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安全衛生委員会に産業医の出席は毎回必要か?役割などを解説

2022.02.15衛生委員会

安全衛生委員会とは

安全衛生委員会への出席は、産業医の職務として重要なものの1つです。

これから産業医を選任する企業の中には、安全衛生委員会での産業医の役割や出席頻度について詳しく知りたいという場合もあるのではないでしょうか。

そこで今回は、安全衛生委員会での産業医の役割等について解説します。

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安全衛生委員会への参加は必須ではない?!

50名以上の従業員がいる企業では、安全衛生委員会を毎月1回以上開催することが定められています。しかし、産業医の出席は義務付けられていません。

労働安全衛生法第18条では、委員会の構成員として産業医を設置することは義務付けられています。しかし、参加に対する規定は存在せず、任意となっているのが現状です。ただ、欠席が常態化していることは大きな問題といえます。

産業医の欠席は安全衛生委員会の目的にそぐわない

安全衛生委員会での審議事項として、労働安全衛生法第18条では「事業者は、政令で定められた規模の事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し意見を述べさせるため、衛生委員会を設けなければならない」と定められています。安全衛生委員会で取り扱われる内容は以下の通りです。

  • 労働者の健康障害を防止するための基本となる対策に関すること
  • 労働者の健康の保持増進を図る為の基本となるべき対策に関すること
  • 労働絵災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るものに関すること
  • 労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項

産業医が毎回欠席の場合は労働安全衛生法第18条で定められている内容を達成していることにならず、本来の目的にそぐわなくなる可能性があります。また、出席はしているものの発言・助言を行わない場合もあり、安全衛生委員会における産業医の役割が形骸化されているケースも見受けられます。

産業医に安全衛生委員会に出席してもらうためには?

欠席が多い場合は、産業医の巡視タイミングに委員会の開催を合わせるといった工夫をすることも対応の一つです。労働安全衛生規則の第15条では、「産業医は、少なくとも毎月一回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。」と定められているため、産業医は必ず月に一度は巡視を行う必要があります。

また、安全衛生委員会に出席している産業医が何も助言を行わない場合は、労働衛生管理体制の確立という観点から産業医のスキルに問題がないかについて一度見直してみてください。

助言指導 事業者や総括安全衛生管理者に対して事業所の内容・規模に応じた助言・指導
職場巡視 産業医は条件付きで2か月に1回以上巡視することが義務付けられ、作業方法や作業の変化、衛生状態、労働者の健康管理、職場でのストレス状況を把握し、労働者の健康に有害となる恐れがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するための必要な措置を講じる権限を持つ。
衛生委員会への参画 衛生委員会に参加し、衛生委員会が活発になるように意見を述べる。
有害性調査 有害因子の有害性調査、事前評価、取り扱い条件の設定などに関して助言、指導する。
健康障害の原因調査および再発防止のための措置 労働者に発生した健康障害について、原材料・環境・作業・精神負荷・人間関係など健康障害の原因調査・対策・措置・評価ならびに再発防止のために適切な助言・指導を行う。
行政への対応 届け出、報告等を点検、確認する。査察時の対応、行政の指導、勧告への対処について助言・指導を行う。
外部諸機関との連携 労働衛生期間、地域医療機関、大学などとの連携、関係学会への参加について助言、支援する
(参考文献:産業医ガイド)

上記のとおり、産業医の役割は多岐にわたります。近年ではストレスチェックへの対応も加わり、よりメンタルヘルスに関する助言を行える産業医に対するニーズが高まっています。高ストレス者や過重労働者との面談をうけて、企業の課題について安全衛生委員会で伝えることのできるスキルが必要と言えるでしょう。

産業医との契約は柔軟に

企業の課題やニーズに合わせて、産業医との契約条件を柔軟に対応できる業者が、これからは必須であると言われています。産業医のニーズは企業によって異なるため、それぞれの企業に適した産業医との契約を結ぶ必要があります。

産業医クラウドでは企業ニーズに応じて柔軟に契約形態の対応が可能です。ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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監修

栗原 雅直医師
くりはら まさなお

東京生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科に入局。1960年東大大学院生物系研究科博士課程修了。医学博士。2年間のパリ大学留学後、東大病院医局長、1966年虎の門病院勤務。初代精神科部長。川端康成の主治医を務めた。1990年大蔵省診療所長。財務省診療所カウンセラー