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産業医による衛生講話は定期的に行うべき!

2019.05.17産業医

産業医は従業員の健康と企業の安全を守るための必要不可欠な存在ですが、産業医による衛生講話というものを聞いたことはありますか。

ひょっとしたら、産業医は巡視や健康指導というイメージが強い方もいるかもしれません。

産業医による健康管理や安全対策は重要ですが、衛生講話もまた、産業医の大切な役割の1つとなります。

では、産業医による衛生講話とはどういったものなのでしょうか。

今回は産業医について触れていくと同時に、衛生講話についても視点を置いて見ていこうと思います。

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産業医設置が義務付けられている

日本の企業では、産業医の設置が義務付けられていますが、そもそも産業医の設置要件とはどういったものになるのでしょうか。

軽く触れてみましょう。

産業医の設置要件

まず産業医には、専属産業医嘱託産業医が存在します。

それぞれの設置要件ついて、これからちょっと見てみましょう。

【専属産業医の設置要件】

・従業員数1,000人以上の事業所

従業員数1,000人を超える大規模な会社は、1名以上の専属産業医を選任して設置する必要があります。

また従業員数が3,001人以上となる企業は、2名以上の産業医を設置することが義務付けられています。

・有害業務に携わる従業員が500人以上の事業所
有害業務に関わる従業員数が500人以上の会社もまた、専属の産業医を設置する必要があります。

【嘱託産業医の設置要件】

・従業員が50人~999人の事業所

従業員の人数が50人以上1,000人以下の事業所は、嘱託産業医を選任して設置することが義務付けられています。

社員が50人より少ない事業所においては現状、産業医の設置は義務付けられていません。

しかし産業医設置に伴い助成金制度を受けることができるので、産業医の設置が推進される環境といえるでしょう。

産業医の必要性

このように50人以上の事業所には産業医は設置する義務がありますが、更に掘り下げて産業医の必要性について触れてみましょう。

・危険な業務のある企業

先ほども述べたように、有害業務に関わる従業員が500人を超える企業になると、専属産業医を選任する義務があります。

危険作業を伴う業務内容や有害物質を取り扱う会社は、産業医がより必要不可欠な存在になってきます。

産業医は専門的な観点から問題に気付き、必要に応じた指導をすることが大切です。

従業員たちのかけがえのない命を守るためにも、産業医が少しでも早く問題点に気付いて動くことがより重要といえるでしょう。

・長時間従業員がいる

長時間労働は社会問題になっています。

実際に長時間労働による過労死が問題になったこともありますが、同時に自ら命を絶ってしまうケースもあります。
表面上は大丈夫そうにしている従業員も中にはいます。

しかし実際は長時間労働による問題は深刻化しているため、産業医は特に長時間従業員には気を配り、面談をする必要があります。

・メンタルの問題が深刻化

長時間従業員と同時に深刻化されているのが、メンタルの問題です。

メンタルの問題は目に見えない分、深刻化しやすいことが特徴的です。

この問題は環境の変化はもちろんですが、家庭環境も並行して発生しやすいものでもあります。

ストレスチェックで高ストレスと判断された従業員やメンタルの問題を抱えている従業員にとって、産業医はより必要化されるでしょう。

定期的な衛生講話も役割の一つ

そして産業医による定期的な衛生講話も、産業医にとって大切な役割の一つになります。

産業医による衛生講話とは

衛生講話とは、産業医が衛生委員会や職場の中で、従業員の健康や衛生管理のために開催する研修になります。

またこの衛生講話は実は必須ではなく、会社の希望に応じて開催されます。

衛生講話については企業と産業医の間で確認し、必要に応じて職場の課題に適切な衛生講話の内容を考えていきます。

特に健康診断の結果を分析して、そこから衛生講話のテーマを決めることがベターかもしれません。

ではそこから、どのような衛生講話のテーマが生まれてくるのでしょうか。

・ストレス

現代社会においてストレスによる問題は深刻です。

多くの人間が変化に対して抵抗があるため、異動などはストレスの原因につながるでしょう。

また1人のストレスは何人もの従業員に影響を及ぼします。

負の共鳴振動のごとく、ストレスは他に伝染してしまう危険性もあります。

ストレスをテーマにした衛生講話を受けることで、何か対策や相談ができるきっかけになるかもしれません。

・喫煙や飲酒

そのストレスを、喫煙や飲酒で発散している従業員も多いでしょう。

しかし喫煙や飲酒は根本的な解決にはならず、更なる二次被害を及ぼしてしまう危険性が伴います。

衛生講話で喫煙や飲酒が及ぼす影響などについて、より具体的に分かりやすく知ることで、量を減らす工夫を凝らすことが可能になるかもしれません。

・食習慣

食習慣はとても大切なものですが、忙しく勤務する従業員はどうしても夕食時間が遅くなる、朝食を抜く、体にあまり良くない食事をする傾向が出てしまいます。

衛生講話で食習慣についてテーマを定めることで、従業員たちは食習慣の大切さを分かりやすく知り得ることができるかもしれませんし、良い食習慣のために企業側も、それを実現できるための配慮を目指すことができるかもしれません。

・睡眠習慣

人間にとって睡眠は必要不可欠なものです。

充分な睡眠を摂ることで朝も気持ちよく目覚め、仕事も効率よく回転させることができるでしょう。

良い睡眠にはどういったことが良いのか分かりやすくかつ具体的に知ることで、睡眠の質の向上に向けた実現を目指せるかもしれません。

衛生講話は専門家向けの小難しい論議を持ち出すものではなく、従業員誰にでも分かるように、いかに分かりやすくすることが重要といえるでしょう。

多くの従業員にとって興味を持ってもらえるテーマはやはり、健康診断結果や現代社会特有のものから掘り下げて考えることが最も望ましいでしょう。

そしてテーマを決めたら分かりやすく、そして具体的に内容を考えて伝えることが大切です。

産業医の衛生講話は必須ではありませんが、開催することで従業員たちの健康や衛生面に対する理解を深めることができ、同時に開催することで従業員たちは産業医の人柄などについて、更に知ることができるきっかけにつながるかもしれません。

衛生講話をいかに分かりやすく興味を持てる内容にするかは、産業医としての力量が試されるポイントかもしれません。

衛生講話を開催するべき理由

従業員にはどうしてもストレスが発生します。

そしてまた日本人は、真面目で問題を抱え込みやすい傾向があるともいえるでしょう。

そのため普段は仕事のことで頭がいっぱいになり、休日はひたすら寝だめをする、屋内で休む、もしくは休日も仕事のことが頭から離れない、休日出勤をするなどといった人も多いのではないかと思います。

産業医と面談をろくにしていない社員の中にも、普段の生活面において見直す必要がある人もいるのではないでしょうか。

そのため、産業医による衛生講話は大切になってきます。

産業医の分かりやすい衛生講話を聞くことで、「これに該当するかも」とハッと気が付く人も出てくるかもしれません。

その上で「今日から少し普段の生活を見直してみよう」と考えるきっかけにもつながるかもしれません。

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衛生講話以外にも役割がある!

産業医には衛生講話以外にも、様々な役割があります。

では他に、どういった役割があるのでしょうか。

社員のストレスチェック

産業医は社員のストレスチェックの実施を開催する必要もあります。

ストレスチェックの計画から実施、そして終了まで関わります。

そこで高ストレスと判断された従業員に対し、面談の機会を設ける必要があります。

休職・復職面談

休職者に対して、産業医は面談をします。

更には有職者が復職を希望した場合、産業医は復職面談をしていきます。

休職者の回復がどの程度か把握しながら、復職ができるかどうかの判断を行います。

企業の職場巡視

産業医は基本的に毎月1回のペースで職場巡視をしますが、巡視回数は必要なデータをしっかり提出できれば、2か月に1回でも可能です。

職場環境を実際にすることで、その中から問題点が発見されたら指摘をし、改善に向けた指導をします。

しっかり掃除がされているか、工場内の温度は適切か、そしてトイレや休憩室に至るまで巡視をしていきます。

衛生委員会へ出席する

衛生委員会に出席することも、産業医の大切な仕事です。

衛生委員会は毎月1回以上開催されていて、産業医の訪問時に開催される企業が多いといわれています。

衛生委員会とは、名前の通り衛生に関することを調査し話し合っていきます。

産業医による衛生講話は、この衛生委員会の中でも開催されます。

産業医の出席は義務付けられていませんが、毎回衛生委員会に参加しないと印象も悪くなりがちになってしまうため、参加する産業医が多くなっているといわれています。

実際に近年は、産業医の衛生委員会への参加率も上がっている傾向にあるようです。

産業医の選任前に知っておきたいこと

まず先ほども述べましたが、事業所に勤務する従業員数により、専属産業医か嘱託産業医になるか異なってきます。

同時に3,001人を超える企業になると、2人以上の産業医を選任する必要があります。

産業医を選任する前に押さえておきたいポイントは、「どんな産業医を選ぶことか」になるでしょう。

産業医の選任方法は色々あります。

地元の医師会や健康診断実施機関に依頼をする方法もあれば、企業が独自でコネやツテで探す方法もあります。

しかしこの方法は一見低コストに見えますが、選任できる産業医がどうしても限られてしまいます。

そしてその限られた産業医が果たして、企業にとって良い産業医かどうかは、実際長期間勤務してもらわないと見えてこない部分も多いでしょう。

そこで仮に産業医を別の人に替えたい、と思っても、義理が生じてしまい替えられないパターンも多いかもしれません。

後々のことを考慮しても、優秀な産業医を選任する必要があります。

では企業にふさわしい優秀な産業医とは、どういった産業医になるのでしょうか。

・長期的に勤務しても問題がない

第一印象がどれだけ良くても、何か月も産業医をすることで、「アルバイト感覚だった」「適当な対応をしていた」など、そういった問題が生じてしまう可能性があります。

そのため、長期間産業医をしていても問題がない、むしろ長期間勤務すればする程、より企業のことを真剣に考えてくれる産業医を選ぶことが望ましいでしょう。

企業を長く太いものにしたい場合は、同じように長く太く役割を果たすことができる産業医を選任することが大切です。

・コミュニケーション能力に長けている

産業医に大切なのは幅広い知識だけではありません。

コミュニケーション能力が高ければその分、従業員たちの悩みに応じやすくなるでしょうし、同時に事業所側に現状を適切に報告することもできるでしょう。

産業医には専門能力のみならず、コミュニケーション能力も必要になってきます。

・口が固い

そして当然ですが守秘義務というものもあるので、従業員の相談内容について完全に個人的な不必要なことまで企業側に伝えない、そして企業内部の情報を漏らさないような、そういった当たり前のことができる、口が固くて信頼できる産業医を設置する必要があります。

今の社会問題として、ネットを通じて個人情報を書いてしまうなどの問題もありますが、そういったことを当然しないことが約束できるような、常識があり自己コントロールができる産業医を選任することが大切です。

しっかり役目を果たす産業医を選任したいなら

産業医を選任するには、しっかり役目を果たす人材を選任することが大切です。

そのためには事業所独自で探すよりも、産業医の紹介サービスを利用することがベストといえるでしょう。

紹介サービスに依頼をすれば、よりスムーズに産業医を探すことができるはずです。

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Avenirは、産業医を見る目がある代表が直接面接をして厳選した産業医たちが揃っています。

そのためコミュニケーション能力が高く、産業医としての知識も豊富で向上心もあり、しっかり役目を果たす産業医ばかりです。

産業医クラウドではその選ばれた産業医たちの中から、事業所の環境や場所に応じてより適切な産業医を紹介します。

そして産業医を紹介した後も様々なサービスをしていて、例えば人事向けの無料セミナーの開催や復職プログラムの運用などもしているので、何か希望があればいつでも相談ができる環境を完備しています。

また万が一産業医を替えたい場合も無償で対応しています。

まとめ

産業医の衛生講話は必須ではないものの、開催することで従業員たちの健康や衛生面についての理解も深まります。

そして分かりやすく講義をすることで頭に入りやすく、自分と重ねて考えることで共感して考えることができるので、より多くの従業員にふさわしいテーマで分かりやすく開催することが大切です。

産業医の衛生講話がきっかけで健康について考えることができる従業員が増えれば理想的です。

そのためにも事業所側も、産業医と衛生講話のテーマについて掘り下げて考えていくことも大切な仕事の1つになるでしょう。

衛生講話の開催において積極的に取り組める産業医をお探しなら、Avenirにお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー