4年目に突入! ストレスチェック制度の運用(事後対策編①) -エビデンスから考える事後対策-|産業医のプロ集団|メンタル対応/BCP対応のAvenir産業医

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4年目に突入! ストレスチェック制度の運用(事後対策編①) -エビデンスから考える事後対策-

2019.11.11

第17回から、ストレスチェック制度を取り上げています。第17~20回までは、制度導入時のポイントを紹介してきましたが、今回からは、事後対策のポイントを紹介していきます。法改正により、実施はしているものの、結果をどう活用しているか、どんな事後対策に結びつけているかは事業者によって、まちまちです。一般的な事後対策のフローを図に示しました。
今回は、エビデンス(科学的根拠)からストレスチェック制度の事後対策を考えてみましょう。
法定内(法律で義務とされている範囲)の活動については、現段階では次のようなことが分かっています。まずは、ストレスチェックを実施して、受検した個人に結果のフィードバックをするという対策。ここまでは多くの事業者が実施しているでしょう。ですが、現在明らかになっているエビデンスでは、これだけでは効果がないことが分かっています。実施して結果をフィードバックするだけでは、ストレスチェックそのものをやらないのと効果が変わりないのです。次に、精神科医以外の医師による面接と助言(現状の医師による面接指導にあたる)については、今のところ、効果は不明です。
次に、法律では努力義務とされている範囲や、法定外の活動についてのエビデンスも紹介します。事後対策として、ストレスマネジメント研修を実施することについては、有効とされています。ただし、1回など単発の研修では効果はみられず、数回版の研修や、eラーニングなどを実施した場合に有効です。また、職場環境改善活動については、従業員参加型職場環境改善もしくは、管理監督者教育を通じて行う職場環境改善活動については有効ということが明らかになっています。
実施して個人に結果をフィードバックするだけでは効果がない、というエビデンスにがっかりという方もおられるかもしれませんが、やはり事後対策に結びつけてこそ、効果を発揮する制度といえます。また、現在義務の範囲である医師による面接指導も、厚生労働省が2017年6月に発表した全国平均データによると、実施率は0.6%とのことなので、多くの高ストレス者は事後対策がなされないままということになります。現在、努力義務の活動や法定外の活動も組み合わせることで、制度活用を考えていきましょう!


図.ストレスチェック制度の事後対策フロー