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【産業医】深刻な人手不足、しかし役割は増大。現状の課題とは?

2019.09.30産業医

年々需要が高まる産業医ですが、それに伴い全体的な産業医スキルも高まっている傾向があるといえるでしょう。

産業医スキルが高くなっていることは喜ばしいことですが、同時に産業医不足も深刻な問題となっております。

産業医の役割が増えると同時に、産業医不足が深刻な問題となっておりますが、そんな中で産業医を探すにはどうしたら良いのでしょうか。

今回は産業医不足問題やニーズの高さにスポットを当てながら、産業医の探し方についても見ていこうと思います。

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産業医とはどんな仕事?

産業医とはどんな仕事をしているのかピンと来ない方もいらっしゃるかもしれませんので、これから産業医の仕事内容を少し見てみたいと思います。

従業員の健康管理

産業医の代表的な仕事の1つが、従業員の健康管理になります。

産業医は専門的観点から、従業員が健康で働くことができるよう、健康維持や回復のため適切な指導や助言をしていきます。

従業員の健康管理の代表的な産業医業務として、従業員との面談や健康診断結果のチェック、ストレスチェックの実施などが挙げられますので、少し見てみましょう。

【従業員との面談】

時間外労働時間が月80時間を超える長時間労働者は、産業医との面談義務が発生し、適切な指導を受ける必要があります。

その他にも産業医との面談の希望を出した従業員は、産業医と面談をすることが可能です。

その他にも高ストレス者や健康診断結果の有所見者、休職者や復職希望者は産業医と面談をすることが望ましいとされております。

産業医と面談をすることが現状報告や認識に繋がり、その上で適切な指導を受けることで健康回復が期待できるでしょう。

【健康診断結果チェック】

健康診断結果のチェックで有所見者が出た場合、産業医による適切な判断が大切になってきます。

面談という形式での健康指導や適切な医療機関の紹介、カウンセリングに対応することも可能です。

今後の就労が困難な場合や就労制限が必要な労働者が発生した場合は、意見書を作成していきます。

【ストレスチェック】

2015年より年に1回のストレスチェックの実施が義務付けられましたが、産業医はスト絵レスチェックの計画から実施、事後措置まで携わる必要があります。

高ストレス者が発生すれば、面談の機会を設け適切な指導や助言、アドバイスをしていくことが大切です。

【職場巡視】

産業医は職場巡視を通じて職場の安全管理をしていきますが、業務内容によっては放射線や薬物を用いるなどといった、従業員の健康被害に繋がりかねない業務もあります。

産業医は巡視を通じて問題点に迅速に気付き、対応することが大切です。

作業環境の管理

従業員の健康管理も産業医の大切な仕事となりますが、作業環境の管理をすることも産業医の大切な仕事となります。

作業環境の管理をすることで有害要因となる健康障害リスクを評価し、リスクの排除や適切な制御をしていき、労働者の健康保持をすることができます。

従業員が安全な環境で作業ができるよう、産業医は月に1~数回の職場巡視を通じ、作業環境のチェックをしていきます。

作業環境に何か問題が発見された場合は速やかに処置をする必要があるため、作業環境改善に向けた指導をしていきます。

同時に従業員の時間外労働時間や労働者数、異動状況や出張状況などの管理をすることで、労働者との面談の場におき適切な指導をしやすくなるでしょう。

作業内容の管理

作業環境のみならず作業内容の管理をすることも産業医の仕事の1つとなり、特に危険業務が伴う作業内容であれば、産業医による徹底管理が必要です。

作業内容の管理が思わしくなければそれだけ事故発生のリスクも大きくなりますが、管理をすることで事故の防止に繋がるでしょう。

産業医は専門的観点から有害業務の点検や日常管理、作業方法の改善や保護具の管理などをすることで安全対策をしていきます。

その上で更に、過重労働者の健康被害の防止に繋がる作業管理や、長時間労働防止のための労働状況の改善、作業方法の最適化をしていくことが大切です。

(参考:「産業医の職務」https://www.mhlw.go.jp/stf2/shingi2/2r9852000000qmvh-att/2r9852000000ryu1.pdf)

現状の産業医制度の課題

産業医は労働者数50名以上の事業所に設置する必要があり、適切な産業医業務に携わる必要があります。

産業医選任義務があるにも関わらず産業医を選任しなければ、罰則となりますが、産業医業務を実施しない産業医を選任していた場合も同じように罰則義務が発生します。

特にストレス社会である現代は、産業医の存在が重要となっているでしょう。

事業所と産業医が協力することで、従業員の健康管理をより徹底化することが可能となり、働きやすい環境が整いやすくなります。

健康管理や安全管理を徹底化するためも産業医を選任することが大切ですが、反面、産業医をスムーズに見つけることが困難になっている現状もあります。

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産業医は深刻な人手不足に


優秀な産業医に巡り合うにしても、そもそも産業医が不足しており、そこが深刻な問題となっております。

ではどうして産業医不足という現実があるのでしょうか。

必要人数に対して資格保有者が不足

産業医になるために第一前提として医師免許を保有している必要がありますが、医師のすべてが産業医認定証を有しているわけではありません。

産業医認定証を有する医師は3~4割といわれておりますが、医師不足という現実が、産業医不足という状況を作り出しております。

近年では起業をスタートする者も多く、同時に産業医のニーズも高まっているといえるでしょう。

会社の数に対し、産業医の資格保有者が不足している現実は深刻な問題といえます。

資格保有者が不足する理由

まず産業医認定証を有するためには、特定の条件を満たす必要があります。

産業医資格保有に必要な条件】

産業医資格に必要な条件として、以下の条件いずれかに該当している必要があります。

①日本医師会が実施する産業医学基礎研修会、もしくは産業医科大学の産業医学基本講座を修了した医師

産業医養成課程が設置された産業医科大学、もしくはその他の大学で必要な単位や実習を修了した医師

③労働衛生コンサルタント試験(試験区分が保健衛生)に合格した医師

④学校教育法にある大学におき、労働衛生に関する科目を担当する教授か准教授、講師の職にある医師か、かつてあった医師

【医師の全てが産業医ではない】

医師も意向はそれぞれとなり、医師のすべてが産業医業務も施行しようと検討するわけではありません。

普段の業務や研究、日々変化する医療の勉強に集中したい医師も多いでしょうし、その上で産業医資格を得るためには、更なる時間を割くことになるでしょう。

医師がハードな職種であることは周知の事実で、そこを考慮して考えても、医師の全てが産業医資格を有しているわけではありません。

【認定証の更新をしない】

産業医の中でも、上記①に該当する日本医師会認定産業医が存在しますが、認定証有効期限は5年となり、更新のためには特定の研修を履修する必要があります。

けれども必要研修を履修しなければ、自動的に有効期限は切れてしまい、産業医業務もできなくなります。

資格を取ったけれど、本業に専念したい場合や産業医の仕事が思うように見つからない医師の中には、更新をしない医師も存在するかもしれません。

資格を持っていても産業医活動を行わない場合も

産業医の資格を持っているにも関わらず、産業医活動を行わない医師も存在しますが、それはなぜでしょうか。

【通常業務が激務】

病院やクリニックで勤務する医師は、普段忙しく勤務をしており、産業医業務を思うように施行できないパターンもあるでしょう。

そのため産業医資格を持っていても、産業医活動に対応していない医師も存在します。

【活動範囲が限られる】

産業医の生活範囲によっては、産業医としての活動範囲が限られるパターンもあります。

少し離れた場所に産業医業務のため赴く場合、交通費が出るとはいえ、移動することは時間の浪費となり体力も使い疲労に繋がるでしょう。

そういったリスクも踏まえ、比較的近隣の場所以外は産業医業務に対応できない意向を出す産業医も存在するでしょう。

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一方、産業医に求められる役割は拡大

産業医不足の一方、メンタル問題や長時間問題が顕著である日本では、産業医に求められる役割が年々拡大傾向にあります。

働き方改革と産業医の機能強化

働き方改革は、従業員が働きやすい環境を整えるために大切な改革となり、2019年度より働き方改革関連法案の一部が施行されたことで、より認知されたのではないでしょうか。

それに伴い産業医の機能強化が必要となり、より徹底した産業医業務が必要となり、産業医が役割を果たす義務が更に増大しました。

長時間労働やストレスが深刻化している現代だからこそ、産業医へ対する企業側からのニーズは拡大して、より優秀な産業医が求められる傾向が見られております。

役割の拡大に対応できるか、不安な医師も多い

産業医に求められるニーズが広まると同時に、役割の拡大に対応できるかどうか不安な医師が多いことも現状です。

産業医業務に当てる時間があるのか、面談でメンタル問題に対応できるかどうか、といった不安があるといえるでしょう。

医師勤務をする中でイレギュラーな事態が発生した場合、職場訪問ができるのか、普段やることが多い中で産業医業務ができるのか、不安な医師の方も多いでしょう。

面談を通じメンタルヘルス問題に対応するとはいえ、産業医の全てが精神科や心療内科の医師ではないため、専門分野と畑違いで対応が困難なケースもあるかもしれません。

産業医業務は非常に多岐に渡る上、より役割の重要性が高くなる現在、多忙な中で産業医業務ができるのか不安を抱えている医師の方も多いでしょう。

人手不足の昨今、優秀な産業医を探すには?

産業医不足の昨今、産業医を探すことは困難を極める方法である中、優秀な産業医を探すにはどうしたら良いのでしょうか。

自力で産業医を探すことは困難を強いられるため、産業医紹介機関を利用することが望ましいといえるでしょう。

それでは、どのような機関を利用すれば産業医を探すことができるのでしょうか。

【地域の医師会へ依頼】

事業所の地域の医師会へ依頼をすれば、登録している産業医を紹介してもらうことが可能となります。

地域の産業医を紹介していただけるケースが多いため、産業医を探しにくい地方に事業所がある場合は探しやすい方法になるかもしれません。

医師会によってはサイトに会員名簿を公開している場合もあるため、サイトがあれば閲覧するか直接お問い合わせすることが望ましいでしょう。

【健康診断実施機関へ依頼】

健康診断実施機関へ産業医紹介を依頼する方法もあります。

この方法ですと、健康診断実施と産業医選任がまとめてできるため、一石二鳥の探し方といえるでしょう。

健康診断費用と産業医報酬がセットになっていることが多いため、コストが割安になる傾向があります。

ただし健康診断繫盛期となると多忙になるため、思うように産業医業務ができないケースも考えられるでしょう。

【地域産業保健センターへ依頼】

従業員数50人未満の小規模事業所の場合、地域産業保健センターへ依頼をして無料で産業保健サービスを受けることが可能です。

普段産業医がいない事業所で産業医が必要となった場合に有効的な探し方となりますが、産業医選任義務のある事業所では利用することができません。

産業医事務所へ依頼】

産業医事務所に依頼をする方法もありますが、全体の産業医スキルが高い傾向にあるため、優秀な産業医を選任したい場合に有効的といえるでしょう。

事務所によりカラーは様々となるため、複数の事務所を見比べてみることが望ましいかもしれません。

産業医スキルが高く探しやすい反面、トータルの報酬が割高になる傾向もあります。

産業医紹介サービス会社へ依頼】

産業医紹介サービス会社へ依頼をする方法もありますが、この方法は事業所にマッチングした産業医を探しやすい傾向にあります。

紹介サービス会社のスタッフが産業医選任をし、選任に伴う書類作成や提出に代行しているケースもあります。

産業医との間にスタッフが入ってくれるため、産業医との関係性について相談しやすいことがメリットともいえます。

紹介サービスにより登録している産業医のスキルもまちまちとなるため、産業医の登録基準について表記や説明があるか確認しておくことも大切になるでしょう。

地域によっては対応できないケースもあるため、地方に事業所がある場合は対応可能か否か確認しておくことが望ましいかもしれません。

産業医紹介サービスの活用がおすすめ

産業医のニーズが高まる昨今、産業医紹介サービスの需要も高まっております。

そんな現代だからこそ、産業医探しには産業医紹介サービスを活用することをおすすめします。

【Avenir産業医の紹介】

Avenir産業医産業医クラウドという産業医紹介サービス会社をご存知でしょうか。

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Avenirは北海道から沖縄まで全国に対応しておりますので、地方に事業所を構える場合もぜひご相談いただければと思います。

まとめ

産業医の不足問題は深刻な半面、産業医に求められる役割やスキルは増大していきます。

その中で優秀な産業医を見つけることは、宝くじを当てることの如く困難でもありますが、「数打てば当たる」のではなく、「質の高い中から見つける」ことが大切です。

質の高い産業医の中から産業医選任をご希望でしたら、産業医紹介サービスを介されることを推進いたします。

その際に、Avenir産業医へお問い合わせいただけましたら嬉しく思います。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー