脳神経外科専門医の取得方法


脳神経外科専門医とは

一般社団法人日本脳神経外科学会認定の脳神経外科専門医を取得するためには、学会員で日本の医師免許を持ち一定期間以上の臨床経験と、脳神経外科学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、脳神経外科専門医試験(筆記試験と口頭試問)を合格した者が「脳神経外科専門医」となります。

脳神経外科専門医の傾向

平成30年9月では全国に7224名の脳神経外科専門医が登録されており、2018年度の脳神経外科専門医試験の合格者は198名となっています。学会による合格率は、ここ数年はおよそ70%で推移しているとのことですが、筆記試験も250問と多く、過去の受験者の声からも比較的難易度の高い専門医資格であることが覗われます。
資格の取得後も専門医資格を維持するために「日本脳神経外科学会専門医生涯教育制度」が設けられており、対象疾患が脳疾患から末梢神経疾患など多岐にわたること、救急から予防、リハビリテーション分野と幅広く活躍する機会があります。

受験資格

日本での医師免許を有し、受験時に脳神経外科学会の会員である必要があります。
卒後臨床研修2年の後に学会の定めた研修プログラムで通算4年以上の研修を修了する必要があり、最短でも6年間を要します。また、この間少なくとも3年以上は脳神経外科臨床に専従し、卒後カリキュラム委員会が定める脳神経外科疾患の管理、手術経験の目標を満たさなければなりません。受験資格に関しては提出した書類を卒後・カリキュラム委員会が審査し、通過すれば受験資格を得ることができます。また、外国で研修の一部または全部を受けた方に関しては、別途個別に委員会が審査します。

受験で必要な提出書類・記録

受験に際しては「認定申請書」、「医師免許証の写し」、「症例目標の症例一覧表および到達目標評価を記入した研修記録帳」を提出する必要があります。認定申請書、研修記録帳の内容に関しては学会に入会後に会員専用ページから詳細を確認できるようになっていますので一読ください。

受験料・更新料

専門医試験を受験する際には審査料として60,000円、また合格後に専門医の認定を申請するには100,000円を別途支払い方法の選択をして納入します。

試験概要

試験の内容は2日に渡り筆記試験と口頭試問が行われます。
筆記試験に関しては計250題の問題が出題され、筆記試験の合格者が2日目の口頭試問に進みます。口頭試問では症例報告の内容や診断画像、手術の写真などの実例から計9例提示され、一問一答式で試験官に問われます。2018年度の筆記試験の合格率は75%程度で口頭試問の合格率は66%となっています。
試験問題に関しては一部学会ホームページ上で確認ができるようなので、受験を検討されている方はご確認ください。

専門医資格の更新について

専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新資格については脳神経外科の診療に従事しており、5年間の認定機関に最低1回ずつ学会学術総会および日本脳神経外科コングレス総会に参加していなければなりません。
また学会規定の単位を講習会への参加や学会、論文発表などによって取得しておくことも要綱に含まれています。
提出書類には「勤務実態の自己申告」、「診療実績の証明」、「更新単位50単位」を所定の書式に記載し提出します。2019年より新専門医制度による専門医の更新が導入されており、更新される場合は新更新基準やご自身の更新年度が旧制度もしくは新制度の適用になるかを会員専用ページでご確認ください。更新の際には学会に所定の更新料を納付し、新制度で機構専門医へ登録する場合は日本専門医機構へ別途10,000円納入する必要があります。

学会ホームページ

一般社団法人日本脳神経外科学会

※本記事は2019年1月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。

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