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ストレスチェック制度の義務化とは。実施方法や罰則規定も解説

2021.09.27ストレスチェック

ストレスチェック制度の義務化とは。実施方法や罰則規定も解説

ストレスチェック制度の義務化とは。実施方法や罰則規定も解説

ストレスチェック制度の義務化とは。

2015年(平成27年)に「労働安全衛生法」が改正されました。2016年11月までに、「常時雇用される従業員」が 50 人以上いる事業場(50人以上の従業員のいる企業ではなく)では、毎年1回以上、この検査を全ての「常時雇用される従業員」に対して実施することが義務付けられました。

実施方法

年1回以上、事業者は50人以上の事業場において、ストレスチェックを行うことが義務とされています。これは産業医制度とリンクしており、50人以上の事業場において、産業医の専任義務があることが背景にあります。原則、実施者として、産業医、保健師、厚生労働省が定めた研修を終了した看護師、精神保健福祉士を選任します。
事業者側は、実施事務従事者を専任します。この時、ストレスチェックの結果、人事的に不利益な扱いがないよう、人事権のある部長職以上の者は実施事務従事者になれません。

初めての産業医を選任される方はこちら。

罰則規定について解説

ストレスチェックを実施しないことによる罰則規定はありません(労働安全衛生法)。
しかし、事業者には、労働安全衛生法により、従業員に対する安全配慮義務(従業員が心身の健康を維持しながら働けるよう配慮する義務)があるため、ストレスチェックを実施しないことは労働契約法の違反にあたります。
何らか従業員と係争関係に陥った時、労働法に関するコンプライアンスを違反している場合 (ストレスチェックに限らず)、従業員保護の観点から、事業主が不利になることはいなめません。なお、ストレスチェックを実施した場合でも、労働基準監督署への報告を怠ると、最大50万円の罰金を支払う義務が課せられます(労働安全衛生法 第120条)。

ストレスチェックの判定基準とは

高ストレス者の判定基準には2つの判定基準があります。

  • 事業場内で行う衛生委員会で産業医の意見を基に判定基準を設ける方法
  • 厚生労働省が決めた点数をもって高ストレス者とする考え方

厚生労働省の基準では、概ね上位(国全体の)10% 程度が高ストレス者として設計しています。ただし、業種、職種によって数値が異なるケースが多いため、あくまで10%という数値を目安にし、事業場で判定基準を設ける方が理想的であると考えられています。傾向をみることで次回からの判定基準を衛生委員会側で定めることも良いでしょう。

ストレスチェック制度も5年が経過し、ある程度、傾向が見えてきました。仮に高ストレス者が15%以上ある組織が多かったり、事業場全体が15%を超える場合は黄色信号です。ほぼ確実にメンタルヘルス問題が内在しています。一度、当社までお問い合わせください。

高ストレス者への通知の方法は?

高ストレス者に対しての通知は、ストレスチェックの実施者によってメールや封書などで他の受験者と同様の体裁にて通知されます。ストレスチェックの結果は受験者本人に個別に通知され、事業者や会社にその結果が本人の同意なく開示されることはありません。また、会社もストレスチェックの結果の開示を強要することはできません。

高ストレス者の面談は義務?

高ストレス者は結果をみて対象者は産業医への面談の申込ができますが、面談は義務ではなくあくまで本人の希望によるもので、会社も高ストレス者に面談の強要はできません。
実は、ここが制度の問題点です。ほとんどの企業では、高ストレス者が面談を希望するケースが1%に至りません。この時点で「面談希望者が多い」というのは、まだ、組織に対する心理的安全性があるケースであり、中には、「面談希望者が全くない」というケースもあります。この場合、組織に対する信頼は崩れていると仮説を立てて、対策すべきです。

①面談の申し出があった場合

高ストレス者から、産業医との面談の申し出があった場合、産業医との面談指導の日程調整を行いましょう。原則、産業保健チームと人事方の担当者以外は情報を開示せず対応します。

②面談の申し出がない場合

会社は原則個人の結果を本人の同意なしに知ることができないため、高ストレス者に対しての対応ができなくなります。ストレスチェックの実施者や産業医が個人に対して面談の申し出を推奨しますが、本人が面談の意思がないため無理に強要をすることもできません。この高ストレス者であるが、面談を希望しないという隠れた高ストレス者のケースは99.4%いるといわれており、ほとんど、申し出はありません。
ここにストレスチェックの限界があります。決して、従業員のメンたすヘルスケアとはならないのです。しかし、部門ごとの傾向等、業者の組織分析とは違った観点から、しっかりと分析し、対策を練り、実行することが、2021年現在求められています。

事業場規模 医師による面接指導を受けた従業員の割合
50~99人 0.8%
100~299人 0.7%
300~999人 0.6%
1000人以上 0.5%
0.6%

※ 事業者は、ストレスチェックの結果、高ストレス者として確定された者であって、医師による面接指導を受ける必要があるとストレスチェック実施者が認めた者のうち、従業員から申出があった者について、医師による面接指導を実施しなければならない。

面談の申し出をしない高ストレス者への対応方法は?

事業者側が従業員に対し、ストレスチェックの意味や高ストレス者に対して「リストラ」「減給」などの不利益な措置を取らないというアナウンスは必要です。面談指導を受けることで得られるメリットも話しましょう。

ストレスチェック実施者と話し、面談を受けない高ストレス者に対しての対策を立てることも大切です。たとえば、メールでの再通知や、ストレスによる健康に対する影響などのパンフレットを配布などです。
加えて、ストレスチェックの結果だけにとらわれず、過重労働の対象者に関しては面談を推奨するなど高ストレス者と思われる受験者には事前に措置をとっておくことも有効な手段です。

しかし、コロナ禍以降、長時間労働は減っているにも関わらず、メンタルヘルスが問題となる従業員は、どこの企業でも増えています。

根本的な対策としては、従業員のヘルスリテラシーの向上です。ここ10年でヘルスケアに対する研究も進み、予防医学も進みました。10年前の常識と最新の常識は違うことが多数です。ヘルスリテラシー向上の施策がメンタルヘルス対策の一番の対策となります。

高ストレス者の面談プロセス

高ストレス者の面談プロセスは、事前に確立していると、混乱から回避できます。
以下は事例ですので、顧問の産業医とともにプロセスを確立しておくと、スムーズな面談の実現と、高ストレス者へのフォローが可能となります。

  1. 健康状態確認セルフチェック票への記入(高ストレス者)
  2. 情報提供書(企業から産業医)
  3. ストレスチェック後の面接指導結果報告書(産業医記入)
  4. ストレスチェック後の面談指導事後措置に掛かる意見書(産業医記入)

高ストレス者へのフォロー

ストレスチェックが単なる通過儀礼にならないように高ストレス者へのケアが大切になります。高ストレス者はうつや病気になるリスクが高い層です。
ストレスチェック制度の開始頃、医師の中には「ストレスチェックは無意味」というコメントをだしている方も少なくありませんでした。しかし、産業医クラウドに登録している産業医を専門とする医師からは、「ストレスチェックの結果、高ストレス者のうち過半数は軽度以上の鬱の可能性があった。最初はストレスチェック制度に疑義があったことは事実だが、完全に自分が間違っており、非常に有効性は高い」というコメントも少なくありませんでした。

企業側はストレスチェックの意義を従業員に対して正しく周知しましょう。
企業側も限られたリソースの中で面談の調整や産業医との連携が困難な場合もあります。そういた場合は、外部のストレスチェック代行サービスを上手に活用し、人事側のストレスや負担を減らすことも視野にいれましょう。
企業側だけで高ストレス者の問題を解決するのではなく、産業医や他サービスをうまく連携してストレスチェック後の対応を意義のあるものにしましょう。

ストレスチェック実施が必要な背景と目的

そもそもストレスチェック制度が必要となってきた背景には精神疾患者の増加があります。
厚生労働省の資料によると、平成29年には419万人が精神疾患者であり、最近15年間で1.6倍になっています。中でも鬱病は1.8倍となっています。

加えて、精神障害による労災の請求件数と労災認定件数も増加傾向にあり、請求件数及び労災認定件数ともに、10年前の約2倍となっています。

そもそも、ストレスチェック制度が義務化されることになった最初のきっかけは、昭和59年2月に日本で初めて「過労自殺」と認定された労災事件になります。
設計技術者として、鉄道関連施設の設計等を行う建設コンサルタント会社に入社し、昭和53年に旧国鉄(現JR)から受注した東北新幹線上の地下駅設計の業務に技術面における事実上の責任者として従事していました。責任者として従事し始めてまもなく、強い精神的ストレスにより、身体の不調や不眠等により、反応性うつ病と診断されました。男性はうつ病の治療を受けていましたが、通勤途中の駅ホームから電車に飛び込み、両下肢切断の重傷を負いました。
労災認定のポイントは、

  1. 男性の業務に「反応性うつ病」の発症原因として十分認められるような強い精神的ストレスがあったこと
  2. 男性に精神障害に罹患しやすい性格特性は認められたが、正常な範囲を逸脱しているものではなかったこと、
  3. 業務以外の精神的ストレスの要因はあったが、発症原因となるような強いものではなかったこと、
  4. 主治医を含む多くの精神科医が業務との因果関係を肯定したこと、

が挙げられます。
この過労自殺により、昭和63年(1989年)、労働安全衛生法を改正し、「事業場における従業員の健康保持増進のための指針」を公示しました。この改正により、まずは、事業者の努力義務として、「従業員のメンタルヘルスケアに取り組むこと」を挙げました。

メンタルヘルスケアの努力義務、ストレスチェック制度義務化まで

1991年に起きた電通事件、長時間労働により鬱病にかかり自殺した24歳男性の事件(こころの耳掲載)等が立て続けに起き、1998年(平成10年)2月から、「精神障害等の労災認定に係る専門検討会」が発足されます。
1999年(平成11年)9月に「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」が公示され、精神障害等に係る労災認定の判断要件を明確にしました。
2000年(平成12)年8月、労働省(現厚生労働省)は事業場における従業員の心の健康の保持増進を図るため、「事業場における従業員の心の健康づくりのための指針」という、事業者が行うことが望ましい基本的な措置(メンタルヘルスケア)の具体的実施方法を総合的に示しました。
2005年(平成17)年11月には、改正労働安全衛生法が施行され、長時間従業員への面接指導を義務化しました。
さらに2006年(平成18)年3月には、「従業員の心の健康の保持増進のための指針(メンタルヘルス指針)」が公示されました。
6年前に策定された「事業場における従業員の心の健康づくりのための指針」の時よりも、従業員の受けるストレスが拡大する傾向にあるという調査結果によるものでした。6割を超える従業員が、仕事に関して強い不安やストレスを感じているという調査です。様々なところで引用されている6割とは、この時代(約15年前)からのものです。加えて、増加基調にあった精神障害等に係る労災補償状況が見直しの後押しにもなりました。
2008年(平成20年)10月には、47都道府県で「メンタルヘルス対策支援センター」が設置され、メンタルヘルス対策の導入・実施、メンタル不調者への対応、心の健康問題で休業した従業員の職場復帰支援など、事業場がメンタルヘルス対策を進める様々な場面での課題、問題、悩みなどの解決を支援するための「地域総合窓口」的機能を担うものでした。
2009年(平成21年)10月に、厚生労働省により「こころの耳」という働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトが開設されました。
このように努力義務の対策を講じてきましたが、一向に改善せず、精神疾患者の増加、精神障害等に係る労災の増加は止まリませんでした。
2015年(平成27年)12月ストレスチェック制度が盛り込まれた「労働安全衛生法の一部を改正する法律」が施行されることになったのです。

ストレスチェックの目的

ストレスチェックの目的は、事業者の安全配慮義務の明確化です。具体的には、「従業員が自分のストレスの状態を知ることで、ストレスを溜めすぎないように対処したり、高ストレスと認定された従業員は産業医の面談を受けて助言をもらったり、会社側に仕事の軽減などの措置を実施、職場の改善につなげたりすることで、「鬱」などのメンタルヘルス不調を未然に防止するためです。
しかしながら、世の中の変化のスピードが速く、また、ストレスチェックで事業者の従業員に対するメンタルヘルスの意識は高まったものの、一次予防と呼ばれるメンタルヘルス予防を講じていない事業者はまだまだ多く、根本的な解決に至っていません。つまり、ストレスチェックの目的から外れたところで運用されているところが、課題として残ったままなのです。
*ホワイトペーパー(メンタルヘルス対策)

ストレスチェックの対象者

ストレスチェックの対象者は「常時雇用される従業員」になります。「常時雇用される従業員」とは、勤務時間や日数の縛りなく、継続して雇用し、使用している従業員の総数です。つまり、継続雇用中である週1回程度のアルバイトやパートも含んだ数となります。

個人の業務委託者は、2021年時点で決まっていませんので、多くの企業では、対象としていません。ただ、個人の業務委託としていても、事実上は正社員と地位が変わらなければ、労働基準監督署の指導により、実質基準を求められる可能性は否定できません。

派遣社員は、原則「派遣元」が実施義務を負っています。しかし、「派遣先」で集団分析を行う等の必要性から、「派遣元」および「派遣先」の2ヶ所での実施が望ましいとされています。
なお、従業員が50人未満の事業場については、「努力義務」ですが、健康経営の認定項目の1つとして、50人以上の事業場(主に本社など)がある場合は、50人未満の事業ばも対象、つまり全従業員が同時に受検できるように体制を整備することを推奨しています。後述しますが、50人未満の企業ではストレスチェックに関わる助成金制度もありますので、活用してはいかがでしょうか。
ストレスチェックの対象者は、以下(1)および(2)の両方の要件を満たす従業員を指します。
(1)期間の定めのない労働契約により使用される者(いわゆる正社員)、もしくは、期間の定めのある労働契約により使用される者で、次のいずれかの要件を満たす者
a)契約期間が1年以上である者
b)契約更新によって1年以上使用されることが予定されている者
c)1年以上引き続き使用されている者
(2)1週間の労働時間数が、当該事業場で同種の業務に従事する者の1週間の労働時間数の4分の3以上である者

ストレスチェックの項目

ストレスチェックは様々なストレスチェックツールの業者がおりますが、原則、厚生労働省が定める57項目を満たしていれば、「ストレスチェックを正常に実施した」ということになります。中には、70問や120問等のオリジナルな質問を有するものもありますが、先にも記載したように、ストレスチェックを細かく実施しても、根本的な解決に至りません。当サイトとしては、厚生労働省が定める57項目+αのオリジナルな数問程度で充分であると考えております。

職業性ストレス簡易調査票(57 項目)

A あなたの仕事についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。

  1. 非常にたくさんの仕事をしなければならない
  2. 時間内に仕事が処理しきれない
  3. 一生懸命働かなければならない
  4. かなり注意を集中する必要がある-
  5. 高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ-
  6. 勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない
  7. からだを大変よく使う仕事だ-
  8. 自分のペースで仕事ができる
  9. 自分で仕事の順番・やり方を決めることができる
  10. 職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる
  11. 自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない
  12. 私の部署内で意見のくい違いがある
  13. 私の部署と他の部署とはうまが合わない
  14. 私の職場の雰囲気は友好的である
  15. 私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない
  16. 仕事の内容は自分にあっている
  17. 働きがいのある仕事だ

B 最近 1 か月間のあなたの状態についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。

  1. 活気がわいてくる
  2. 元気がいっぱいだ
  3. 生き生きする
  4. 怒りを感じる
  5. 内心腹立たしい
  6. イライラしている
  7. ひどく疲れた
  8. へとへとだ
  9. だるい
  10. 気がはりつめている
  11. 不安だ
  12. 落着かない
  13. ゆううつだ
  14. 何をするのも面倒だ
  15. 物事に集中できない
  16. 気分が晴れない
  17. 仕事が手につかない
  18. 悲しいと感じる
  19. めまいがする
  20. 体のふしぶしが痛む
  21. 頭が重かったり頭痛がする
  22. 首筋や肩がこる
  23. 腰が痛い
  24. 目が疲れる
  25. 動悸や息切れがする
  26. 胃腸の具合が悪い
  27. 食欲がない
  28. 便秘や下痢をする
  29. よく眠れない

C あなたの周りの方々についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。

次の人たちはどのくらい気軽に話ができますか?

  1. 上司
  2. 職場の同僚
  3. 配偶者、家族、友人等

あなたが困った時、次の人たちはどのくらい頼りになりますか?

  1. 上司
  2. 職場の同僚
  3. 配偶者、家族、友人等

あなたの個人的な問題を相談したら、次の人たちはどのくらいきいてくれますか?

  1. 上司
  2. 職場の同僚
  3. 配偶者、家族、友人等

D 満足度について

  1. 仕事に満足だ
  2. 家庭生活に満足だ

ストレスチェック制度の実施の具体的な手順

ストレスチェック制度の詳細なマニュアルは、厚生労働省が運営するポータルサイト「こころの耳」にあります。ここでは大きな流れを説明いたします。

(1)基本方針の表明
事業者は、法規則及び本指針に基づき、ストレスチェック制度に関する基本方針を表明する。 何のために行うのかを事業者として明確にしないと、ただ実施しただけになり、効果は出ません。

(2)ストレスチェック制度の実施方法等を規程として定める
衛生委員会等において、ストレスチェック制度の実施方法等について調査審議を行い、その結果を踏まえ、事業者がその事業場におけるストレスチェック制度の実施方法等を規程として定めましょう。ここで高ストレス者の定義も明確化しておくと良いでしょう。

(3)ストレスチェックツールと質問項目の選定
オンラインで行うのか、紙で行うのかを決定します。ツールは様々なストレスチェック業者がいます。相場はオンラインが300円〜500円/人、紙は500円〜800円/人になります。中には2000円/人を超えるツールもあります。これは質問項目に比例するようですが、内容に大差はありません。厚生労働省が推奨する57項目を満たしていれば、大きなこだわりはなくても良いでしょう。
産業医クラウドではオンラインのものであれば、産業医契約内に内包されており、57項目であれば、実質、無償提供しています。

(4)実施者の選任
衛生委員会等で、従業員に対して、産業医や保健師等の実施者を選任する。
多くの事業場では、産業医が選任されていますので、産業医が実施者となることが、ほとんどです。

(5)ストレスチェック担当者及び実施事務従事者の専任
従業員のプライバシー保護、人事権の乱用を防ぐことから、部長職以上は選任できません。

(5)ストレスチェックの調査票(ツール)の配布
概ね2週間から1ヶ月の期間で実施することが多いです。
実施率を上げるために定期的にリマインドを促すことが良いでしょうが、従業員側は回答義務がないため、強制することは不可です。

(6)結果の通知
事業者は、ストレスチェックを受けた従業員に対して、ストレスチェックを実施した産業医等から、その結果を直接本人に通知させる。この場合、産業医以外、担当者も実施事務も、結果を知ることはできません。

(7)高ストレス者への産業医面談の申し出と実施
ストレスチェック結果の通知を受けた従業員のうち、高ストレス者として判断され、面接指導を受ける必要があると実施者が認めた従業員から申出があった場合、事業者は、当該従業員に対して、産業医による面接指導を実施しましょう。事業者は、産業医を実施しないことを拒否することはできません。

(8)事業者は、産業医面談から、就業上の措置に関する意見を聴取しましょう。 そして、産業医の意見を勘案し、必要に応じて、適切な措置を講じることが求められています。

(9)集団ごとの集計・分析とメンタルヘルス予防
いわゆる、「集団分析」は義務ではありません。様々なツールがありますが、分析しただけでは、メンタルヘルス予防体制は改善しません。具体的な行動計画に落とし込み、予防を実施することが重要です。

ストレスチェックの実施でかかる具体的な費用

ストレスチェックはオンライン実施か紙実施かで値段が違ってきます。
オンラインツールであれば、集計や高ストレス判定も自動化されるため、概ね300円/人から500円/人が相場です。紙実施の場合、郵送、集計、判定等、様々な手間が掛かるため、500円/人から800円/人が相場です。各社、様々な見積もりがあり、色々な手数料が掛かりますが、概ね人数で割ると以上が相場になります。

ストレスチェック業者は多く存在、こちらを参考に選任するのも良いでしょうし、産業医クラウドでは無償提供も行なっています。是非、お問い合わせください。

ストレスチェックに関する助成金

50人未満の事業場に対し、独立行政法人労働者健康安全機構が、ストレスチェックの助成金を出してくれます。
ストレスチェックの実施費用として、従業員1人あたり500円(税込)の助成がされます。 加えて、医師(産業医)の活動費に関する助成金は、1事業場あたり1回の活動で21,500円(税込)が助成され、上限は3回です。

まとめ

ストレスチェック制度は、メンタルヘルス予防の重要性を認知させてくれ、義務化となったことにより、一定の効果はありましたが、いわゆる、ストレスチェックの目的である「メンタルヘルス不調を未然に防ぐ」に至っていません。

先にも述べたように15%以上の高ストレス者の多い事業場では、メンタルヘルス問題がほぼ確実に内在しています。まだ、顕在化していなくても、離職率や休職率にヒットし、組織の心理的安全性が壊れていくと、中長期的な経営ができなくなります。そのようなリスクを持ったまま走っている企業もどこか「従業員のメンタルヘルスケアの重要性」に気づき、改善措置をとっていきます。

産業医クラウドでは、様々なケースを改善してきた実績があり、すでに大企業、ベンチャー、中小企業まで1000社8000以上の事業場で導入されています。特に、メンタルヘルス不調の多い事業場での導入実績多数です。是非、お問い合わせください。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー