行く時間が取れない人にとって、体の異常に気付く大切なきっかけとなります。実際に企業で行われている定期健康診断で、大きな病気の早期発見につながったケースもあります。健康診断を受けた後は、結果を事業所に設置されている産業医に提出し、適切な指導を受けることが重要です。

今回は、産業医に健康診断結果を提出する意味や、産業医による保健指導について解説します。

産業医に健康診断の結果を提出するべき理由

健康診断結果を産業医に提出するべき理由は、安衛則第52条(健康診断結果報告)において、

「常時50名以上の従業員が勤務する事業所は、第44条、第45条または第48条の定期健康診断を行ったときは、定期健康診断結果報告書様式第6号を、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない」

と定められているためです。

定期健康診断を行った企業は、検診を実施した医療機関に労働書提出用の健康診断結果一覧をもらい、最後の欄に産業医と事業者が捺印を押して提出する必要があります。

なお、従業員が50名未満で産業医がいない企業の場合は、従業員の健康管理をするために必要な知識を持つ医師などに意見を聞く必要があります。この場合、地域産業保健センターの窓口などを活用する方法が無難です。

健康診断の結果に異常があった場合は、通常3か月以内に医師の意見を聞く必要があります。こちらは労働安全衛生法第66条の4で定められています。必要に応じて再検査を行ったうえで医師の話を聞き、今後これまで通りの通常勤務が可能かどうかについて指導を受けましょう。

まずは、事業所の産業医に直接話をするのが良いでしょう。

産業医は、毎月事業所の巡回を行って面談をするなど、事業所の状況をある程度把握しているため、事業所内部の情報をある程度把握しています。そのため、事業所にとって適した指導や判断をしてもらえます。

また先述したように、健康診断結果は産業医に捺印をしてもらう必要があるため、いずれにしても健康診断結果は産業医に提出する必要があります。

健康診断における産業医の役割

健康診断における産業医の役割は主に以下の3つです。

・書類の記入

産業医は定期健康診断結果報告書に、住所と所属名、氏名を記載する必要があります。

・就業判定をする

健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、事業者は医師等に意見聴取する必要があり、これに対して意見を述べることも産業医の職務です。就業区分について、通常勤務、就業制限、要休業の区分を判定します。

・事後措置をする

就業制限もしくは要休業と判定された従業員については、さらに就業上の措置の内容についても意見を述べる必要があります。

このように健康診断結果においての産業医の役割は、従業員の健康診断結果から今後の判断を行う上で、とても重要といえます。

産業医による保健指導とは

産業医は、健康診断結果から、保健指導が必要と判断した従業員に対して保健指導を行います
その保健指導の対象となる従業員は、以下の3つに分類される従業員になります。

・情報提供レベルの従業員

診断結果に正常範囲であっても何かの項目が悪化傾向にある、生活習慣に気になる点がある従業員に対し、生活習慣改善を目的とした指導をします。

・保健指導レベルの従業員

診断結果に所見ありと出た従業員に対して、改善するための保健指導を行います。特にこの保健指導レベルに当てはまる項目が多い従業員は、優先的な指導対象になります。

・受診勧奨レベルの従業員

精密検査が必要な従業員の場合は、確実に医療機関を受けるための指導を行い、主治医と連携しながら療養指導をして行く必要があります。

また保健指導をするに当たって、事業所側は産業医に対し、労働時間や作業環境などがわかる資料や、必要に応じて過去の健康診断結果などを提出する必要があります。

保健指導の内容は主に、従業員にできるだけ生活の改善をしてもらうための指導になります。では、保健指導とはどのような指導内容になるのでしょうか。

・栄養指導

栄養指導とは栄養の摂取量や食習慣の改善に向けた指導を行います。食事は、人間の体を形成するために大切な役割があります。しかし、人によっては「一般的に体によくても持病によって摂取できない食材」がある方もいれば、アレルギー持ちの方もいるでしょう。

そのため、それぞれに合った栄養指導を考え、従業員にとってより良い食材を摂取するように指導します。適切な栄養指導を行うことによって、健康に関する問題が改善に向かう可能性もあります。

・健康指導

それぞれの身体状況や活動レベル、そして趣味の傾向などを基にしながら、より良い個別のプログラムなどを作って指導を行います。日常的に体を動かすことはとても大切ですが、無理は禁物でやりすぎも逆効果になるケースもあります。

人それぞれ体力も異なり健康状態も違うので、個人個人に合った方法で、安全に楽しく、かつ効果的にできるような指導をしていきます。

・生活指導

勤務時間外の普段の生活環境について重要です。普段の生活習慣が仕事に影響を及ぼす可能性もあるため、とくに喫煙者や飲酒量が多い人には健康的な生活に向けての指導をします。指導内容は主に、睡眠や口腔ケア、飲酒や喫煙についての指導になります。

保健指導を行うことのメリット

保健指導を行うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

・従業員の生活習慣の改善

従業員の生活習慣が改善すると、仕事の効率アップにも繋がります。
また健康指導を受けた従業員は、それを通じて新たな趣味や生きがいを見つけるかもしれません。生活習慣が改善すると同時に新たな楽しみが増えれば、まさに一石二鳥といえるでしょう。

・従業員のストレスの軽減

産業医による保健指導は、同時に産業医と話ができる機会でもあります。

普段忙しくて産業医と面談する時間が取れないといった従業員も、抱えている悩みやストレスの原因を話すことで、もしかしたら気持ちが少しは楽になり、ストレスが軽減するかもしれません。

・事業所内の効率化

保健指導を受けた従業員が、指導プログラムを実践し健康的な生活をすることで、精神もある程度安定することが期待できます。そうなることで、何か大きな悩みが発生しても、早い段階で問題を軽減化させるための対策を実践できるかもしれません。

また、精神的に余裕ができることで、同じ企業で働く仲間のちょっとした変化に気付き、話を聞くこともできるかもしれません。

従業員が健康診断後の面談を拒否した場合

労働安全衛生法では、事業者は、健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要があると認める労働者に対し、医師又は保健師による保健指導を行うよう努めなければならないとされています。また、労働者も、通知された健康診断の結果や保健指導を利用して、健康の保持に努めるものとするとされます。

そのため、健康診断に問題点があった場合、産業医による保健指導をすることが従業員の心身を健やかに保つために望ましいです。

しかし、なかには面談を拒否する従業員もいるでしょう。

そのような場合は、どうすればよいのでしょうか。こちらでご紹介いたします。

・従業員に拒否の理由を尋ねる

従業員が面談を拒否する場合、何らかの理由があります。まずはなぜ面談をしたくないのか、理由を尋ねてみましょう。このとき、否定的な言葉を投げかけることは避けてください。

理由が明確になったら次は面談を受けられるような環境を整えます。たとえば、業務の忙しさから時間を作ることが難しいのであれば、他の従業員に作業を振り分けて極力負担がかからないようにするなどです。もちろん他の従業員への負担が著しく増えることも避けなければなりませんので、該当する従業員の上司などと相談しながら進めていきましょう。

・保健指導のメリットを伝える

保健指導を拒否する従業員の中には「面談内容が評価につながる」と誤解しているケースもあります。しかし、上記のとおり保健指導は事業者の努力義務でもあり、面談を理由に従業員を不利益に取り扱うことは許されないと考えられます。もし誤解をしている場合は、保健指導のメリットを伝えてみましょう。

問題を放置して従業員の健康が悪化すると、長期的な労働が難しくなることもあるでしょう。保健指導は問題を改善し、大きな問題が起こるのを未然に防ぐ役割があります。また、産業医には守秘義務があるので、雇用者に相談内容が伝わってしまうこともありません。安心して相談できる環境であることを伝えられれば、従業員も面談を受けやすくなるでしょう。

・それでも保健指導を拒否される場合

説明や説得をしても、保健指導を拒否されてしまうこともあるでしょう。万が一トラブルが発生した場合、企業側が保健指導を行なっていなかったことで安全配慮義務を怠ったと思われる可能性もあります。

そうならないためにも、企業側が保健指導を受けるように説得したことや、従業員と話し合った内容などをできるだけ詳細にまとめておきましょう。書面に残っていることで、労働基準監督署への理解も得やすくなります。

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まとめ

産業医が健康診断結果から適切な保健指導をすることはとても重要です。そのため、より優秀な産業医を設置することが、従業員の健康管理をする上で求められています。適切な保健指導ができる産業医をお探しの場合は、一度Avenirにご連絡ください。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー