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うつ病が疑わしい従業員に産業医がすべきこととは?復職への対応や予防策まで

2022.06.28産業医

うつ病が疑わしい従業員に産業医がすべきこととは?復職への対応や予防策まで

労働者のストレスなどによりうつ病を発症するケースがあります。従業員が休職となる前に、うつ病の原因や症状を把握した上で対応することが求められます。本記事では、うつ病が疑わしい従業員に産業医がすべきことを中心に、復職への対応や予防策まで解説します。

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うつ病が疑わしい従業員に産業医がすべきこと

うつ病になる原因や症状をご紹介しましたが、産業医としてうつ病が疑わしい従業員にすべきことがあります。主な内容は以下の2点です。それぞれを実施することで、従業員のうつ病を未然に防ぐことが可能です。

産業医面談の実施

まずは様子がおかしい従業員など、どこかうつ病ではないかと思う場合は産業医面談を実施してください。産業医面談とはいえ、タイミングもポイントです。産業医本人の主観だけではなく、客観的な要素も必要でしょう。

まずはストレスチェックで高ストレス者に選定された従業員には産業医面談を実施すると良いでしょう。ストレスチェックの結果は従業員本人に通知するとともに、高ストレス者に選定されたときは産業医と面談をするかの確認をとります。

ストレスチェックについてはこちら

場合により高ストレス者となっても面談を拒否する場合もあるでしょう。しかし、企業側と協力しながら面談を受けてもらって、対策を考えていくことがポイントです。

理由はストレスチェックの結果の通知だけで高ストレス者への対策を講じないと、状態が悪化する可能性があるからです。

また、長時間労働が続いている従業員にも産業医面談を提案してみてください。時間外労働が数十時間にもなるケースでは、従業員本人が気づかないうちにストレスを抱えている可能性があるからです。

もちろん、長時間労働が続いていない従業員も様子がおかしい従業員には面談を提案しましょう。その他、従業員本人から産業医面談を希望した場合は、積極的に面談をして相談に乗ってください。

企業側との連携

産業医として従業員の健康を維持するには、うつ病の疑いがあるときも含めて常に企業側との連携が必要です。企業の人事担当者などにそれぞれの従業員の現症や勤務状況、生活状況、事業場の懸念点などを共有してください。

職場での様子はもとより家事や育児、介護などを行っているのかも共有したい情報です。また、事業場としての懸念点では、うつ病と診断されていても現症と一致する症状であるのか、再発のリスクがあるのか、仮に当該従業員が休職した際に職場環境の変化があるのかなどを共有します。

さまざまな情報を細かに共有することで、自傷行為や自殺などの最悪のケースから逃れられる可能性があります。よって、企業側の担当者とは密な連携が必要といえます。

休職した従業員への復職前後のサポート

医師や産業医の診断によってうつ病と診断された従業員は、療養することが重要です。症状や現状については産業医もしっかりと面談で把握することも必要になります。さらに産業医の存在が重要になるのは復職のタイミングです。

復職は原則として主治医の診断で「職場復帰が可能」となったタイミングです。その際に産業医は主治医と情報を共有して職場復帰へのサポートを進めるのです。産業医は従業員の業務上必要な配慮を意見として企業側に提出します。

復職の可否について最終的な判断は企業側が行いますが、判断材料として意見書を提出してください。また、復職が決まったら再度、心身に不調が出ないように主治医と連携して勤務状況や治療状況を共有しましょう。

面談や業務調整などのフォローを続けて、従業員がそれまでのように健康的に働けるようにしていきます。

うつ病による休職についてはこちら

従業員がうつ病にならないために産業医ができる予防策

従業員がうつ病にならないためには、企業内に存在する産業医が協力して予防策を進めることが必要です。うつ病を予防する方法としては、メンタルヘルスと定期面談があげられます。

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアとは、精神面の健康管理という意味合いです。メンタルの不調の原因は人それぞれですが、従業員本人の力で取り除くことが難しい場合があります。そこで、産業医による積極的なメンタルヘルスケアが必要なのです。

産業医が行うメンタルヘルスケアは、従業員との対話があげられます。抱え込んでいる悩み、常に脳裏にある不安があれば聞き出してみてください。具体的な解決策がアドバイスできない場合であっても、従業員は離すことで気分が楽になることもあります。

もちろん、具体的なアドバイスによって従業員が良い方向に向かえば素晴らしいことです。従業員の趣味嗜好を把握して運動指導をしたり生活習慣の見直しを提案しましょう。

的確なアドバイスによって従業員が新たな趣味を見つけてストレス解消や気分転換ができます。ストレスチェックで高ストレス者に選定された従業員や長時間労働の従業員から順番にメンタルへするケアを行うなど、サポートをしてみてください。

定期面談

産業医が気を配ってメンタルヘルスケアをすることも重要ですが、従業員から希望があった際にも面談を行いましょう。ただし、定型作業のように面談を進めるだけでは効果が薄いです。

従業員が抱えている悩みに寄り添って、ストレスを軽減させることが面談の趣旨です。また、必要に応じて企業側に改善策を提案したり指導したりする必要もあるでしょう。うつ病になることは非常につらいことであるため、改善できるように産業医として最善策を考えます。

とはいえ、従業員が産業医に相談を持ちかけることは勇気がいる場合もあります。気軽に相談できるような環境づくり、雰囲気作りも気をつけたいところです。そのためにも、面談の要望があれば親身になって対応してください。

従業員のうつ病対策に産業医も取り組もう

うつ病の疑いがある従業員には、産業医が面談を実施して企業側と密に連携することが重要です。両者が協力して対策をすることが、従業員の働きやすさにつながります。

また、うつ病で休職した従業員がいる場合には産業医のサポートが不可欠です。企業側にさまざまな提案を行い、従業員をサポートしてください。それから、未然にうつ病の発症を防ぐためにもメンタルヘルスケアや定期面談を実施してみましょう。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー